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トロピカル~ジュ!プリキュア 第4話 「はじけるキュアパパイア!これが私の物語!」 感想

トロピカル~ジュ!プリキュア 第4話 「はじけるキュアパパイア!これが私の物語!」 感想

踏み出した先にある空想以上の現実。

事実は小説より奇なり!これがみのりん先輩にとっての現実!

過去の経緯もあり一種の諦観の念から空想と現実は違うものという考えを持っている学校の先輩。一之瀬みのりに訪れた転機。確かにみのりでなくとも人魚の存在や胸躍る冒険などは、常人にとって空想の産物であることは間違いないし、世界を救う使命を持つ伝説の戦士プリキュアになってと言われても凡庸な自分には無理だと二の足を踏む気持ちも分からなくはない。というよりそうなる人の方が多いのだろう。

みのりが本当に空想の産物を空想と割り切れる子ならば、人魚姫の本に今でも強い思い入れを持たないだろうし、迷いを伺わせるような葛藤も抱かないだろう。ないものはない、空想は空想。そう思いつつもどこかでそれがあることを期待しているからこそ、本当に大好きなそれらがないことを突きつけられ確定するのが怖いのではないだろうか。

だから自分には出来ない、無理という体裁で最後の一線を守ろうと尻込みしてしまうし、ローラの尾やまなつが差し出したリップに後ずさりしてしまうのも、そんなみのりの気持ちの表れだったのだと思います。

ただ、実現可能なものであっても挑戦せず自分には無理と諦めた時点で、それは絶対に現実にはならず空想の彼方へ消えてしまうものです。飛行機で人が空を飛んだりインターネットで世界の人と瞬時に情報のやりとりをしたりね。今は現実にある当たり前の技術だって昔の人からしたら魔法に等しい空想上の産物でしかない。

それが現実の物になったのは人が夢を諦めず勇気を持って踏み出し挑み続けたから他なりません。一歩踏み出し実際に行動に移すことで、初めて様々な物事がその人にとっての現実になっていく。勇気を出して実際にプリキュアをやってみて空想以上の現実を体感したみのり先輩だから、最後にローラの尾に触れて空想ではない目の前にある現実<リアル>を味わえたんじゃないかな。

およそプリキュアの主要キャラの慣例からはズレている面もあるローラだけど、どこか神秘性とか清廉さと言ったイメージが付いて回る空想上の存在にあって、誰よりも人間臭く曲げない自分を持っているローラは、否応なしに現実であることを突きつけてくれてもいる。みのりを後押しするにあたって人魚であるローラが与えた影響も大きかったし、その特殊な出自を存分に生かした話運びでもあったんじゃないかなと思います。

みのり本格登場でキュアパパイアデビュー回だったんだけど、それ以上にローラの存在感が光っていた感じもあった。尤もみのり先輩はここからだろうし、文芸部時代の回想シーンなど後々効いてきそうな要素がいっぱいあったので、最初の一歩を踏み出した一之瀬みのりがここからどんな活躍を見せてくれるのか。先が楽しみでならない。

王道の黄キュアの系譜!ひらめくフルーツ!キュアパパイア!

名前や正面からの見た目はフレッシュのキュアパインみを感じられる気がしたキュアパパイアの変身バンク。仕草や表情、アクションなんかも王道の黄キュアに連なる存在であることを感じられるし、変身途中にコロコロ転がるところなんかは、プリアラのキュアカスタードを彷彿とさせられるところでもあった。みのり/パパイアって歴代の先輩との共通点が多い子な気もします。

浄化技にしてもデフォルメ顔付きパパイア切断からの飛び出しといった遊び心を交えた描写がなされていて、これぞ黄キュアの決め技といった印象を受けました。黄キュアはやっぱりあざとさ以上に見てて楽しく面白くが大事であると改めて実感したよ。ビクトリーで弾けるパパイアもノリノリだったし最高ですな!キュアフラミンゴ次第なところもあるけど、トロプリチームの中で普段の姿と一番ギャップのあるプリキュアはパパイアなのかもしれませんね。

みのりん先輩の中に見える歴代の先輩キュアとの共通要素

冒険譚を交えた物語が好きで自分でも自作の小説を書いているところなどは、プリキュア5の秋元こまちを彷彿とさせるところでしたし、パパイアの目からビームに関してはキュ荒ブリー、もといキュアラブリーのラブリービームがどうしても頭をよぎるところだったので、みのり/パパイアがいつかこの二人と共演してくれたらいいなと願ってやまない。ダブル目からビームを是が非でも見てみたい。

そもそもプリキュアって何?

15年以上視聴し続けていても未だ明確な答えを見いだせない真理にして究極の境地。自分などではまだまだ到底及ばない問の深さなので、それに少しでも近づき答えを見いだせるに、これからもプリキュアの視聴を続けていく所存でありまする。私もプリキュア部に入って勉強し精進しよう。それが私にとっての現実。