無敵のやる気！トロピカる最終決戦！
メリハリの効いた線や画作り、こだわりを感じさせるアクション作画に敵対勢力だった幹部勢との共闘展開。ドラゴンボールばりの熱いバトル描写に否応なしに気分はトロピカってしまうし、息つく暇もないほどの畳み掛けに魅せられてしまうのですが、バチコリで気合の入った本気戦闘を行う中でもシュールギャグを忘れず、絶妙な塩梅で成立させている実にトロプリらしさを感じさせる最終決戦でした。
長きに渡って繰り広げられた魔女勢との戦いの終結。グランオーシャンの復活という大事を成した直後であっても、まなつ達が気を抜くことなく直ぐにトロフェスに気持ちを切り替えられるのも、彼女らが今一番大事なことをやるからであり、そこに時間を割いてくれたのも嬉しかったし、チョンギーレ、ヌメリー、エルダとわだかまりを解消し最後に笑顔でお別れ出来たのも良かったと思います。
過去に色々とあって迷惑も被ったけど大事なのは何よりも今この瞬間であり、幹部勢との和解シーンも本作のテーマを象徴する一幕であったのではないかと感じられる次第です。だからこそ今この時に大きな節目を迎えることになったローラの決断が、今一番大事なことを積み重ねていった先にある未来へ向かう道の分かれ目となる選択の重みが、より一層際立つのではないだろうかと。
まなつたち人間を見下しプリキュアは自分が女王になる為の捨て駒と平然と言ってのけた最序盤のローラであったなら、正式に次期女王になることが決まった際の答えは自ずと決まっていただろう。その念願が叶う瞬間に迷いが生じ、答えに窮するところがこの一年でトロピカる部の仲間達と様々なことを経験してきたローラの変化であり、昔や今までとは異なる「今、一番大事なこと」を体現することにも繋がる。
ローラと女王様がこれ以上ないくらい真剣な面持ちで、まなつとローラにとっても今後を左右する大きな話をしている一方で、寝袋を着込んだまなつの格好がアレでシュールさも感じられる引きになっていましたが、ローラが最後にどのような決断を下すのか。まなつ達と共に歩む道を選ぶのかグランオーシャンを率いる女王としての道を選ぶのか。一度別れて将来的に両方取るというのもそれはそれで…。
ともあれ予告を見ても最後までトロプリらしい面白おかしさは健在だというのが伝わってきましたし、感動的な内容を挟みつつも最後は皆で一緒に笑い合える楽しい結末を迎えることに期待したい！長いようで本当にあっという間だったこの一年。トロプリを最後まで全力で楽しめたらいいよね！
あすか先輩／キュアフラミンゴの迫真の表情や筋肉描写を筆頭に、流石に最終決戦だけあってキャラ作画も凛々しく格好良さが際立つものになっていましたが、それ以上に視聴者に強烈な印象を与えていったのは…。
突如として出現した伝説のプリキュア・キュアオアシスのはっちゃけ具合でありました。
高らかなフィーバー！という発声から繰り広げられるピンク像とジンベエザメの無限応酬。極めつけがクネクネ踊りながら画面前方にﾊｲﾊｲﾊｲﾊｲと繰り出してくる珍妙な動き。本当に見た瞬間に脳裏に焼き付き、当時のキュアオアシスもこんな戦い方をしていたのかとキャライメージが崩壊しかねないインパクトを視聴者に与えてくれたのではないだろうか。演じてくださった中原麻衣さん本当にお疲れ様です！
クレジット表記が伝説のプリキュアでもキュアオアシスでもなく、トロピカルパラダイス表記だったのでアレは頭トロピカってる当代のプリキュア達の浄化技のイメージをエフェクト化したものという意見を見て得心したことは内緒です。キュアオアシスの尊厳は守られたのである。
いや、本当に当時もあんな戦い方してた可能性も無きにしもあらずかもですが。まなつと似た者同士な気質を持つ人っぽい描写もありましたしね…。これもどう捉えるかは視聴者次第ということだろうか。
本当に見応えある最終決戦回でもあったんだけど、特にみのりん先輩／キュアパパイアは最後までシュールさを感じさせるシーンに溢れていたと思います。パンパカパパイアショットをキャンセルされたところとか目からビームを放射し続けて明かりとして使ってるところとか、縁起が良い＝演技が良いのダジャレを解説されてしまうところとかね。流石、我らがみのりん先輩はやっぱり面白い御人で最高だぜ！
