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ひみつのアイプリ 第4話 「ドキドキ!初めての参観日」 感想

ひみつのアイプリ 第4話 「ドキドキ!初めての参観日」 感想

ひまりとひいろの麗しくも微笑ましい姉妹仲に魅せられる。

ひまりから妹のひいろへ贈られたリップを通じて伝わる勇気。そして周りの人達の優しさに溢れる尊き姉妹回。自分に自信が持てず、何事に置いても緊張して臆するのはひまりの気質ですが、自分と同じように同年代の男の子に照れ隠しからからかわれたことで自信を失っていたひいろを、みつきが自分にしてくれたようにリップの魔法と優しさで包み込み、後押ししてくれる姿が素敵である。

その姉妹二人の様子をしっかりと見守り、さり気なく気遣い支えとなってくれるみつきの頼もしさは言わずもがなですし、ひいろの顔色から事情を察してリップを人知れず探してくれていたゆうまの気遣いと優しさもそうですし、娘たちの様子から席を外してくれた両親の気遣いもそうで。今回は本当に周りにいる多くの人達の優しさと気遣いによって形成される素敵な空間と関係性が至るところに見受けられた。

メイクで自分の気持ちを奮い立たせる。その為の一助としてのリップを。そして、そんな自分を後押ししてくれる周りにいる友人や家族の優しさ。それによる後押しを受け、素の自分だけでは難しかった一歩を踏み出す決断をし、自分を信じることの大切さに触れ勇気を出すことで今までの自分にはない可能性に触れる。授業参観にかけて自分を信じ見守ってくれている周りの人たちの存在感が際立っていた回でした。

その中でもやっぱりみつきの優しさと気遣いは群を抜いていたのではないだろうか。大好きなひまりのことは勿論のこと。妹であるひいろの様子がおかしいことをいち早く見抜き、彼女の気持ちに寄り添って導いてくれていたのは流石としか言いようがない。みつきとひまりの仲睦まじいところは、もはや家族公認のようでしたが、授業参観での公開告白然り。みつきとひいろも実質義理の姉妹と言っても差し支えなかろう。

また、これまでは基本的にみつきや生徒会に導かれることの多かったみつきが、妹のひいろ相手に姉らしいところを見せてくれて、妹の為にみつきへアイプリのリクエストを主体的に行い、間接的ではあっても導く側に回っていたのも印象的でした。妹の前では頼れるお姉ちゃん。二人の姉と家族に見守られ、ひいろがリップの魔法で前向きな気持ちを持てたことが何より嬉しい。姉妹と親友の仲睦まじさが眩しい素敵回でした。

寝起きのひまりにいいこと(意味深)をしてあげて、ご家族が見ている前でほっぺたについたご飯粒を取ってあげる献身的なお世話っぷりを披露し、更には授業参観の授業中に公然とイチャついて、極めつけに公開告白に等しい惚気けっぷりまでクラスメイトの前で披露してくれる。互いに親友のことを大切に思い、信頼していればこその反応かもしれないが、この仲良すぎる二人の姿に幸せいっぱいお腹いっぱい。

もう実際に家族公認の仲ですし、今回の件を経てミーちゃんがみつきという秘密も、姉妹の間で共有する特別な関係になったのでね。ひいろからの信頼も更に増し、みつきの不動の立ち位置も安泰ということで。いや、もうこれ実際ひまりとみつきの間に割って入ることなんて容易ではないよ。いつまでも仲良しな二人のままでいて欲しい。

ひまりのことを意識しつつ、その妹であるひいろと少女漫画の王道ラブコメのような遅刻からの出会い頭の衝突を果たし、ひいろからの第一印象が最悪ながらも人知れず自分の大切なものを探してくれていた存在という立ち位置を得たゆうま少年。そんな自分の姉を意識しているゆうまを、ひまりの方が意識するような展開があったりするのかなという妄想が一瞬頭をよぎってしまって。

アイプリはそういうのをやるタイプの作品ではないと思うし、そこが主軸になることはないんだろうと理解はしつつ。照れ隠しの一言から同年代の男の子に嫌な思いをさせられ、少しばかり自信を喪失していたひいろという経緯があったので、自分からは決して語らなかったけどひまりの大切なリップを探してくれていた彼の行動は、やはり光るものがあるのだと感じるのです。

ひまりのアイプリデビューではなく、彼女が校内挨拶するところから意識を向けてることを随所で描かれていく少年。そんなゆうまが本作の中でどんな役回りを果たしていくことになるのか注目してみていきたい。ひまりとみつきのお兄ちゃんズと共に本作をより彩り豊かなものにしてくれる存在になってくれることを期待したい。