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トロピカル~ジュ!プリキュア 第2話 「まなつとローラ!どっちのダイジが一番大事?」 感想

トロピカル~ジュ!プリキュア 第2話 「まなつとローラ!どっちのダイジが一番大事?」 感想

まなつが今、一番大事にすべきことは。

一番大事なことを見定める中で確立される夏海まなつの主人公像

雨降って地固まるというほどではなかったかもしれないが、まなつとローラが互いの気持ちをぶつけ合う形で喧嘩し、その中でまなつが何を大事にしてどういう思いでプリキュアとしてローラの力になっていくのか。それを早い段階で見定めることが出来て良かったのではないだろうか。喧嘩ップルとして壁を乗り越えないと百合キュアの仲間入りは出来ないし、そういう意味でも良かったぞ!

これから始まる中学校生活に対して期待に胸を膨らませ、私生活を脅かされるのを嫌うまなつの気持ちも分かるし、世界が脅かされたら部活なんてやってる場合じゃないというローラの言い分も間違ってはいないものね。どちらも互いに譲れぬ大事なことがあって、だからこそ時にそれらの大事は違う誰かの大事とぶつかってしまうこともあるものだ。

だから自分にとって本当に大事なこと。今一番やるべきことは何かをしっかりと見定めることって重要なのだと思います。学校生活もプリキュアも大事だけど、それ以上に一番大事なのは友達のローラであり、ローラとずっと友達でいたいという思いを、まなつ自身が認識し尊重しようとしてるのって大きいよね。強制されたわけでも使命感でもなく、まなつ自身の中から溢れる自発的な感情の発露に基づく行動原理。

それが前回の最初に描かれた「今、一番大事だと思うことをやれ」というまなつの父の教えと結びついているのが良い。プリキュアとして活動する明確な動機を持たずに入る主人公もいるけど、まなつの主人公像の確立にあたってはそれが間違いなく寄与していたし、大事なことにはどこまでも全身全霊で打ち込める。そんなまなつのスタンスやイメージをより強固にしてくれていた。

さんごやさんごの母に対する積極性やコミュ力お化けなところもそうだったけど、自分の私生活とプリキュアを天秤にかけながら、今一番大事にすべきことを見定めていくことで、まなつの主人公たる所以とか人物像が明確に打ち出されていた回だと感じました。自分の大事なことをしっかりと持っているからこそのぶつかり合いや行き違い。それが何より味わい深い作風なのです。

そのコミュ力故にまなつが天性の人たらしな感じが早くも漂い始めているし、ローラにしてもさんごにしてもまなつに対する依存心とか結構強そうな感じなのも個人的にツボでした。自分の大事が確立されているからこそ、それを受け止め受け容れてくれる相手に対する感情も強まる。トロプリ、やはり色々な意味で期待しかないことを改めて確信させてくれました。まなつとローラのパートナー感がやはり好き。

表情も感情表現も多彩なローラが見ていて本当に面白い

まなつに構ってもらえなくて拗ねたり、思い通りに事が運ばなくてやさぐれたりするローラの言動が本当に魅力的で大好き。腹黒思考と前回言ったけどローラもローラで自分の感情に素直だし、大事にしていることという名の明確な目標、夢があるから一直線に突き進めるという側面もあるものね。女王になりたいのも自尊心を満たすだけじゃなく、大事な仲間たちと過ごす素敵で楽しい空間を守りたい気持ちも少なからずあるのだろうし。いや、ある…はずだ。

ともあれこれから暫くは自分の欲求に忠実に動くローラを見ていたい。人魚の身だから暗黙のルールに抵触しそうな入浴ならぬ水浴びも出来ちゃうし!普通の人間や妖精と比べても動きに制約がありそうだけど、それを逆手に取るような活躍も期待したいところです。まぁでもそのうち一度は足を手に入れて歩くのだろうな。本人は人魚はプリキュアになれないと言ってはいたが…フラグだよね。そうだと信じている。

コミュ力お化けまなつちゃんの距離感の縮め方

出会って即座に涼村母娘を籠絡してしまうまなつのコミュ力が凄い。かなり積極的にグイグイ行くだけに詰まるときは本当に一気に距離感が詰まる。物腰が柔らかでお淑やかなさんごちゃんも可愛い。逆にまだ本編未登場のみのりみたいなタイプと相対した時にどうなるのかも今から楽しみなのです。まなつちゃん、天性の人たらしなところあると思うですよ。