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ワッチャプリマジ! 第3話 「おしゃれ番長・ひな見参じゃん!」 感想

ワッチャプリマジ! 第3話 「おしゃれ番長・ひな見参じゃん!」 感想

皆が一目置く熱きプリマジスタ・弥生ひな見参!

面倒見も良く皆に慕われる姉御肌なひなが格好いい。どこまでも正々堂々とした立ち居振る舞いに頂点を目指して日々の鍛錬を欠かすことないストイックさ。迸る本気の情熱によって生じる輝きと熱さは見る者全てを惹きつけ感化させていく。それは、まつりやみゃむとて例外ではなくプリマジスタとしてどう在るべきかを二人に突きつける役回りも担っていたと思います。

今までは憧れのプリマジスタであるジェニファーへの憧憬の気持ちや、大好きなプリマジを楽しむことに充足感を覚えていたまつりも、頂点を目指して自分を磨き競い合うことへの本気がプリマジスタ自身を輝かせ、見る人を惹き付けることへのワクワク。ファンではなく演者としてプリマジスタ側としての感性を呼び覚まされる契機になっていました。

それはパートナーなみゃむにしても同じであり、二人一組とは言え大事なのはチュッピの力ではなくマナマナのマジの力。転じて大魔法使いを自称する自分の力さえあれば何とでもなると思っているみゃむにしても、ひなのステージを見たことでチュッピが生み出すワッチャの力に秘められた可能性に惹かれている。まつりとみゃむ、それぞれに大切な気付きや目覚めのキッカケをくれた意味でも弥生ひなの存在は大きかった。

ひなのどこまでも真っ直ぐで嫌味のない気風の良さが、その秘めた情熱や向上心をダイレクトに訴えかけてくれるのに一役買っているのは間違いなく、ある意味で彼女とは真逆のスタンスとも言えるみゃむ、みるき、一般生徒の打算的な行動や目に余る言動などが随所に散りばめられていたからこそ、弥生ひなの人間性や力強さ、イケてる感じをより引き立たせる構成になっていたんじゃないかな。

プリマジの頂点を目指す人間の本気。チュッピが生み出す力の可能性に触れたまつりとみゃむが、この出会いをキッカケにどのように変わっていくことになるのか。要所においては結構変化球というかトンデモな要素や各キャラのアレな言動も見受けられるけど、ストーリーコンセプトや路線は実に王道なところも感じられる序盤の展開で安心するのと同時に先が楽しみでもある。

乗り換えを仄めかしたみゃむを前に、まつりが如何な本気(マジ)を魅せて引き戻そうとするのか。最初はみゃむがまつりを引っ張ったけど今度はまつりの番なのです。喧嘩ップルで解散の危機を前に二人が何を見せてくれるか。プリマジ本当に楽しいし次回も楽しみです。

今回はひなの本格的な登場回ということもあり、彼女の清廉さというか姉御肌な一面が際立っていたが故に、その真逆とも言える人々のアレな姿も逆の意味で印象的でありました。有力候補のひなを力を目の当たりにして勝ち馬に乗るが如く猫撫で声で即座に乗り換えを図るみゃむ、強い者には媚びへつらい弱い者には強気に出るみるきの表裏全開の姿、強気なモブおとはさんの直球勝負(物理)の妨害工作等々。

主要キャラである二人の行動はまだキャラ付けとしてはあり得るものかもしれないが、ぽっと出のまつりに対して硬球を顔面めがけて投げつけたモブおとはさんの行き過ぎな行為にしては擁護の余地が…。ひなのおかげで事なきを得ましたし、それを諌めつつ場を収めることで彼女の器の大きさが示された形でもあるので、物語の進行上の都合でもあるのだろうが。

それにしてもこの三人は別の意味で光り輝き存在感を放っていたのは疑いようもない。およそ女児アニメらしからぬ行動や言動が却って鮮烈に焼き付き印象を残す。ただ、本作ではあえて女児アニメでは本来やってはいけないこと。暗黙の了解のようなものを意図的に打ち破る作りにしている面もあるのかもですね。良い子ちゃんばかりでは成し得ない物語展開や話の広がり。

レインボーライブやハグプリを担当していたシリーズ構成担当の坪田文。同じくハグプリを担当し、おジャ魔女シリーズやふしぎ星の☆ふたご姫カレイドスターなども手がけていた佐藤順一総監督の特性がモロに反映されている部分と言えるのかもしれない。プリティーシリーズの枠組みで見たら今のところはプリリズ時代に近いものを感じますなぁ。

日々のたゆまぬ努力に裏打ちされた確かな実力と気持ちよさを感じさせる清々しい人格。皆に慕われ人望も厚いひな先輩は正にイケてるギャルという肩書に相応しい人物で、今回に関しては頼りになるお姉さんで格上のプリマジスタの側面が強く、およそ隙のない存在として描かれていましたが、皆の前では力強く在り続けるひながステージ後に唯一あまねに対して素というか弱みみたいなものを見せていたのも良いなと。

カップリング的な意味合いも勿論あるんだけどそれだけじゃなくね。同じく強者の側にいるあまねとの関係性とか今までのやり取りとか。二人の出会いや今に至るまでの経緯も気になるし、あまねさんがどんな人物なのかも気になりすぎる。まだ始まったばかりなので仕方ないが、あまねさんメイン回を早く見たい気持ちがより強まった一幕でありました。