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ミュークルドリーミーみっくす! 第28話 「京都でマイラブ♡」 感想

ミュークルドリーミーみっくす! 第28話 「京都でマイラブ♡」 感想

珠玉のまいらちゃんのお誕生日エピソード再び!

ミュークルドリーミー屈指の回との呼び声も高く、今や語り草にもなっているまいらお誕生日回ですが、今年も期待に十二分に応えてくれる内容で満足度が高い。去年のお誕生日回はまいらにとっての喪失と、それを感じさせることなく現在を強く生きているまいらと父親の姿。そして、前向きに未来を見据えながらも人知れず母を想うまいらの気持ちを夢に絡めて魅せてくれました。

今年は家族思いで優しさに溢れる月島家の仲睦まじい姿を描きつつ、去年と違ってそれをゆめ達と共有する形になっていたのが印象深かったです。去年の感想でも少し触れたけど当初は引っ越してきたばかりで友達もいなかったまいらに、今はこんなにも仲良しの友達が居て自分の誕生した日を祝ってくれる。大好きなお母さんが眠る縁の地を共に訪れ思いを共有してくれる仲間がいる。

一緒にいたまいらのお父さん目線でも娘が楽しく笑って過ごせていることを。心許せる友達と一緒に充実した日々を過ごしていることを実感出来ているのが尊いし、夢の中でまいらの相方はぺこっちしかいないとお母さんから託されているのも、娘の今に思いを馳せる両親の気持ちが伝わってきて凄く良いなと思わされたところです。夢の中での一時の邂逅が癒やしと今を生きる力をくれる。

ゆに達の粋な計らいもあって実現した穏やかで優しい奇跡のような時間。本作の命題でもある夢とまいらメイン回の親和性がとても高いこと、夢の扱い方が本当に巧みであることを改めて実感した次第です。あり得たかもしれない家族の光景を見ることが出来るのも夢の力があればこそ。その夢が生まれる根源となる思いや可能性の大きさを、まいらの夢を通して強く印象付けられました。

まいらと同じくお笑い大好きな母を思うからこそ、まいらは今日もお笑い街道を邁進して周りを明るく笑顔を与える存在で居続けられる。現実ではゆめ達と楽しい時間を過ごし、夢の中では両親とだっしふんにゅうとして笑いを共有し、モデルの仕事を現在の姿を共有する。亡き母に成長した今の姿を知ってもらが如く。夢の中の描写とメッセージ性が本当に際立っていたと思います。

マイラブに込められた両親の思いや、まいらの名前の由来を改めて感じられて嬉しかった。去年のまいらメイン回で物凄くハードルが上がっていたはずなのに今年も魅せてくれて流石としか言いようがありません。去年と比べて今この瞬間を強く感じられる要素に満ちていましたし、同じようでいて去年とは異なるメッセージ性を内包していたのも素晴らしかったです。

去年は皆の前では明るく振舞いつつ人知れず眠っている時に涙を流していたまいら。今年は皆もいる空間で優しく暖かな夢に包まれながら笑顔を見せてくれていて、その対比描写に本当に引き込まれてしまいました。多くは語らずとも間や表情で描き出し物語る。普段、勢いとテンポで押し切ることも多い本作ですが、それ故に静寂がもたらすギャップがまいらの心情と月島家の温かさをより引き立ててくれていた。

今年も本当に素敵なエピソードを見せてくれたミュークルドリーミーに感謝しかありません。願わくば今しばらくはまいらちゃんが優しい夢に包まれ満たされますよう。

去年のまいらちゃん回でも思ったことですが、本当にやっちゃ駄目なときにゆに様たちを自然とフェードアウトさせる制作サイドの配慮が本当に大好き。今や愛すべき存在として不動の地位を確立したゆに達ですが、ことこういう回に関しての下手な介入を許すと要らぬ反感を書いかねないだけにですね。ここの線引に関して徹底してくれていることが嬉しいのです。

また、今年に関しては一年目での経験を踏まえて最終的に自制したところに、ゆに様自身の成長を感じることも出来ました。大好きなはるるとの思い出が出来たことで大切な人との思い出の尊さを知り、ゆめ達に救われたことに対する恩義を感じていたことも改めて明示されましたしね。特に後者に関しては一年目のあれこれを経た上でアクムー様側に付き悪戯というか悪さをしてる流れがあったので。

それだけにゆめ達に対して確かな感謝の気持ちを抱いていて、彼女らが本当に大切にしている物を踏みにじったり台無しにしたりするようなことを本気でするようなことはないのが改めて分かったのが何よりも大きい。今回まいら達が見た優しい夢はゆに様からの感謝の気持ちでありささやかな恩返し。粋な計らいをしてくれたゆに様の好感度は留まるところを知らず上がり続けるのである。

本当まいらの夢に対して介入することなく事が済んで何よりでした。最初に部屋に忍び込もうとしたときは一瞬ドキッとしたけど、そこは安心と信頼のミュークルドリーミー。こういう細やかな気配りや気遣いこそが本作が本作たる所以であり魅力的なところなのだと改めて実感したよ。