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ワッチャプリマジ! 第28話 「君はマイ・プレシャスワン!俺たちのマジ!」 感想

ワッチャプリマジ! 第28話 「君はマイ・プレシャスワン!俺たちのマジ!」 感想

プリマジの歴史的転換点。

いや、正直ビックリしました。橙真とひゅーいのプリマジデビューはいずれあると良いなと思ってはいたのですが、それがこれだけ早い段階で、しかも物語上においても非常に重要な位置付けにあるものになっていて、色々な意味でプリマジという作品としても作中のプリマジとしても意義深い歴史的転換点に立ち会ったのだなと感慨深さが込み上げてくる。

これまでどっちつかずで真意を探りきれなかったひゅーいの心情の吐露により、彼が本当にプリマジとプリマジスタ、そしてマナマナとチュッピ、ひいては魔法界と人間界の行く末を案じていることも明らかとなり、板挟みによって苦悩する姿も恩人であるまつりの父親や、崇拝する女神ユーフォリアがかつてなしたことを尊敬すればこその姿勢だったことも分かりました。

プリマジの成り立ちにはマナマナとチュッピの諍いがあり、それをユーフォリアが歌や舞いで楽しい気持ちを溢れさせることによって納めたという経緯もある。長い時を経て再び自分たちの利益や主張のみを重んじるようになり歪み始めた今の双方の関係性は、まさに歴史は繰り返すを地で行くもの。互いに手を取り合い助け合うことの意義や本懐を忘れた悲しき運命のレールなのである。

でも、だからこそマナマナとチュッピが互いに手を取り合うことで生まれる奇跡はより尊ぶべきものになるし、プリマジによってプリマジスタだけでなく見てくれる人を含めて楽しさを共有し溢れさせることに意味が生まれるのだと思います。ユーフォリアに感銘を受けたひゅーいと、まつりとみゃむがプリマジによって生み出す楽しさを肌で感じて刺激を受けた橙真が結びつくのは、それ故に意味があるし必然となるのだろう。

一人で背負うなというにゃんじいの忠告もあったけど、あそこでひゅーい一人がみゃむの身代わりになっても決して事態は好転しなかっただろう。橙真と手を取り合いマナマナとチュッピがもたらす奇跡を体現し、新たな可能性の中に秘められた楽しさと興奮をもたらしたからこそ、まつり達にも伝わるものがあったし後々のデュオ結成というプリマジ界隈にとって大きな時流となる最初の波紋を生み出すことも出来たのだと。

プリマジとしては初の男子ライブ、加えてひゅーいがマナマナとしては初のプリマジスタデビューとなりましたが、女子アイドルが主流な女児向けアニメにあって単に男が踊ったで終わるのではなく、そこに物語上の重要な役割や意味をしっかりと持たせた上で、インパクトのあるパンチの効いた話として仕上げていたのが本当に見事だなと思うし感心させられてしまいました。

橙真とひゅーいのデュオユニット「TrutH」によるプリマジスタとしてのデビューライブが遂に実現!まつり達女子プリマジスタの時にも思ったけど、プリマジという作品が直近のプリパラやプリチャンと比べるとライブパートの等身が高めという特徴は確かにあった。男子プリマジスタの橙真とひゅーいは、その特性がより際立っていて脚の長さもそれはもうリアル寄りになっている印象を受ける。

プリティーシリーズという枠組みで見ると直近のプリチャンでもアローズはいたけどあまり焦点が当たらなかっただけにね。男子キャラのライブパートという意味ではアイドルタイムプリパラ以来。二人のデュオユニットとして見たらディアマイフューチャーのLOVE∞MIX以来ということになるのかな。プリマジとしても大きな出来事だけどシリーズとして見ても大きな転機の一つであることは間違いない。

橙真とひゅーいが先陣を切ってくれたおかげで今後デュオの流れに入りそうですし、マナマナがプリマジスタとしてデビューすることもあるという先例も出来たので、みゃむを筆頭に他のマナマナが今後プリマジスタとしての姿を見せてくれる機会はあるのかどうかということも楽しみにしながら見ていきたい。

橙真としては同じ目線でまつりの横を歩きたいと結構ハッキリ伝えた感じもあったのに、お祭り娘のまつりちゃんには真意が簡単に伝わらないもどかしさ。これこそが醍醐味という感じもあるかもしれないが、昨日のデパプリで同じような感じで幼馴染に相対する拓海を見た直後だったのもあり、余計にニチアサ幼馴染男子の頑張りが際立つ形にもなりました。

プリマジがプリリズ時代に依るならば今後二人の関係性にも進展というか変化が訪れる可能性も無きにしもあらずといったところだが。みゃむちゃんですら察してくれているというのにね。プリマジスタとしてだけではなくこちらの方でも橙真には頑張ってもらいたいものだ。

知らない人にお菓子をもらってはいけませんという教育的な流れから、露骨に現ナマを渡してみゃむの連れ去りを図る御芽河祈瑠の強引な手法に笑ってしまったのです。紙幣をお金と認識してなかったみゃむもアレでしたが、おバカな対応しているのにどちらもやってる方は至って真剣という状況から生まれるシリアスな笑いの一幕だったのかもしれない。傍から見てたら完全に事案である。