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キラッとプリ☆チャン 第149話 「いよいよ決着!クイーンズ・グランプリだッチュ!」 感想

キラッとプリ☆チャン 第149話 「いよいよ決着!クイーンズ・グランプリだッチュ!」 感想

そして真のトッププリチャンアイドルへ!

クイーンズグランプリが決着しイルミナージュクイーンが遂に誕生!出場全チームの中で唯一の新曲投入に加え、ライブ順も満を持してのオオトリというキラッツにとってはこれ以上ないくらいのお膳立てが整っていましたが、もうここまできたら大番狂わせなどは必要ないのである。この集大成の場で栄冠を掴み取るのは、これまでプリチャンを牽引し皆の中心で在り続けたキラッツを置いて他にはないのだ。

メタ視点においてもキラッツ優勝以外はあり得ない流れだったんだけど、作中のキャラ目線においてもそこに至るまでの見せ方が凄く良かったと思います。これまでのプリチャンの軌跡を振り返りつつ、プリチャンに出会えたから出来た経験や、プリチャンを通じて出会い育まれた友情や絆、プリチャンがあったから成長し変われた今の自分がいることの実感。

アリスとイブのアライブにしても、みらい達ミラクルキラッツにしてもそうなんだけど、自分たちを変えてくれて充実した日々をくれたプリチャンに対する感謝の気持ちで溢れていたことが、個人的には何よりも嬉しく喜ばしいことでありました。あの日、勇気を出してプリチャンアイドルとして一歩踏み出したからこそいる今の自分達。それがあったからこそ得られた幸せ。

そんなプリチャンという媒体やコンテンツに対する感謝の気持ちは、作品の内側を飛び越えてここ三年近くの長い時間を共に共有してきた視聴者の気持ちともシンクロするようでありました。明確に終わりのラインを示された今だからこそ、プリチャンに対して抱く作中のみらい達の気持ちが、より強く共感の伴うものとして視聴者に伝わってくるところも確実にあったと思います。

自分には無縁の遠い憧れの存在だと思っていたプリチャンアイドル。その頂点に立ち憧れの対象でもあった白鳥アンジュにそれを認めてもらえたこと。最初はプリチャンアイドルに求められる意識も希薄で、みらいとえもを取るに足りない存在だとしていた赤城あんなが、プリチャンアイドルとして皆を牽引してきたことを認め、ライバルとして仲間として素直に感謝の気持ちを表したこと。

まさにこれまで紡いできたものが全て繋がり結実した瞬間で満ち足りてしまった。「やってみなくちゃわからない!わからなかったらやってみよう!」から全てが始まったプリチャン。先代プリパラの「み~んな友達!み~んなアイドル!」の理念を継承しつつも、自分たちが築き上げてきた自分たちならではのテーマを、その身を以て体現したことで本作は一つの到達点に達したのだと。そう思えた次第です。

改めておめでとうキラッツ!みらい達がイルミナージュクイーンの栄冠を掴み幸せに満ちたプリチャンランドの空気に今暫く浸っていたいが、そうは問屋が卸さない。こちらも満を持して復活したルルナと居並ぶソルルが巻き起こす最後の一騒動。山場を超えた先に待っていた山場を超えてプリチャンが最後にどんなものを見せてくれるのか。残り僅かとなった時間を目一杯楽しんでいきたい!

ラクル桁違いでマンモス規格外なミラクルキラッツの新曲『ファイナルイルミネーション』。やってみなくちゃわからない!から始まったキラッツのプリチャンの軌跡、プリチャンへの感謝、そしてこれから先のプリチャンの未来を思う気持ちに溢れたフレーズ一つひとつが心に染み渡る。

曲調もあえてしんみりする卒業ソングではなくキラッツらしさを優先したのも良かったんじゃないかなと。感動的な卒業ソングの役割はEDの『One Heart』が担ってくれていますし。キャッスルイルミナージュコーデのゴテゴテ感は、みらい役の林鼓子さんも情報局の方で触れてましたけど、実際目の当たりにすると背負ってる感が凄くて色んな意味で圧倒されてしまう。

その背負ってる感もやはりキラッツがプリチャンの中心的存在で全てを背負っている存在だからこそと解釈すればしっくりくるだろうか。ともあれダイヤモンドコーデのときにも思ったけど、シーズン終盤で出てくる各シーズンを象徴するコーデは綺羅びやかで目を奪われてしまうなぁ。CGのクオリティも半端じゃないものね。

上でも触れたけどあんな様の素直な感謝の気持ちの伝達が堪りませんでした。いや~、やっぱりあんえもあんなんですわ。黄色いのでもなくあなたでもなくここで萌黄えも呼びを繰り出してくるのが本当ズルい。やっぱりキラッツとメルティック、萌黄えもと赤城あんなは最高の仲間にしてライバルなのだ。これからもどうか喧嘩するほど仲が良いな両者で在り続けて欲しいものです。

プリティーシリーズの生き証人。影に日向にプリチャンアイドルを支え見守ってきためが姉ぇさんが人知れず涙を流したシーンが、個人的には今回一番印象深いシーンだったかもしれません。何も知らずにやってきたみらいとえもの二人を、プリチャンの世界に引き込み最初の一歩を踏み出す手助けをして背中を押したのも、他でもないめが姉ぇさんだったものね。

他のシリーズと違ってシステム上の存在ではなく、みらいたちプリチャンアイドルと同じで明確に現実世界に存在する一人の人間として描かれてきたプリチャンのめが姉ぇさんだからこそ成立する一幕だったのではないかと思います。めが姉ぇさんだけはプリチャンの次を担う新シリーズの方にも変わらず居続けて欲しいと願ってやみません。