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キラッとプリ☆チャン 第108話 「キラッCHU、ライブがしたいッチュ!」 感想

キラッとプリ☆チャン 第108話 「キラッCHU、ライブがしたいッチュ!」 感想

アイドルチームを思う気持ちと応援する心こそがマスコットの本懐。

駄々っ子キラッチュを通して見るアイドルマスコットの本懐

アイドルマスコットとしてライブデビューしたことで、キラッツを応援することよりも自分がステージに立ってライブしたい気持ちが強く顕在化してしまったキラッチュでしたが、我欲が強くなり周りが見えなくなるくらい夢中になるものが出来たことで、キラッチュを通じプリチャン世界におけるマスコットの存在意義や本懐がどこにあるのかが改めて見えた回だったと思います。

最初はミラクルキラッツを象徴するデザインとして登場したキラッチュは、やがてバーチャルのだいあと同様にアイドルを支え応援する存在として変化し、プリチャンランドにおいて実体を持つ存在として確立されてきた経緯がある。つまりキラッチュを始めとする各マスコットの成り立ちは、各アイドルを支え導くサポーターとしての側面が強く、それが元々の本懐でもあったわけです。

そのアイドルを思う強い気持ちと、そこから生じる強い結びつき。それらを前提とし加えてマスコット自身の成りたい気持ちが加わった時に、初めてアイドルマスコットという奇跡の形態が実現するのではないかと。キラッチュとメルパンの差もそこにあって、チームを思う気持ちと結びつきはあれど、キラッチュほど自分が前に出るとは未だなってないメルパンが、アイドルマスコットに未だなれないのもそれが一因なのかなと。

自分さえ良ければそれで良い。今回の駄々っ子キラッチュはまさに子供っぽい我がままさを見せていましたが、これはプリチャンアイドルの配信に関しても言えることではないだろうか。自分たちさえ楽しければ周りに迷惑をかけても良い…ということにはならない。周りの人たちを慮りつつ自分たちも楽しく見ている皆が幸せな気持ちになれる。それこそがプリチャンアイドルの本懐にして存在意義と言える。

キラッチュの存在を通してマスコットやプリチャンアイドルの本懐が見えたし、駄々をこねたキラッチュに対するえもやアリスの対応も、各自の背景事情や性格が反映されていて面白かったです。えもは弟としょっちゅう喧嘩する間柄故のあの反応だと思えるし、今は底抜けに明るいけど背負っている境遇が何気に重いアリスは、各地を巡り自活してるのもあって発する言葉や態度に一種の貫禄のようなものすら感じさせてくれた。

大筋ではキラッチュが駄々をこねていた内容だったけど、その実プリチャンアイドルやプリチャン世界の根底にある部分、大切にすべきテーマなどに踏み込んでいて何気に深い回だったんじゃないかな。

その日が訪れることはあるのか!?気になるアリスとイブの関係性

上でも少し触れたけど今回はアリスの私生活に迫る描写も多く、キラッツやキラッチュのライブを筆頭に少しずつ彼女らに感化され、プリチャンアイドルに対する興味を更に深める彼女の様子も引き続き要所で描かれている。キラッチュに対して諭すように語りかける姿など、普段の明るい姿とのギャップも印象深く、苦労人であるアリスの背景も見え隠れしていてデビューこそしてないけど存在感は増すばかり。

最後のイブとの意味深なニアミス描写もそれらに拍車をかけていて、二人の今後の動向がより楽しみになりました。アリスやイブもさることながら、ソルルとルルナもプリチャンデビューしてくれないかと期待は高まるばかりなのです。ルルナは既にアイドルマスコット化した姿を披露してくれているし余計にね。