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ヒーリングっど♥プリキュア 第15話 「初めてのケンカ…すれ違うのどかとラビリン」 感想

ヒーリングっど♥プリキュア 第15話 「初めてのケンカ…すれ違うのどかとラビリン」 感想

初めての喧嘩と仲直り。

更に一歩踏み込んだ関係に至るために必要なこと

他人と異なる感性や境遇を持つことは恥ずかしいことなのか。これもその人その人によって違うだろうし一概に言えることではないのだが、今回ののどかとラビリンのすれ違いは起こるべくして起こったことなのかもしれない。友達と何か一つに打ち込むことが初めてののどかにとっては、その共有した時間や経験を否定されたとも取れるラビリンの発言を容認することは難しくて。

また、他人とは少し異なる特殊な生い立ちを持つのどかは、その境遇故に他人と違うことに対して引け目や負い目を感じるのは違うという考えが根底にあるのではないかと推察出来る。だから、ラビリンが他の人にとって格好いいとは思えないラベンだるまちゃんを好きということを知られることを恥ずかしいと感じることを即座に理解するに至れず悪気なくああいう対応をしてしまうのだろうと。

一方でラビリンにものどかに対する甘えみたいなものがあって。何も言わなくてものどかなら分かってくれる。自分の意を汲み取ってくれる。そういうお互いの考え方や感性の差異、認識の不一致が今回の喧嘩を生んだ要因だったのだろう。これまで深い友達付き合いのなかったのどか。初めて人間とパートナー関係となり共同生活を送っているラビリン。

その交友関係という点での経験値の少なさという背景があるからこそ、互いにそれを埋める為の相互理解を深める努力は不可欠だし、今回のように何かをキッカケにすれ違い衝突することもある。何気ない会話でスルーしかけていたけど、ちゆがペギタンにギャグの何たるかを解説して教えていたり、歯に衣着せぬ物言いでお互いに対して遠慮のない関係のひなたとニャトランがいる。

そういう意味でのどかラビリン組は他の二組と比して互いに対して遠慮がちというか更に一歩踏み込む姿勢が欠けていたのかもしれないと今回の話を見て思った次第。考え方や感性は個々で異なるのは当然。それをして偏見や奇異の眼差しを向けるのは違う。でも、何もすることなく必ずしも理解を得られるわけでもないことも当然なのである。

一人ひとり違うのだから近くにいれば時に衝突するしすれ違うこともある。でも、それも一つ一つ経験してみなければ分からないこと。喧嘩しない方法はないのかもしれないが、喧嘩しても仲直りすることは出来る。これを実体験を通して学べただけでも、のどかとラビリンにとっては大きな一歩で大きな変化なのだ。それが適ったのも二人が友達として付き合い共有する時間が増えればこそ。

口に出し言葉にしなければ伝わらないこともあるが、それを内心で上手く処理できないから口に出せないこともある。それも経験してみなければ分からないこと。いつもとは少し趣が異なる風味の話でしたが、それが味わい深くもあり堪能した。のどかの境遇から来る考え方や根底にあるものを物語に上手く落とし込み発露させていた回でもあったと思います。

ラベンだるまが好きだって良いじゃない!だって好きなんだもの!何の引け目もなく自分の好きを素直に表出し、その上で周りからの理解もえられたらなら…。それに勝る喜びもなかなかないのかもしれない。そんなことを思った今回のお話。

のどかとラビリンを窘めるラテ様の存在感が際立っていた

変身を失敗してしまう程に心が乱れ向き合えずにいたのどかとラビリンを、体調不良状態にも関わらず身を呈して一喝し、向き合うキッカケを作ってくれたラテ様の威圧感たるや半端なものではなかった。流石ヒーリングガーデンの王女様。やるときはやってくれるのです。のどかとラビリンを一番間近で、かつ客観的に見ていたラテ様の立ち位置があればこその介入だったとも言えるだろうか。