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ミュークルドリーミーみっくす! 第22話 「一五町スウィーツコンテスト」 感想

ミュークルドリーミーみっくす! 第22話 「一五町スウィーツコンテスト」 感想

仄かな甘味が染み渡るスウィーツコンテスト!

赤ちゃんの育児と同じくらい女児アニメにおいては王道の題材である甘味。ゆめ達のスウィーツコンテスト出場に関して割と本格的なパティシエールとしての心構えやお菓子作りの要点を交えながら、スウィーツとアッキーの仄かな恋心を織り込んだ程よい甘みが心地よく溶け込む仕立てのエピソードでもありました。甘味と初恋の恋心。まさに女の子の希望ワクワク夢キラキラな要素なのだ。

ゆめへの恋心を募らせる程にアッキーの人間味も増してきてキャラとしての魅力も引き立ってきたと思います。当初は数学や物理学の申し子として。人間としての感情を排してるとまでは言わずとも合理性や効率的な行動が目立ち何でも一人で出来ると思われていたアッキーが、今回は不器用ながらも非効率な作業を自らの手で行い、百合先輩を始め周りの皆に協力を仰いで力を合わせて目的を成そうとする姿も見受けられた。

恋は人を変えると言われたりしますが、アッキーの変化によって周囲との人間関係や環境も良い方向に変化してるように見えるし、ゆに様曰くヘッポコな彼の一面が明るみに出ることによって、周囲のキャラの新たな一面や意外な姿も顔を見せるようになっているのが印象深い。ヘッポコ化したアッキーの前ではむしろゆに様たちの方が知的で冷静な判断を下せたりしていて、その辺りの立ち位置の変化も面白く感じるところです。

コンテスト自体はゆめ達が協力して作ったドリーム観覧車が最優秀スウィーツ賞を取って安定の結束力の高さを見せてくれましたが、一方で今回は杉山先輩や律兄貴を含めたアッキー陣営の結束の高さやコミュニティとしての在り方を見られた回でもあったかなと思います。二人の頼れる兄貴分に自らをボスと慕い支えてくれるゆに様たちもいてアッキーも幸せ者だね!

最後の朝ゆめを見守るアッキーを見守る律という連なりも今後の展望に対する妄想を膨らませてくれる。お菓子や夢はどこまでも膨らんでもいいかもしれないけど心の中のモヤモヤは膨らむにしても限度がある。スウィーツのように計算では測れない人間関係。良くも悪くもゆめへの想いで振り回されるアッキーと朝ゆめの恋模様はどうなっていくのか。これからの変遷をニマニマしながら引き続き見守っていきたい。スウィーツも甘いけどアッキーのピュアな恋心がもう甘いね!

しかし、今回は杉山家の確執が消え去り和みの空間と化しているのが確信出来るのが何よりも嬉しい。一年目はおよそアッキーに敵うことなど何もないと言わんばかりに劣等感に苛まれていた杉山先輩だったけど、こうして見るとゆに様が評したようにアッキーのヘッポコな一面が色々と見えてきていてね。何事にも完璧な人間など存在せず、アッキーの駄目っぽさから生じる人間らしさが彼のキャラを魅力的に彩ってくれているなと改めて感じるよ。

ゆめとのおねショタだけでなく杉山先輩や律という頼れる兄貴分とのおにショタ的にも美味しい立ち位置。アッキーに物を教える杉山先輩は本当に良いお兄ちゃんしてるし、そこでカバーしきれない面を律が支えてくれていて良い塩梅。裏事情の方で言えばゆに様とつぎはぎがいますし、本当にこっちはこっちで良い人間関係が育まれていて和むのです。ゆに様の台詞を借りるけど一年目のことを思うと泣けてくるにゅい。

不定期で出てくる割にインパクトだけなら作中でも随一の301アイスの店主。今回も視聴者の脳裏にその存在感を刻みつけていったと言えるだろう。登場回数自体はそこまで多くないけど準レギュラーと言っても過言ではない。まいらちゃん曰くブレ始めた店主の行き着く先は…まぁそこまで気にしても仕方ないけど心の片隅に留めておきつつ再登場の機会を待つことにしよう!