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ミュークルドリーミーみっくす! 第19話 「今年もお誕生日ゆめちゃん合宿中」 感想

ミュークルドリーミーみっくす! 第19話 「今年もお誕生日ゆめちゃん合宿中」 感想

勇気を出し自分の気持ちに素直になることの大切さ。

一年ぶりとなるお誕生日ゆめちゃん合宿回。サブタイからし昨年のお誕生日合宿回を踏襲した流れになっていましたが、この一年の間にただ年齢を重ねただけでなく、心身ともに、中でも特に精神面で朝陽や森村さんが成長したことが伝わってきて感慨深いものがありました。自分の気持ちに真正面からしっかりと向き合ったからこそ伝えられることがあるのですなぁ。

もちろん精神的には未成熟なところも多い多感な年頃の少年少女たちなので、時に自分の気持ちに気付けなかったり素直になれず本心とは違った行動に走ることもある。素直に気持ちを伝えることや、自分の気持ちに向き合うことってとても勇気がいることで、大人になってからだって簡単には出来ないことでもある。だからこそ昨年とは異なり今それを成そうと頑張る朝陽や森村さんの行動が眩しく尊いのだ。

昨年はプレゼントを誕生日当日には渡せず、後日窓越しに放り投げて渡すことになってしまった朝陽。あれはあれで幼馴染二人の特別な空間での出来事で良い面もあったんだけど、やはり面と向かってゆめに祝いの言葉と自分の気持ちの一端を伝えた今回の描写は、あの時とは異なる二人の関係性や距離感の変化を如実に物語っていたのではないかと思います。ゆめの方も無意識だけど意識してる感じが出てて良き。

朝陽の背中を押してくれたれいくんも昨年の同回時点で初めて登場していたが、この一年の間に要所要所で朝陽の精神面での成長を促し支え導いてきた描写の積み重ねが効いていたし、公私に渡るパートナー感で繋がっているのが感じられたのも嬉しい。朝陽の方も森村さんの直球に対して咄嗟にれいを頼ろうとする姿もあって、この一年の間にあった様々な変化を感じられる描写に溢れていた回でもありました。

森村さんの立ち回りや役回りについても良かった。変わることやを恐れず自分の気持ちと向き合い伝えることの大切さを朝陽に突きつける立ち位置として描かれていたのが素晴らしかった。朝陽から杉山先輩、アッキーと場に流されて揺れ動いていたところもある森村さんでしたが、不安定なところもある彼女だからこそ「自分の気持ちと改めて向き合う」ことの意義を訴えかけられるのではないかと思えたよ。

ともあれ昨年は三角関係への発展へのハラハラドキドキや、ドロドロのドロな話になっていくのではという期待と不安が入り混じったお誕生日合宿エピソードでしたが、今年は爽やかというか清々しさと共に淡い感情を刺激される。正統派の女児アニメの醍醐味を存分に味わえる内容で心満たされるものがありました。森村さんと入れ替わりでアッキーの介入はあるのだが、やっぱり朝ゆめが大正義であることを改めて思い知らされたよ。

二年目に入って少しずつ変わり始めている二人の距離感。アッキーがゆめに向ける感情にゆめ自身が気づき触れたとき、ゆめが改めて自分の気持ちと向き合っていくのか。無意識下にある感情に思い至ることは出来るのか。朝陽がそうであったように、ゆめが自分にアプローチしてくる相手の思いに触れて何を思うのか。これから先どうなっていくのかを見届けていきたい。

繰り返しになるけど今回の森村さんがこういう役回りで良かったなと。杉山ファンクラ部の一員としてミーハーな一面や心移りしやすいと取られかねない姿も描かれていたので、これで朝陽への思いが再燃して再度かき乱すような存在になると要らぬ反感を招きかねなかっただけに。一途であり続けることが全てでないと思いつつ、朝陽が幼馴染に向ける一途な思いを汲み取り潔く身を引いた姿は天晴でありました。

しっかりと自分の気持ちと向き合い勇気を出して素直に伝えて区切りを付けたからこそ、森村さんもニュー森村として歩みを進める事ができる。ゆめの感情を強く揺さぶり朝陽関連の出来事で初めて動揺する姿を引き出した森村さんの一年越しの活躍は見事であったと言う他ない。

まぁでもやっぱり今回は最後の朝ゆめ描写に尽きますわ!空気を読んで二人を見守るまいら、ときわ、ことこたち三人と完全に同じ気持ちで見守ってたもの。これからも「よしよしふむふむいいわね~」な気持ちを持ちながら朝ゆめ二人の行く末をニマニマしながら見守っていきたい。