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ひみつのアイプリ 第5話 「ピカピカ☆おそうじ対決」 感想

ひみつのアイプリ 第5話 「ピカピカ☆おそうじ対決」 感想

皆の心を奮い立たせ一つに纏めるアイプリの力が光る。

寮対抗お掃除対決!スクールクリーニングマッチを通して描かれるパラダイス学園の日常の一幕。話の本筋が思いっきり進行するような内容の回ではないかもしれないが、ひまり達と主要キャラ以外の一般生徒や学園教師陣の交流も大切なことだし、この手の話を盛り込むことで世界観に深みが出てくるし、物語に幅をもたせる事ができるようにもなる。

後々になって効いてくる構築の為の回でもあるのかなと。何せ始まったばかりでまだ序盤ですし。生徒会の中ではサクラが頭一つ抜けて存在感を放っている感じもあったが、お掃除対決の過程で自前のトンチキな道具を持ち出してきたアイリも個性を発揮し始めていたし、綺麗な数字の羅列で興奮するリンリンのアレなところも定着してきた感じを受ける。

二つの寮の対抗戦という体で始まった対決にしても、大量のひよこが逃げ出す不測の事態が発生したことを契機に、寮の垣根を超えた共闘体制が取られるに至りましたが、その融和路線に手動して皆を纏めたのも会長であるサクラでしたし、疲れ始めた皆を奮い立たせる為にひまりにリクエストを出したののも彼女で、アイプリを通じて皆を盛り上げたいという彼女の一貫したスタンスを、改めて見て取る事もできました。

勝ち負け以上に皆で楽しんで盛り上がりたいというサクラの考えは、アイプリが作品として目指す方向性を反映させているようにも思えるし、自分の為だけではなく皆の為にアイプリを行うという姿勢は、そのままひまりが目指すアイプリ像にも連なっているのではなかろうかと。さり気なくチィに見せ場を与える気配りなところもあったりして、サクラが色々な意味において導き手のような存在として立ち位置を確立しているのが印象深い。

疲れ切った皆を奮い立たせ見ている人の心を一つに纏めてしまう。まさに心洗われるようなひまりのアイプリは、心のお掃除の如く清涼剤として皆に活力を与えるものになっていたし、ひまりのアイプリがもたらした一体感が、アイプリ否定派の学園長ヴィクトリアが対決前に語った主張を、真っ向から跳ね除ける構図になっていたのも興味深い。

サクラにしても自分を奮い立たせる好敵手誕生の予感を楽しんでいる節も見受けられるし、ヴィクトリアにしてもその真意を全て推し量ることは、現状では難しいところはあるのですが、ひまりのアイプリによって心を動かされる人や影響を受ける人の姿を、改めて意識させられたスクールクリーニングマッチ回でした。ひまりの成長を喜ぶサクラも、本格的に動き出しそうですしアイプリとしての彼女が何を見せてくれるのか楽しみ。

皆の為にアイプリをしようとするひまりのライブを宣伝するために、大仰な振る舞いで必死に宣伝するみつきがいじらしく可愛らしくて素敵。本人の知らぬところでひまりの為に奮闘する一途な姿勢。お掃除対決や突如として湧いたひよこ確保騒動の中にあって、今週も良きひまりとみつきの絡み合いでありました。これぞ「ひみつlの関係性。その真骨頂!

ダディに頼んでプリバース社製のひみつのトンデモ道具の数々を用意してきたアイリと、綺麗な数字の羅列を見て悦に入るリンリンの存在感も抜群でした。肝心の掃除には役立っていなかった気もするけど気にしない!生徒会の中ではサクラの腹心、参謀ポジションのような感じのタマキが、次回のデュオデビューでどんなインパクトを残してくれるのかも期待したい。