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ミュークルドリーミーみっくす! 第36話 「ゴミゴミゴミーンと捨てないで」 感想

ミュークルドリーミーみっくす! 第36話 「ゴミゴミゴミーンと捨てないで」 感想

今年の汚れは今年のうちに♪

今年の汚れや憂いを払拭し清々しい気持ちで新たな年を迎える為に、ミュークルドリーミーでも一足早い大掃除回の到来。不要な物を処分するという大掃除の一つの目的とは別に、物を大切にすることの意義や、それに纏わる大切な思い出の向き合い方といった側面にも踏み込んでおり、物を介して育まれる人間関係や思いの繋がりを感じられる回でした。

人間関係で言うなら最初は朝陽を巡るあれこれで、一時は三角関係の発展への予感や恋愛感情が絡んだが故にギクシャクしたこともあった森村さんやミカちゃんが、今では自然体でゆめの自宅を訪問するまでの仲に進展していたし、当の朝陽に対する印象にしても決して悪いわけではなく仲の良いクラスメイトとして好感を抱き応援する姿も見せてくれている。

森村さんにしても再燃しかけた朝陽への思いに区切りをつけて、今は晴れやかな気持ちで朝陽とゆめの二人が潜在的に互いに向けている気持ちを当人たちより早く察し、南川くん応援部を起ち上げて応援することを表明してくれたのも、彼女の中で気持ちの整理が付いたことの何よりの表れと言えるだろう。かように今回は人間関係や気持ちの清算という意味合いでの大掃除の側面が大きかったように感じます。

もちろん物の処分に纏わる内容も描かれており、幼少期に遊んだ思い出のキッチンは、今も朝陽とゆめの中で生き続け二人を繋いでくれていることを実感させてくれる物として機能していましたし、それがななちゃんとみみちゃん姉妹に受け継がれ、今度は二人の姉妹の中で思い出を育む物に生まれ変わる品として、リサイクルすることの意義も描いてくれていたのが良かったなと思えたところです。

一口に大掃除と言っても清算すべき物事は多岐に渡る。人間関係、感情の整理、物品の所在。いつまでも残しておきたいと思える物がある一方で、どこかで区切りをつけてお別れし前に進まなければいけないこともある。不要な物の処分という断捨離の要素の方ではなく、人間関係の進展や物と共に共有される大切な思い出の方に重きが置かれていた今年の大掃除回だったんじゃないかな。

お空の上のお城でもそれは同じであり、お城が綺麗に清掃されたことよりも女王様姉妹が伝えるのを忘れていた秘密の方が気になるのです。今年の秘密は今年のうちに。まさか二人の言う秘密が新しいたくあんの漬け方を閃いたとかそんなんではないとは思うが…。願わくばそれがゆめ達にとって良いことでありますように。

ゆめ宅を訪問してママに挨拶する時に不意に判明した森ちゃんとミカちゃんの意外すぎるフルネーム!いや、これ最初見た瞬間は二人がボケてるのかとも思ったけどマジで本名っぽいのがまた驚きで。一部設定資料集では既に出ていたという話を見たのですが、本編内で二人の名前が判明したのは今回が初。色んな意味でインパクトありすぎる名前の開示でした。

モーリン・モーリス・森村さんの方はまだ分かりやすいのだけど、ジュネヴィエーヴ・ミシェル・フォロンからのミカちゃんは少し捻らないと分からない。というか森ちゃんと違って覚えるのがより困難な名前なのは間違いないであろう。

今回の大掃除回はみっくすになってから二度目の大掃除回。それだけに前回の大掃除回で颯爽と登場し視聴者に絶大なインパクトを残した我らがげくんの再登場もワンチャンあるかと期待してたのです。みゅーちゃんが何かを思い出すかのようにその存在に触れ、空中に「げ」の文字が浮かび上がった時は来るかと思ったのですが、結果的に今回はサンシャルルの登場によりげくん再登場は叶わくて少し残念。

今回げくんが再登場出来なかったのはあれかな。今年の汚れは今年のうちにという女王様姉妹のフレーズの元が花王から来てるのもあって、スポンサー絡みのあれこれとかで出すに出せなかったからこその今回の流れだったのかもしれませんね。そう思うと「げ」の文字だけでも出して、みゅーちゃんにより存在を想起してもらっただけでも有り難いのかもしれない。

しかし、今回も以前の大掃除回でも思ったけど、やっぱりミュークルドリーミーの大掃除は朝陽とゆめの関係を筆頭に人間の気持ちの整理の方に重きを置いていることを改めて感じた次第です。