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ひろがるスカイ!プリキュア 第30話 「ひろがる海!ビーチパラダイス!」 感想

ひろがるスカイ!プリキュア 第30話 「ひろがる海!ビーチパラダイス!」 感想

夏だ!海だ!水着回で束の間の休息を楽しもう!

無限に広がる青い空と同じか、それ以上に無限に広がる青い海を舞台にした夏のバカンス回。前回も怖いものが苦手なソラの一面が出ていましたが、それに続き運動能力はピカ一のソラが不得手とする泳ぎがフィーチャーされたりと、この夏の期間はこれまでストイックにヒーロー道に邁進してきたソラの俗っぽい一面というか。相応の少女らしさや、こちらの世界へ少しずつ馴染む彼女の姿を見られて個人的にも嬉しい。

海に来ても苦手な泳ぎを克服しようと真面目に取り組むソラの姿勢は好感が持てるし、それが彼女の美点にして長所でもあるのだろうが、常に頑なで肩肘を張ったままでは疲れてしまうし、そればかりに固執するあまりに大切な他の物事を見落としてしまうこともあるだろう。全てを乗り越える壁と捉えるのではなく、たまには力を抜いて身を委ねることで見えてくる景色。打開できる状況というのもあるのだ。

ソラと同じくストイックに修行に励むミノトンは、ある意味でソラの鏡写しのような役割を担っており、突っ張り続ける彼と対象的にソラが柔軟になれたのも、共に笑い楽しい時間を過ごす仲間の存在。とりわけましろの存在がやはり大きい。ふわりとしたましろが包み込んでくれるで、ソラの張り詰めていた体を浮かし、心も浮き立たせてくれていて二人の相性の良さを改めて見せつけられたのである。最高だ。

頑張るための休息も一つの準備ということで。日頃から鍛錬を欠かさず、たゆまぬ努力を続けることは大事なことだけど、それだけでは身が持たないし息苦しくなることもある。開放的な夏の海という空間で、泳ぎを習得するにあたって、ヒーローとしてのソラの姿勢や心のありようを解き解し、より柔軟で力強く今までより多くの可能性を秘めた存在。その足がかりを得た一時になっていたのではないかと。

夏の海が舞台の水着回だったけど特別な何かが起こるわけではなく、基本的にはレジャーを純粋に楽しむ方へ話を振っていた内容でしたが、日常の延長線上にある何気ない一幕を活かしながら、来るべき今後の展開に対する成長の兆しを盛り込んでいた感じがします。純粋に海でのバカンスを楽しむ皆の姿を拝めただけで嬉しいし価値がある回だったと私は思うですよ。

例年夏のこの時期は本筋から少し離れた話が展開されるプリキュアシリーズですが、夏休みが終わるのと同時に物語がまた新たに動き始めるのが常なだけにね。夏休みで英気を養い力を蓄えたソラたちが、迫りくる新たな脅威を前にどう立ち向かっていくことになるか。物語全体で見ても既に折返し地点は過ぎているし、終盤に向けてどのような内容になっていくのか。ここから先の展開が楽しみ。

水泳8級ドヤましろんが可愛い。運動方面でましろがソラに教える展開はいつもとは色々な意味で逆かもしれないが、それでもソラの気持ちに寄り添い常に彼女の為に自分は何が出来るかを考え、献身的に支えてくれるましろの存在が本当に大きいし頼もしい。ふわりとした彼女が包み込んでくれることで、まさに心も体も浮き立ってしまう。

ソラまし増し増しな夏の一時を堪能させて頂きました!ソラというかキュアスカイが海中に引きずり込まれて沈んでいくシーンがあっただけに、ましろ/プリズムが助けに入って人工呼吸的な措置を行う流れも見てみたかったなんて言えないよ。

今週も色々な表情や反応を見せてくれるソラが可愛らしく愛らしい。この素直さと生真面目さこそが彼女の持ち味にして魅力であると改めて感じさせられる。ましろんと組み合わさることで、その性質がより際立つし本当に相性の良い最高のコンビですね。いつまでも一緒にいてほしいと願わずにはいられない。