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ひろがるスカイ!プリキュア 第19話 「あげはとツバサ、カラフルにアゲてこ!」 感想

ひろがるスカイ!プリキュア 第19話 「あげはとツバサ、カラフルにアゲてこ!」 感想

一方的に頼るのではなく互いに信頼し任せ合える関係に。

炊事洗濯掃除に育児と家事全般を積極的にこなすパワフルなあげはの姿が、皆の生活をより豊かで実りのあるものにするのと同時に、全体の雰囲気や画面を明るく彩りのあるものにしてくれている。お姉さんとしてのあげはの頼もしさや快活さが全体を引っ張ってくれていたが、それに甘えるだけなのを良しとはせず、時に頼り頼られ互いに支え合うことの大切さを共有しているのが印象的。

それは同じ空間で暮らす者同士の生活基盤を形成する上でも大事なことだし、育児を担う者としても一人で全てを背負うのではなく、頼るべきところはしっかりと頼る。相手を信じて任せる相互関係の重要性も示してくれていると感じるし、能力のあるもの一人が全てをどうこうするのではなく、自分と同じように相手を思う気持ちや志を持つ者と強力しあうことの意義。

ひいてはここ数話でも描かれている本作で求められるヒーロー像に通じる描写にもなっていた。あげはの強みや頼もしさを押し出しながら、一人で背負い込みすぎるところを最年少メンバーのツバサが見逃さず、ともすれば危うさにもなりかねない彼女の一面を即座にフォローするところも心地良い。子供扱いされたくなく自立したい気持ちからの気高き姿勢と彼なりの気遣い。

ツバサのちょっぴり背伸びしたい少年らしい心も含まれた姿勢が、おねショタという意味でのあげはとの関係性を更に昇華してくれていて最高でした。エルちゃんも含めての三人の共同制作となった壁画のお絵かき。新技のタイタニックレインボーにも表れていたけど、一人だけではなく各々の得意なことや強み、個性という色が混ざり合うことで一人だけでは生み出せない。

より鮮やかな彩りが生まれていく。あげはが頼もしいことは皆が承知することだが、彼女自身がそれを負担に感じなくても他の皆からすれば頼り切りでは申し訳無さや自分の不甲斐なさ。一種の負い目を感じてしまいかねない場合もある。頼れるあげはから信頼され頼りにされることが、他の皆にとっても自信となり任されることで得られる成長もあるのだろう。

プリキュアとしての活動や日々の暮らし。それらにしてもあげは一人が頑張るのではなく、皆がそれぞれ出来ることをしていくことで、相互の信頼関係もより深まるし共同生活にも張り合いや充足感が生まれていく。あげはの強みを出しながら、年上の彼女も皆を頼る姿勢を見せてくれたことで、公私共に本当の意味で仲間入りを果たしたことを実感出来る回でした。

それでも世話焼きなあげはさんに思いっきり甘やかされてダメにされたい気持ちが捨てきれないことは内緒。

キュアウィングとキュアバタフライの合体浄化技タイタニックレインボーの初お披露目!新アイテムのミックスパレットが味方の能力を向上させる性能を持つものでしたが、ウィングの鳥形態が強化されてフェニックス型の形を取ることになるとは。かと思いきや最後は通常形態が巨大化した可愛らしい姿でのヒップドロップで二重の意味でビックリさせられました。

ツバサ曰くもう少し格好いい技が良かったという意見も理解出来るけど、これはこれで従来の可愛らしさが強調されたものなのでね。あげはの言うとおりこれが二人のスタイルなのであろう。あげはさんがツバサくんに騎乗する技という言い方をしたら途端に意味深なものになりそうだが、そらマシのアップドラフトシャイニングに勝るとも劣らない合体浄化技なのでありました。

しかし、その見た目からサイバスターアカシックバスターとか学忍法火の鳥とか言われるのも納得のビジュアルでありました。ツバサくん「えるたろう一座のおに退治」回ではガッチャマンぽい格好もしてましたし多少はね?

今日のエンディング前担当はキュアハッピー!一人だけではなく皆で喜びを分かち合うことを何よりも信条としていた星空みゆき、ひいてはスマプリのコンセプトを思うと今回の話の内容との合致具合も頷けるというものです。みんな笑顔でウルトラハッピー!私の中では今も忘れることのできない心に残る名台詞であります。