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ひろがるスカイ!プリキュア 第18話 「アゲアゲ!最強の保育士 キュアバタフライ!!」 感想

ひろがるスカイ!プリキュア 第18話 「アゲアゲ!最強の保育士 キュアバタフライ!!」 感想

力強さと優しき志を兼ね備えた最強の保育士!キュアバタフライ誕生!

力なき正義は無力とよく申しますが、さりとて力を得たからといって独善的な正しさの元に力を行使し、その使い方を見誤ってしまっては倒すべき悪のそれと何ら変わらない危険さをも内包している。強い力だけではなく確かな志が伴って初めてヒーローはヒーロー足り得るものであり、保育士実習の中で園児と向き合う過程で、あげはがそのことをしっかりと諭し体現してくれていたのが嬉しい。

プリキュアに憧れる園児のたけるくんも自らの正しさを信じ友達に手を上げてしまっていたけど、話し合いや分かり合うことをすっ飛ばして一方的に手を出してしまっては、弱い者いじめを愉しむバッタモンダーの悪行に連なるものになりかねない。相手のことを思い遣るのと同時に、大切な人や譲ってはいけないものを守るために力を行使することが肝要なのだ。

そのヒーロー像やプリキュアに求められる姿勢。攻撃以上に防御や癒やしに重きを置くスタイルは、プリキュアの信条や真髄に通ずるものがあると思いますし、何より力の有無に関わらず大切な物や人を守るために、自分より強い強者や立ちはだかる脅威であっても怯むことなく毅然と立ち向かう。戦闘能力的な強さや力以上に志や心の部分がより大切なことなのだと今回の話は訴えかけてくれている。

キュアバタフライとして覚醒する前にあげはが見せてくれた立ち回り。外野と称され特別な力を持たない一般人であった彼女が、それでも大切な人や守るべき園児のために、ランボーグ相手に毅然と立ち向かう姿を見せてくれたことは、本作の掲げる理想のヒーロー像を体現する上で非常に意義のある立ち居振る舞いであったと言えよう。それ故にその生き様そのものが少年少女の心に響くのだ。

小さな子は特に力が強い=正しさ・正義を見出してしまうものだと思うが、力だけではなく確かな志が伴ってこそのヒーローなのだと。そして小さな子が親以外で最も影響を受けるであろう身近な存在。保育士のあげは先生がキュアバタフライとして目覚めるにあたって、それを間近で目撃することで大切なことを肌で感じながら学び取っていく。

そんなあげはの立場やキャラとしての個性を活かし、実体験を伴う養育の過程で大切なことを学ばせつつ、メッセージ性のあるものとして発信する。新プリキュア誕生という鮮烈でインパクトのある内容にあってなお損なわれることのない理想のヒーロー像。本作で求められるプリキュアの資質が垣間見える回だったのではないだろうか。

弱い者に手を上げるのではなく心をアゲアゲにして強者や困難に立ち向かう。最強の保育士を目指す聖あげはの強さの根源。そして魅力的な一面をまざまざと見せつけられた素敵な回でした。待ちに待った甲斐もあろうと言うもの!年上お姉さんとして新成人プリキュアとして。これからもひろプリチームを見守り支えてくれる存在であって欲しいね!あげはさんのこれからの活躍を本当に楽しみにしてる!

アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!ということで満を持してのキュアバタフライ変身バンクの解禁でテンションマックスになってしまう。年上ならではの妖艶さと生来の快活な一面が見事な塩梅で織り交ぜられていて大人だけで子どもっぽさも未だある。新成人になりたてで境界線上にいる聖あげはの魅力が存分に詰め込まれた変身シーンに仕上がっていて素敵。

ひろプリチームの中では最も長身なのもあって等身の高さを感じさせるカットも印象深い。確かな胸の膨らみを確認できるカットもあって大友的にも盛り上がってしまう。オープニング時点で攻撃力の高さを伺わせる描写はありましたが、個別浄化技のバタフライプレスにしても物理的な破壊力抜群で色んな意味で見応えありました。アングルもまた良いよね。

キュアバタフライとしての覚醒もさることながら今回は通常時のあげはの色々な一面や表情を堪能できてそこも嬉しいポイントでした。自分だけでなく周りにいる人の気持ちもアゲアゲにしてくれますし。あげはに引っ張られる形でソラ、ましろ、ツバサ、エルちゃんもそれぞれテンション高めでアゲアゲポーズを披露してしまうところも個人的に印象に残ったところです。

これで本当の意味での仲間入りで今後はソラたちとひとつ屋根の下での同居生活。憧れのお姉さんとショタが同じ空間で生活・・・何も起こらないはずがなく・・・。ということでますます賑やか且つ華やかになるであろう日常パートの掛け合いも今後大いに期待したいところです。あげはが来て本当に嬉しそうなソラましの反応も好き。