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ヒーリングっど♥プリキュア 第38話 「女将?ハイジャン?揺れるちゆの心!」 感想

ヒーリングっど♥プリキュア 第38話 「女将?ハイジャン?揺れるちゆの心!」 感想

ハイジャン女将を目指してどちらも全力で頑張る!

夢や好きなことを諦めない!茨の道を選択するちゆの勇気ある第一歩!

ハイジャン回の流れを受けてのちゆちーの進路に纏わるお話。シンドイーネが予想外のところからちゆの心を揺さぶってきましたが、やはり一途な思いを貫ける人はそれだけで凄い。ライバルのツバサもそうだし他ならぬちゆ自身も、これまで軸が定まりブレないことに起因した強さがあった。明確な目標を持ちそこに向かって全力、且つ迷いなく一直線に邁進出来る人はやはり強いのです。

でも、誰もがそんな道を歩めるわけではないもんね。むしろ、それが出来る人の方が少数派だろう。まして、ちゆ達の年頃なら尚更です。多くの人は色々なことに挑戦し様々な物事に触れる中で、自分の適正を見出し好きなことややりたいことを見つけていく。中には同時に複数のことをやる人もいるだろうが、何かを一つに絞らないから見えてくる可能性。色々なことを知っているから発揮できる強みもあるものだ。

しかし、生まれたときから旅館を継いで女将になると信じて疑わず、真っ直ぐ歩みを進めてきたちゆに初めて訪れた別の選択肢。その可能性が生まれてしまったことに対する戸惑い。別の可能性を取ることは、ともすれば今までの自分を否定することにもなりかねず、ちゆの根幹にあるものが揺らぎかねません。故にちゆがそれを恐れる気持ちも良く分かるのです。

先の見えない恐怖。正解かも分からない道なき未知を追い求めることに対する不安。様々な要因から足を止め動けなくなってしまったちゆを、人間への恐怖と自分に自信が持てずに立ち止まっていたペギタンが、かつて彼女から貰った勇気を返す形で、パートナーであるちゆの背中を押してあげてたのが良かったなぁ。ペギタン自身の成長とパートナーと共に歩み支え合う意義を絡めた話運びは素敵でした。

競い合い高め合うのがライバルならば、補い合い支え合うのがパートナー。ハイジャンと女将の両取りの道は決して優しい道ではないだろうが、一つの道を極める以上に困難な道を歩むことを決めたちゆの覚悟と強さは、以前のそれよりもずっと強い。まさに、今までの自分を超える限界突破したちゆが見出した新たな道のりであり、そこに今まで出会い関わりを持った人たちが良い形で絡んでいたのが見事でした。

信じた道を突き進むことが強さなら、前人未到の道を切り拓いて進むこともまた強さ。もちろん不安が付き纏うこともあるだろうが、互いに刺激し合えるツバサや弟のとうじと競い、支えとなるパートナーのペギタンや沢泉家の家族がいてくれるのならきっと大丈夫。交わる二つの流れが新たな可能性を切り拓いた回でもあり、ちゆのプリキュア覚醒回と合わせて見るとより感じるものがあるんじゃないかな。

あとプリキュアで言えば今回のちゆの話はゴープリの天ノ川きららに通じるところがあった気がします。モデルとプリキュア。苦しみながらも向き合いどっちも全力でやり遂げ夢を叶えたのがきららちゃんだったので。それを行くとハイジャン、女将、プリキュアの二刀ならぬ三刀流の道を行こうとするちゆちーは、本当に前人未到の道を行こうとするパイオニアなのかもしれない。それでも挑戦し茨の道をあえて歩むことを決意した勇気と覚悟を讃えずにはいられないのだ。

残り少なくなってきたヒープリを余すことなく堪能したい

先日、プリキュアシリーズ最新作となる「トロピカル~ジュ!プリキュア」の放送開始日などが解禁されましたが、それによって本作ヒープリは全体話数が例年と比べて一ヶ月分くらい短くなることが確定してしまい少し寂しくもある。今回の話にしても前回のハイジャン回からまだそんなに経っておらず、端的に言えば話数削減の影響が随所に出始めているのを物語の構成からも感じるのです。

これは本作が悪いのではなく完全にコロナ余波のせいでしかないのだが、長期シリーズの中でもこういう不測の事態の煽りを受けて本来あったはずの物語の形が歪んでしまうのが残念でならない。多少お高くなっても構わないので円盤に本来の構想通りの完全版を収録してくれないものかと益体もないことまで考えてしまう。よりによって癒やしや生命をテーマにしている年にこうなのが本当に皮肉な運命としか…。

まぁでもプリキュアは玩具だけじゃなく文房具とかも含めての販促があるので、年度の開始と同時にスタートだとやはり遅いのだろう。クリスマスやお正月商戦に向けて物語のピークを持ってきて強化アイテムやら何やらも先んじて展開しないといけないし。脱線してきたので閑話休題

ともあれ次回作と合わせて年間スケジュールの調整を図るのかもしれないですが、こればかりは本当に致し方ないことなのでね。ともあれ年内のプリキュアは今回が最後。残り少なくなってきたヒーリングっどの物語をしっかり見届けて、まずは来年の春映画への機運を高めていきたい!