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ヒーリングっど♥プリキュア 第12話 「以心伝心!?チームワーク大作戦」 感想

ヒーリングっど♥プリキュア 第12話 「以心伝心!?チームワーク大作戦」 感想

チーム力を高めてより強大な病に立ち向かう!

既存の概念を覆す新種との遭遇!未知の病が突如降りかかり牙を剥く!

これまでの体験に基づくプリキュアミーティングと今後を見据えて対策を講じる為の特訓回!病と戦う本作なので知識やノウハウの蓄積は必須だし、より強大な敵を想定しチームとして団結し、対処に当たる必要性に迫られるのも病の怖さを知ればこそ。反省会と対策を真面目に講じる理由付けも、本作の特性がピタリと当てはまるが故に説得力を伴う。

そして、これまでの病との対峙を振り返り、経験に基づく技術や知識を確かなものとして、より厳しさを増す戦いを想定して、特訓という名の治験を行い、プリキュア側が万全を期して備えを行っているからこそ、それを嘲笑うかのように突如として降臨し、今までの枠組みや常識が通用しない新幹部バテテモーダの存在感と、彼に内在する異質さと怖さがより際立つのである。

人類の技術進化は日進月歩かもしれないが、人類と病原体であるウイルスとの戦いは一進一退の攻防の歴史。人間側が対策を取ればそれを掻い潜り打ち破るようにウイルスは変異・進化し、その新形態に対抗する為に新たな武器となる特効薬やワクチンを生み出しの繰り返しだ。新たなる武器にして特効薬。三位一体の合体技「プリキュア・ヒーリング・オアシス」を手にした直後に、バテテモーダという「新種」が現れるという今回の話の流れ。プリキュア側との対立構図が、人類と病原体の戦いの歴史。その縮図になっていたように思います。

我々が今現在リアルで体験していることでもあるが、誰だって初めてとなる未知の病原体との接触は恐ろしいものである。既存の概念や武器が一切通用せず、見通しが全く立たないことの怖さは半端なものではない。希望の光が見えたところに、より強大な壁が立ちはだかれば絶望感に打ちのめされるし、繰り返される戦いの連鎖と終わりなき戦いを前にして心が疲弊してしまうことだってあるだろう。

だから、今回ラストのひなたの反応は凄くわかるし、等身大の普通の女の子であるひなただから担える役回りでもあるのかなと思う。しかし、相手が強くなったのならこちらも心身ともに更に強くならねばならない。以心伝心を求めて可愛さと和やかさに満ちていた特訓からの後半の落差。軽いノリでチャラさを持ちながら、プリキュアに明確な畏怖の感情を植え付けバテテモーダの落差。それを受けてプリキュア側がどのような対抗策を打ち出していくのか。ひなた筆頭に心構えの面も含めて注目していきたい。

その異質さがもたらす変質!新幹部バテテモーダをよろしく!

バテテモーダの特異性や本作における立ち位置は上述した通りなんだけど、良くも悪くも既存の概念や枠組みに一石を投じる彼の存在は、私の中でとても強く印象付けられるものでありました。ビジュアル面においては今までにいない獣人系の幹部であり、戦闘面においてもメガビョーゲンよりも前に立ち、自ら先陣を切って戦うスタイルを取っている。

様々な観点から既存の幹部に当てはまらない面が目立ち、まさにビョーゲンズの「新種」というキャラ立てがなされていて、悪目立ちをする過程で自らの特性を遺憾なく発揮しアピールできていたように映りました。道化のような立ち回りに軽さを感じさせる言動でコミカルさを持ちながら、戦いに楽しさを見出し彼なりの暗い信念のようなものも窺わせ、プリキュア側にも未知の不気味さという感覚を味わわせている。

これまでの常識が通用しない異質なバテテモーダが、ヒープリにどのような影響を与え物語を変容・変質させていくのか。対プリキュアだけでなくビョーゲンズ内にもたらす変化という意味でも要注目の存在である。

既にヒープリチームは以心伝心?特訓に臨む三人がひたすらに可愛い!

プリキュアチームビルディング大作戦と称して行われた特訓で和む。三人がそれぞれイメージする特訓の内容も個性が出てるし、あざとさが滲み出ているジェスチャー当てなんかは可愛らしさ全開で最高であった。ひなただけでなくのどかやちゆにもあざとさが伝染してるし、ひなたがちゆのジェスチャーにダメ出しするくだりなども、互いに遠慮がなくなりお互い良い意味での影響を与え合っていることを感じられる。

主にビョーゲンズやバテテモーダがもたらす悪い影響の方にも目が行くけど、同じくらい影響を与え合って変化し成長しているヒープリチームの以心伝心っぷりも忘れてはいけないところかなと思うわけです。人間一人で出来ることなんてたかが知れている。だから人は手を携えてチームで困難に立ち向かうのです。戦っているのも一人じゃない。共に立ち向かうのどかとちゆの存在を、ひなたがどのように捉え受け止めるのか。そういう意味でも次回は注目せざるを得ない。