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ヒーリングっど♥プリキュア 第39話 「ついに決戦!? とびこめ!ビョーゲンキングダム!」 感想

ヒーリングっど♥プリキュア 第39話 「ついに決戦!? とびこめ!ビョーゲンキングダム!」 感想

虎穴に入らずんば虎子を得ず。

突如として訪れた好機にして危機!?キングビョーゲンとの対峙!

やはり年間スケジュールを詰める都合上、どうしても駆け足展開に感じてしまうのは致し方ないところだろうか。冒頭のひなたの夢オチ展開からビョーゲンキングダムの中枢に至るまでの流れは、むしろコミカルなギャグ描写寄りで夢オチの二段構えすら警戒したけど、キングビョーゲン戦の最後の顛末と策略を巡らせるグアイワルの暗躍で、年明け早々一気に流れが変わった印象を受けた。

キングビョーゲン様があれで本当に退場なら呆気なさすぎるが、単一の原因を取り除いても全て解決とはいかないこともある病気の難しさの示唆とも取れるかな。策士に見えるグアイワルさんもやっぱりグアイワルさんなので、思惑通りに事を進めたつもりが、とんだピエロだった可能性も無きにしも非ずですし。しかし、新種に塗り替えられることもあるのが病原体の世界でもあるだけに、今後の推移は要注目である。

ただ中盤までのノリと終盤の温度差は見事にハマっていて、視聴者がグアイワルに抱いている脳筋とか抜けてるみたいな印象を巧く利用していた構成でもあったかなと。ビョーゲンキングダムへの道を開きっぱなしにしていたのも天然のうっかりだと思ったし、そういう経緯があるからある意味で謀反を起こしたとも言えるグアイワルの最後の登場も意外性が出て、印象も強まった感じもしたし。

ひなたの内面的精神的な成長も垣間見えたけど、キュアスパークル覚醒の場に立ち会い、最初に因縁が生じた相手もグアイワルなだけに、スパークルの心を今一度折りに来るに当たって、グアイワルがそれを務めるというのは至極まっとうな成り行きと言えるのかもしれません。

利用するつもりが利用される。ひなたに最初の絶望を植え付けたバテテモーダが、かつて三幹部を踏み台にし良いように使おうとしたが、結果的に敗北し彼の残したものをグアイワルたちが利用したように。それだけにプリキュアたちを利用してキングビョーゲンを倒させたグアイワルは、さながらバテテモーダが辿った道を追っているようにすら映る。

ひなたに対する因縁をも継承し進化したグアイワル、改めキンググアイワルの天下は三日天下とならずに思惑通りに進むのか。残り少なくなってきたヒープリの話数。まだ、ダルイゼンやシンドイーネもいるしどういう形で決着をつけるのか最後まで見届けたいと思う。キングビョーゲン様が本当にいなくなったのなら、ひなたちゃんが見ていた夢が正夢になる結末もアリ…かな?

夢が正夢に!?ひなたちゃんが見る都合が良くも平和な夢!

冒頭でいきなり表彰されてるものだから何事かと思ったけど、ひなたが仲間たちから賞賛を浴びているところで夢確定なひなたらしい楽しい夢が面白い。ある意味で人間と病原体の理想的な平和的共存とも取れるシーンかもしれないが、これが形を変えてでも本作の結末を示唆する正夢になることはあるだろうか。そのままであれば人間を蝕む毒も使いようによっては薬にもなる。

必ずしもその存在が悪とは言えないところに、本作の持つテーマの意義もあるのかなと思ったりしているわけです。夢は正夢に。キングビョーゲンとの激闘の後のスパークルとアースのやり取りも面白かったんだけど、この先に待つのは非常な現実。残されたビョーゲンズ幹部勢とプリキュア側はどのように向き合いどんな結末を迎えるのか。楽しみなのです。

ビョーゲンキングダムの道中のノリが楽しい

扉が閉まりかけてたから慌てて飛び込んだのは分かるんだけど、それにしたって道中変身せずに生身のまま突き進んだヒープリ勢に誰もがツッコミたくなったのではないかと思える珍道中。まぁあまりにも唐突に降って湧いた好機でしたし、ちゆちーですら好機と危機が隣り合わせの高揚感や焦燥感に包まれて冷静な判断力を欠いてしまう状況にあったということで。

しかし途中のトラップはアスミちゃんでなかったら本当に即死級のトラップだっただけに、あれを大した罠ではないと言い切れるアスミちゃんが先頭に立っていて本当に良かった。これもきっと人間界のドラマとか映画で学んだことが役に立ったんだな。本当人生とは何が役立つのか分からないものなのです。