これから一つずつ経験して学び成長していく。
見るもの聞くもの全てが初めて!育つ環境と経験が育む人間性!
宿無し金無し教養なし。言葉での意思疎通こそ可能なものの一般的な常識に欠けるアスミの人間界での暮らしが前途多難なものになるであろうことは想像に難くなかったが、その生まれながらの特殊性故にポンコツさを発揮するアスミの天性の天然な面と、自分が大変な目に遭うことも厭わない環境と経験が育んだのどかの世話焼きで人の心を慮る面を対比して見せる構図が美しい。
自分たちが当たり前のように出来ることや知っていること。でも、それらは決して最初から既知のものだったわけではないのです。一つ一つ丁寧に教えられ、様々なものを見聞きし、経験しながら蓄積し身につけてきたから今の姿がある。医療の技術や知識も人類の叡智の積み重ねの上にあるものだが、それは人間の個にしても社会生活の基盤にしても同じことが言えるのかもしれませんね。
自分が教えてもらったこと、してもらったことを受けて変化し、それを次の誰かの為に受け継ぎ繋いでいく。生まれながらの性質ではなく、生活環境と経験によって多様に変化し蓄積していける人間の強み。本作のテーマにも関わる部分を、両極端とも言えるのどかとアスミの性質や性格を落とし込み、コミカルな描写を交えながら描いていた回のように映りました。
地球の意思とテアティーヌ様の願いから生まれた精霊由来のアスミが、これから様々な物事に触れ経験していく中で、どのように変化していくのか。やらかしつつも成長していくアスミとラテ様コンビを楽しみながら見守っていきたい。
水面下で進化しつつあるビョーゲンズ側の動向にも要注目
バテテモーダの置き土産にしてメガビョーゲンの成長を劇的に促進する「メガパーツ」の性質に目をつけ始めたビョーゲンズ陣営の幹部勢。人間の成長が環境と経験によって育まれる積み重ねの上に成り立つものであることに対し、ビョーゲンズ側のものはそれらを嘲笑うかのような一足飛びの劇的な進化なのである。何かをキッカケに変容し爆発的な進化を遂げる病原菌の恐ろしさが、ここに垣間見えるような気がします。
静かに、しかし着実に対象を蝕む力と速度を増し続けるビョーゲンズ側の異質な性質は、のどかとアスミによって示されたものとは対照的であるが故に印象深いものとして映り込む。元から協調性は薄かったかもしれないが、バテテモーダの退場に端を発してより個々の色合いが強くなり、仲間内で相手を出し抜いたり利用したりしようとする面もより増えてきたように感じる幹部同士の間柄。
大本を同じくしながらもその成長過程の間に性質が独自に変化し、別種の存在として進化発展していくウイルスのそれを見せられているようにすら錯覚する。プリキュアサイドとは真逆の性質を備える彼らが、今後どのように変化していくのか。人間が進化し対抗すればウイルスも進化し対抗してくる。切っても切れない終わることなき戦いの連鎖。両陣営の今後の推移がますます楽しみ。
学ぶことは盛りだくさん!頑張れアスミちゃん!
アスミにとっては初めて見聞きする知らないものばかりなので決してボケているわけではない。しかし、知っている者からすればやはりそれは突飛な行動であり時に摩訶不思議な面白おかしいものとして映り込んでしまうこともある。決してポンコツとは言うなかれ。今は生まれたばかりで今は色々やらかすこともある風鈴アスミが、この短期間でどれだけのことを学び進化していくのか。ともすれば親のような温かい目線で見守ってあげたいと思う所存。のどかっちも今回は本当いつも以上にお疲れ様!