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デリシャスパーティ♡プリキュア 第36話 「らんがデビュー!?きらめくグルメ・エモーション!」 感想

華々しい活躍の裏にある苦悩や努力の重みを知る。

華々しい活躍の裏にある苦悩や努力の重みを知る。

ギャル曽根様とタテモッティさんをゲストに迎えてのグルメリポートに伴うらんの精神的な成長が見られた今回のお話。芸能人やその分野における第一人者。言わば人生の成功者とも言える有名人ってやはり華やかで自信に満ちていて順風満帆。凡人が抱くような悩みとは無縁と思われることもある気もするが、実際はそんなことはなくむしろ常人よりも気苦労は多いし積み重ねてきた努力も半端なものではないと思います。

表の顔からは決して伺い知れない苦労や悩み。頑張ってきた軌跡。自分の独特な食レポに自信が持てず、またその感性を周りに変と思われることを今でも恐れている節のあるらんが、特に憧れの存在として尊敬しているタテモッティの知られざる努力や苦労の形跡を垣間見て、今どんなに凄い人でも自分と同じように思い悩むことがあること。それでも諦めずに努力し続けることで実を結ぶことの大切さに触れたことは大きいよね。

決して諦めず挫けることなく頑張り続けた先に自分の思い描く理想の姿があることを肌で感じたこと。憧れの人に自分の感性を変ではなく、らんにしか出来ない誰にも真似できないスタイルであると背中を押してもらえたこと。辛いことや悩みを乗り越えて華々しい活躍をしているタテモッティが保証してくれるからこそ、らんにとってそれは希望にもなるし自分が進むべき指針として光明をもたらしてくれるのだと。

進路調査ではなく生活調査という名目でらんが将来の夢を見据える一幕がありましたが、大成する人がどのような思いを抱いて日々を生きているのか。夢を叶える為に見えないところで悩みながらも努力を重ね試行錯誤を繰り返しているのか。普段はなかなか見えにくいし思いを馳せにくい第一人者の知られざる意外な一面。多感な時期のらんが将来の夢や目標を見据えるにあたって、グルメインフルエンサーという大衆に広く発信する性質を備える特殊な属性を、これまた特殊な立ち位置である有名人を絡めて上手く描き出していた回でした。

普段は見えにくい影の努力や気苦労、悩み。今回のテーマを描くにあたり御本人役で登場したゲストのギャル曽根さん然り、ミーハーな一面を披露した宮田俊哉さん演じるお兄ちゃんズ然り。芸能人ゲストが多数出演する内容になってたのも、前述したこれらの要素によりスポットを当てたいという思いもあったのかなと感じた次第です。

光あるところに影ありではないですが華々しい活躍や成功の裏には、それに見合うだけの苦労や頑張りが厳然として存在する。夢を叶える為に自分に自信を持って頑張ることも大切なことですが、どれだけ凄い人でも人間である以上、自分と同じように悩み苦しみそれを乗り越える為に頑張っている事情があるかもしれない。そこに思いを馳せられるような人に私もなりたい。

戦闘中にプレシャス、スパイシー、フィナーレの三人が動物の型に嵌められて動きを封じられるシーンが、コメディちっくながらも独特な雰囲気を醸し出していて印象深かった。型に嵌まらない自由奔放さ、身動きが取れないところからの解放という意味において、本編で描かれていたらんに纏わる描写と合致していたと取れなくもないようなそうでもないような。一部の人には別の意味で刺さりそうなシーンよね、これ。

今回は本編の流れがいつもより早めだったので最後になにかあるのかなと思いながら途中見ていましたが、最後の最後で今後の展開に深く関わりそうな要素が出てきて流れが変わった感じもある。マリちゃんを含めクックファイターやクッキングダム関連でかつて起こった出来事は、未だに不明な点も多く残されているが、このあたりが怪盗ブンドル団の成り立ちにも深く関わってきそうな気配はある。

コメコメの先代の一世、パムパムとメンメンも含め記憶を封じられた形跡のある出来事とは何だったのか。エナジー妖精も物語の核心に深く関わって来そうですし、今後の展開がどうなっていくか非情に楽しみ。なんだかんだもう十一月も末でデパプリの物語も残り二ヶ月ちょっとで終わるんですよね。終盤に差し掛かってきた本作がどういう終わりを迎えるのか。非常に気になる!