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デリシャスパーティ♡プリキュア 第11話 「ジェントルーの罠!ゆいとらん、テストで大ピンチ!?」 感想

デリシャスパーティ♡プリキュア 第11話 「ジェントルーの罠!ゆいとらん、テストで大ピンチ!?」 感想

生徒会長ことジェントルーの恐るべき罠がプリキュアを窮地に陥れる!

ブンドル団での立場も危うくなり追い詰められたジェントルーの秘策が炸裂!生徒会長としての立場を最大限に利用した職権乱用もとい狡猾な罠として実施されることになった実力テスト。プリキュアシリーズとしてはお馴染みとなった赤点補習回でもあったわけですが、中高生にありがちな勉強することへの疑問や意義を絡めつつ、デパプリならではの解釈を交え物語の展開に結びつけている見せ方が良い。

勉強が何の役に立つのか?という純粋な疑問。それが自分の生活や興味のあることと直結したときに実感出来る感動。その上で勉強は自らの想像力を育み豊かなものにして巡らせる為にするという気付きを経て、敵対しているジェントルーの境遇や行動原理に思いを巡らせる展開が本当に素晴らしかった。今はまだ一般人代表の拓海の視点を絡めてゆい達とは異なる価値観を交えることで説得力も増したと思います。

他人の操り人形と化して自らの意思を捻じ曲げられ表現できないジェントルー/菓彩あまねがいるからこそ、自分の想像力や感性を育み豊かにする勉強の意義も映えるというものではないだろうかと。赤点補習というネタ回ではなくジェントルーの境遇を浮き彫りにしつつ、正体が露見した彼女に対するプリキュア側のアプローチの起点。今後の行動原理の根幹を形作る回として仕上げていたのは見事でした。

ゆい達目線においてもジェントルーの正体が生徒会長であると露見し、彼女がただの悪い人ではない可能性に思い至っただけに、ここからあまねにどのようにして向き合っていくのかは見ものですね。来るべきその日が確実に近づいていることを感じつつ。過去のしがらみと操り人形としての糸を断ち切り、本当の彼女の心を見ることが出来たらいいな。

それにしてもプリキュア三人のテスト問題だけ難易度を引き上げていた今回のあまねの策は割と姑息というか嫌がらせレベルのものでしたが、そんな状況で高得点を叩き出した我らが芙羽ここねさんは流石でありました。ゆいやらんも問題が普通だったなら回避できていた可能性も普通にあったんじゃないかな。苦肉の策で鉛筆を転がしてたらんらんはアレかもしれないが。昨年のまなつ一昨年のひなたに比べたらね?この二人は学業面においてはまだ救いがあるほうだろう。

今回はプリキュアたちの単独変身バンクを三回に分けて行ったり、同じ話数の中でスパイシーとヤムヤムのハートジューシーミキサーの単独使用があったりと、制作サイドの苦労が垣間見えるシーンも散見された気がします。ジェントルー関連の話運びにしてもやや駆け足気味になっている感じは否めないし、夏前に追加キュアがくる近年のスケジュールに合わせる為のものなのかな。

ハートジューシーミキサーの単独使用も本来なら一回ずつだったと思うし、ジェントルーさんの正体バレにしても、もう少し時間をかけてやっていたと思えるので。不正アクセスによる休止期間の影響を感じずにはいられないのです。

拘束の仕方といい台詞回しといいナルシストルーの言動が薄い本案件で事案すぎる。精神的に不安定になっているジェントルーを弄ぶ彼の嗜虐性が垣間見えるシーンでもあると思うが、彼の手によって再び操られたジェントルーとプリキュア側との再激突は、やはりこの夏前の最大の山場にして見せ場の一つになることは間違いないだろう。

あとはブンドル団というかナルシストルーが如何にして菓彩あまねに目を付け操り人形とするに至ったのか。その経緯も気になるし本編開始前に二人の間に何があったのかも気になるところです。元からレシピッピが見える人間だったから狙ったのか、はたまた彼が操り玩具にするのに相応しいと見たからなのか。いずれにしろ色んな意味で妄想が捗る関係性とシチュエーション。