菓彩あまねの中で渦巻く心の葛藤。
プリキュアになる為にあまねが乗り越えなければならない心の葛藤。復帰した菓彩あまねの私生活の姿が描写される中で、多くの人に慕われる彼女の人望や優しさ、友達を思う気持ちや責任感の強さが改めて垣間見えてきました。それだけに本意ではなく操られたとはいえジェントル―として自らが犯した所業を、他ならぬ彼女自身が許せないというのは致し方ないところがあると思います。
でも、あまねが友人の山倉もえに対して好きなピアノを諦めないよう促したように。周りの評価を気にして好きなことを辞めようとしていた彼女の話が、他でもない今のあまね自身に返ってくるのです。幼少期からレシピッピが見えていて、大好きなレシピッピを守りたいという気持ちがあまねの中にあることは、ジェントル―として操られていた時にも見せた躊躇いや気遣いからも明らかなのである。
故にあまねがプリキュアになるか否かは、周りに居る人の評価とか反応ではなく、彼女自身が自らの心に如何にして折り合いをつけて乗り越えるかというところに懸かっている。本当にやりたいことや大好きなことは諦められない。だからこそ好きなのだということは、今までのゆいたち三人のところでも触れられていたところで、あまねもやはりここは避けては通れない道なのだろう。
もちろんあまねの場合は望まぬこととは言え悪事の片棒を担いでしまった経緯があるだけに、ゆいたちとは事情が全く異なるところでもある。しかし、だからこそ一番因縁のあるナルシストルーと対峙した時に、外側である彼と内側である自分の心の両面に対し、どのように向き合い自分なりの答えを、新たな拠り所となる好き物事を導き出すのかが見ものになるのです。
今回は既に開示されてるキュアフィナーレに至るまでの前段でしたが、あまねが復帰するまでのプロセスとか学校での生活。本来の会長としての姿などは、あの休止期間がなければもう少し丁寧に描かれていたのかなとも思えて影響の程度は分からないけど少し残念に感じたところでもある。
それだけにあまねがプリキュアとして正式にゆい達の仲間になった後に、そういった私生活の部分も掘り下げられて菓彩あまねというキャラがもっと魅力的な子になっていってくれたら嬉しいのです。ともあれ来週は本当に楽しみ！キュアフィナーレの華々しいデビューに期待しましょうぞ。
あまねさんは空手もやっていてどちらかというと武闘派タイプだったのが意外といえば意外でした。ただジェントルー時にあれだけ動けたのも日頃の鍛錬あってのものだったと思えば理解も出来るのです。空手と言えばハピプリの氷川いおなが思い起こされるところですが、彼女も文武両道タイプだったしあまねとの類似点も多いと言えば多い気がします。
形は違えど敵対勢力の人間に人生を狂わされたという所も似通ってますしね。ともあれ彼女も仲間になる前と後で違った一面を披露してくれたプリキュアの先輩ですし、あまねも仲間に加入した後にどうなっていくかは本当に見どころの一つかなと改めて思います。映画でこの二人が共演するところも見てみたい思いもある。
今回は助っ人戦士として充分な戦果を挙げてくれたと言ってもいい我らがブラックペッパーさん。プリキュアばりの格闘戦を披露しつつ、ここぞのところでプレシャスに助けられて体裁を取り繕おうとするのもご愛嬌。プレシャスとブラペの二人で行うプリキュア伝統芸も、二人の関係性を思うと初めての共同作業の様相を呈してしまって違う意味でも見応えのある一幕でありました。
ブラックペッパーもまだ参戦機会がそこまで多くないのですが、この後にキュアフィナーレが正式加入して出番がどうなるかも気にかけていきたい。まぁ彼にはゆいとの関係性とは別に父親とマリちゃん絡みでの繋がりもあるので、完全にフェードアウトしていくこともないだろうけど。今回もお助け仮面をしつつヒロインポジションに収まった感もあるブラペの活躍にも期待しよう！
