密やかに伸びやかに

アニメ、PCゲーム、PC関連のニッチな備忘録

ワッチャプリマジ! 第31話 「マジ?テクノロジー?いざ、デュオプリマジ!」 感想

ワッチャプリマジ! 第31話 「マジ?テクノロジー?いざ、デュオプリマジ!」 感想

魔法と科学が交差するとき新たなプリマジが始まる。

魔法による爆発力を重視するみゃむと科学による安定力を重視するあうる。デュオ結成に伴い異なる信条を抱く双方の衝突は必然的に生じるものであるが、お互い簡単に譲れないのはそれが本当に大切なことで本気で研鑽を積んでいればこそのもので。昨今の作中プリマジ界隈の情勢とは別にみゃむとあうるが対立するのも、それぞれが大切にする魔法と科学にマジであることを示す何よりの証なのだ。

この二人の対立軸がマナマナとチュッピ、魔法界と人間界の間で生じている軋轢とは全く別の理由で生じているのが面白いし、今まで父親の方針に従ってきたあうるが自らの在り方に疑問を抱いて思い悩み、自分が本当にしたいことや大切な思いを貫いたのも、あうるにとって科学が自分の心を本気で奮い立たせてくれるものであればこそだもんね。

本心ではみゃむの魔法を全面に押し出すデュオプリマジという御芽河の方針により、自分が心を奮い立たせる科学を押し殺すことに納得出来ていなかったあうる。その彼女に心の赴くままに、まつりの言葉を借りれば楽しくて心がワチャワチャする衝動に素直に従うスタイルというか。それによって今まで抑えられてきたあうるの心の叫びや本心が垣間見えたことにデュオを組んだ意義も生まれるというものです。

これまでのあうるはなるべく感情的な面を表に出さず、抑揚のない口調で感情の起伏にも乏しかったが、まつりやみゃむと共にプリマジに臨む過程で、自分が本当にやりたいことや大切にしたいものに対する思い入れや衝動を感じさせてくれるようになったのが嬉しい。本気=マジは自分だけでなく周りにいる者にも伝わり伝播していくのだと改めて思わせてくれました。

デュオ結成によってプリマジの根源にある本気=マジの意義も改めて垣間見えたし、互いにキャリアが浅いとは言え先輩プリマジスタでもあるまつり&みゃむのコンビが、あうるにプリマジと向き合うにあたって大切にすべき指針を示すような形になっていたのも良かったなと思うところです。互いに譲り合うのではなく、双方が情熱を傾け本気を注げるものをぶつけ合い認め合う。

性格的にも反りが合わないところもあるみゃむとあうるが互いの主張をぶつけ合いつつ本音で語り合って認めあっていた姿。これこそが今の対立し溝を深めているマナマナとチュッピに求められている姿勢なのかもしれませんね。

テクノロジーとマジの融合!まつりとあうるのデュオユニット名はライブ前に二人が発したテクノマジカルで良いのかな。あうるのソロ時にも用いられたエレクトロニック・ダンス・ミュージックの音楽感をベースに魔法要素を思わせる幻想的な雰囲気が混じり合ったステージ構成や衣装に仕立て上げられていた。あとどこがとは言わないけどまつりちゃんはやはり大きいなと。

また全デュオユニットの中で最も身長差のある二人なので、プリマジの等身の高さも相まって並び立った時の楽さが独特の味わい深さをもたらしているように感じました。あうるの表情も柔らかく豊かになっていてデュオを結成した影響がこういうところでも感じられたかな。まつりが色んな意味で引っ張ってくれているような新曲『奇跡の降る』でした。