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デリシャスパーティ♡プリキュア 第9話 「かみ合わないふたり?ここねとらんの合わせ味噌!」 感想

デリシャスパーティ♡プリキュア 第9話 「かみ合わないふたり?ここねとらんの合わせ味噌!」 感想

違うからこそ味わい深い新たな風味が生み出される!

ここねとらんの衝突というか噛み合わない様子は、二人の性格や性質を鑑みても起こり得る話だと思ってはいましたが、互いに反りが合わないとか苦手意識を抱いているという理由ではなく、二人とも相手と気まずい空気になるのは自分の方に非があるからだと考え、自分の考えを押し殺して相手に合わせようとするあまり余計におかしな雰囲気になるという話運びが一風変わっていて印象的でした。

友達付き合いにおいて相手の意思を無視して自分の主張を押し付けるばかりでは当然上手くいかず、ある程度合わせたり妥協点を見出すことも必要な場面は確かにあるだろう。でも、全てを相手に合わせようとして自分を曲げてばかりでは、息苦しくなってしまうし楽しい気持ちにだってなれっこないもんね。違うのは当然でどう折り合いをつけていくかが人付き合いにおいて肝要なことでもある。

特にこれまで友達付き合いをまともにしたことがないここねにとっては、相手との距離感やどこまで踏み込むかなどの具合も、全てが探り探りの状態だと思いますが、今回らんとぶつかり合うことが出来たのもひとえに彼女と親しくなればこそで。喧嘩するほど仲が良いじゃないけれど、解釈違いだったり自分と異なる言動を取る相手と衝突出来たのも、彼女の交友関係が広がればこそ生じた新たな可能性でもあるわけだ。

デパプリは主要キャラのビジュアルを見たときの初印象と、実際のイメージがいい意味で異なるポイントも多く味わい深いのですが、今回のここねとらんにもそういう点が見受けられて二人の印象もまた変わりましたし、より味わい深さも増したのではないかと感じる。ここねは意外と意固地になる面があるし、奔放そうに見えるらんは結構気配りで面倒見の良さを発揮するところもある。それもまた良いのです。

食関係でも一見合わない二つの具材や調味料を混ぜわせることで、奇跡的な美味しさや新たな料理の形が築かれることもあるけれど、そんな合わせ味噌のように互いの個性が混ざり合い、新たな風味となるようなここねとらんの交友関係の進展を重ね合わせて描いていた風味の異なる味わい深いエピソードでした。マリちゃんも最後に言ってたけど思ったことを言い合える関係って本当に素敵なものです。

ここねとらんが互いにヒートアップした時の直球な物言いや、互いに主張を譲らないところなどは、二人共に年相応な未成熟さが出ていて、ゆいと接するだけでは見られなかったであろう二人の新たな一面が引き出されていたシーンのようにも映りました。自分と違うからこそ世界を広げてくれる。ここぴーとらんらんが気兼ねなく仲良くする姿をこれから沢山見られると私も嬉しい!

ブンドル団の第三の幹部ナルシストルーも登場して敵側も情勢が動き始めた今回の話。ここねとらんがぶつかり合いながらも仲を深めていく路線ならば、ナルシストルーに嫌味を言われつつも正面から向き合えないジェントルーの姿は、ブンドル団での立ち位置が仮初めのもので彼女が本心からそうしたいと思えてないことを表しているようにすら見えてしまう。うむ、私が得意なこじつけ論法だ。

でも、今回ナルシストルーが言った操り人形という台詞や、戦闘中のジェントルーが見せた無意識下での揺らぎも含め、やはり彼女が自分の意思でブンドル団に所属しレシピッピの強奪を行っているわけではなく、洗脳などにより良いように使われている可能性が更に増したのは間違いないだろう。これでより追加戦士としての路線に乗ったとも言えるだろうか。

まぁでもあれよね。あんな真面目で神秘的な菓彩あまね生徒会長が、大真面目な顔でブンドルブンドルー!なんて声高に叫ぶわけないもんね。あれは操られてでもいなきゃ出来るはずがないのだ。そういう意味では操り人形というフレーズを聞いて妙に納得してしまった自分がいます。ここからジェントルーがどういう運命を辿ることになるのか。ますます注目です。

追加戦士という話を上で書いたので続けて触れるけど、予想以上に早いコメコメの成長速度も驚くべきものがあり、早くも立って喋れるようになったコメコメが妖精キュアの一角に連なることはあるのかという点も個人的に要注目なのです。エナジー妖精の中でも特別な位置付けにあるコメコメが、今後どのような活躍を見せてくれるのかも楽しみですな~。