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デリシャスパーティ♡プリキュア 第4話 「ふくらむ、この想い…キュアスパイシー誕生!」 感想

デリシャスパーティ♡プリキュア 第4話 「ふくらむ、この想い…キュアスパイシー誕生!」 感想

ここねの胸の内に秘められた熱い思いが膨らむ!

家柄も良く容姿端麗で周囲からも芙羽さまと好意的な意味で高嶺の花として扱われる。およそ非の打ち所がない絵に描いたような理想のお嬢様像を体現する芙羽ここねでしたが、やはり彼女も年相応の女の子であり、今回は隙や弱みを表立って見せることのなかったここねが抱える悩みや孤独感を、ゆいがグイグイ攻めて刺激し膨らませてくれることで表面化してくれていた。

家庭環境が影響しているのもあると思うけど、ここね自身も一人でいることに慣れすぎてしまっているところがあり、人付き合いで面倒事が生じたり疲れたりするくらいなら、と一人でいることを自分で納得させる為の理由付けをしていた側面もあったように感じる。でも、やっぱり心の奥底では誰かとの繋がりや大切な物を共有する喜びを味わいたいという願望が無自覚ながらもあったのだと思います。

ゆいとの共同作業の充実感や、自分だけしか見えなかったレシピッピを見ることが出来る人がいるのを知った時の喜びの表情。一緒にパンを食べて分け合う時に膨らんだ幸福感。ゆいと共に味わった全ての体験。それこそがここねが無意識下に抱いていた自分でも気づかなかった願望でもあり、種になるものが元々あったからこそここねの中で多幸感が膨らんだと言えるのではなかろうかとね。

好物やパートナー妖精パムパムも存在もさることながら、モチーフになっているパンを下地にここねのキャラ造形と心情描写を表現していたかのような回でした。膨らむという意味ではここねがゆいに向ける感情の大きさのようなものにも表れていて、ゆいを見るここねの眼差しや表情に熱さが伴うにつれ一視聴者である私の妄想も膨らんでしまうというもので。

今まで一人でいるのが当たり前だったここねに出来た初めてのお友達。元々種や下地になるものは彼女の中に内在していて、それがゆいとの出会いという刺激に満ちたスパイスに触れた時、それをキッカケに彼女がどのように変わっていくのかは今後の見どころの一つになりそうです。精神的にゆいにベッタリで依存するようなここねの姿を…見てみたい思いはやはり捨てられない。今後の二人の関係性も楽しみです。

キュアスパイシーの変身お披露目!プレシャスにお米を握るモーションがあるようにスパイシーはパンで挟むようなモーションがあり、これが今作のモチーフである食を体現するのに一役買っているのだと実感します。食べるモーションもゆいのそれとはまた違ってお嬢様然としたここねの品の良さというか楚々とした感じが出ていて素晴らしい仕上がりになっているなと。

青キュアらしい知性さを感じさせる全体の流れの中にパムパムと顔を寄せ合うシーン等の可愛さもふんだんに盛り込まれていて、芙羽ここね/キュアスパイシーのキャラ特性が反映されているのを感じられました。包み込むようなキュアスパイシーの変身を堪能させて頂きました。ごちそうさまでした!

ゆいやコメコメ、パムパムを見つめる熱い眼差しと緩みを隠しきれない紅潮した表情。ここねちゃんが可愛すぎました。芙羽様の意外な一面を皆が知る日もそう遠くはないかもしれませんな。