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デリシャスパーティ♡プリキュア 第15話 「ドキドキ!ここね、初めてのピクニック!」 感想

デリシャスパーティ♡プリキュア 第15話 「ドキドキ!ここね、初めてのピクニック!」 感想

まずは自分が楽しむことが美味しい食事の秘訣!

皆で一緒に食卓を囲むことで料理もより美味しく感じられる。家の事情やここねの高貴さも相まって遠巻きにされ一人でいる時間が多かったここねだからこそ、ゆいやらん達と接し親しい間柄になる中で得た感覚は正しいもので、自らを楽しい気持ちにさせてくれるもの足り得る。一人で摂る食事や一人でいる時間は物悲しく口寂しいというのは、ここねの中で長い時間をかけて培われた特有の感覚でもあるわけで。

それだけにクラスメイトが自分を求めてくれる喜び。一緒に食事をして楽しみたいと近づいてくれる喜びもひとしおであり、皆との時間を楽しいものにしようと躍起になり、肩肘を張ってしまうここねの心情も頷けるものがあります。同時にソロもぐさんこと運転手の轟さんが説く一人で食べ歩きをすることの意義に懐疑的になるのも分かるのです。

ここねの中でそれを認めることは、かつての彩りに乏しい一人ぼっちに逆戻りすることと同義になりかねないので。しかし、皆と共に食事を摂って美味しいを感じられるのは、それを共有し心の底から楽しいと思えればこその反応。それは一人であっても同じことであり、美味しいものを食べることで自分の心が豊かになり人生が彩られ楽しい気持ちが湧き上がればこその反応なのです。

クラスメイトとのピクニックで皆に楽しんでもらおうと意気込むここねの姿勢は買うが、それが義務感を伴うものになっては息苦しいし、自分も周りも心の底から楽しいものにはなり得ないものね。皆で一緒に食べてるのに何故ゆいやらん達と居る時のように楽しい気持ちになれなかったのか?

その問いかけにここねを一番近くで見守ってきた轟さんが、かつて彼女が寂しさを感じた一人で食べる時間の必要性や意義を交える形で楽しい気持ちになれるよう消化ならぬ昇華してくれたのが良いなと思えたところです。やはり美味しい食事は人生を彩り心を豊かに育んでくれるもの。心が満たされるからこそ楽しいと思う気持ちが自然に湧き上がろうというものではないでしょうか。

自分を慕ってくれるクラスメイト達とのやり取りに四苦八苦しつつ、一緒に踊りましょうと斜め上な提案を行うここねの天然っぷりも健在で微笑ましさ全開でありました。高嶺の花ではなく親しい存在になりながらも我らが芙羽ここねさんにはこれからも愛すべき無自覚天然美少女のままでいてほしいと思えたよ。彼女の人となりを知り芙羽様がより皆に愛されるのは間違いない!

ここねちゃんの多彩な表情を楽しめて一視聴者としてはお腹がいっぱいになり心が満たされる回でもありました。キリッとしてる姿も勿論格好良くて好きですが、ポンコツっぷりを発揮して慌てているここねちゃんもまた味わい深し。

今回はコミカル描写も多数存在していて印象に残るシーンも多かったですね。自分が話題に登ってると勘違いして有頂天になりかける拓海の青春っぷりもそうだし、お馴染みとなったブンドルポーズに対してツッコミを入れるナルシストルーとセクレトルーのやり取りも面白おかしい。ナルシストルーはあのトルルンポーズをやった上でこんなこと言ってるので面白さがより増すよ。

謎の助っ人戦士として現れたブラックペッパーは、らんやゆいのブラペ呼びによって神秘性とか謎めいた印象がすっかり薄れて庶民的というかフランクな友達感が一気に増した感じもしますし。呼び名一つで変わる味わい深さ。料理も人間関係も匙加減ひとつで異なる様相を呈するということの好例…なのかもしれない。