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アイカツオンパレード! 第22話 「全員集合!オンパレード!」 感想

アイカツオンパレード! 第22話 「全員集合!オンパレード!」 感想

集大成イベント『アイカツオンパレード!』開幕!

溢れる憧れと感謝の気持ち!繋がるアイカツのSHINING LINE*!

流石に作品タイトルの名を冠する『アイカツオンパレード!』開幕なだけあって熱量も感情の昂ぶりも尋常じゃないものがあった。今までらきが培ってきたことだけじゃなく、これまで歴代の先輩たちが一つずつ積み重ね、築き上げてきたものが結実し、ここから新たに繋がっていくことを実感出来る話の流れに演出。各キャラクターに与えられた役割や立ち位置も含めて感極まってしまう。

今までは先輩たちが用意してくれたステージやイベントに携わるのが常でしたが、らき個人にとっても作品としても一つの集大成となるイベント開催にあたり、自分立案の企画を自らの力で準備して成し遂げる。歴代の主人公たちが通ってきた「草の根アイカツ」的なアプローチをここで描いてくれたのも憎い演出だし、厳しさという名の優しさで接し導いてくれる美月の在り方も光っていた。

アイカツオンパレード一日目の舞台がスターライト学園だったので、主に初代アイカツのメイン勢が大集合の流れというのもあったけど、それ故に特に初代アイカツのテーマにも直結し根幹部分にも深く関わる憧れの連鎖。マスカレードから始まり託されてきたアイドルのバトン。繋がるSHINING LINE*の軌跡。その美しき流れがこの集大成を飾る場において見えるのが本当に堪らなかった。

らきの頑張りを陰ながら見守る美月。憧れのいちごのステージを見たあかりの独白。若い世代の迸る輝きと新たな可能性の芽吹きを、万感の思いで見届けたマスカレードの述懐。そして、今この瞬間にらきに受け継がれていく新たなライン。初代アイカツを見ているからこそ伝わる。アイカツアイドルが紡ぐラインの軌跡と尊さが遺憾なく発揮されたエピソードでもありました。

いつでも憧れが最初の道しるべ」。「受け取った勇気でもっと未来までいけそうだよ」。「もらうバトン キミとつなぐ光のライン チカラにして」。『SHINING LINE*』の歌詞を体現する様は、まさに集大成としての『アイカツオンパレード』に相応しい内容だったと思います。姫石らきに受け継がれていくアイカツの軌跡。このラインの繋がりが本当に素敵で無敵だね!

スターライト学園勢の輝きを目の当たりにして刺激を受けた四ツ星学園勢とスターハーモニ学園勢に引き継がれていく流れ。初代アイカツからスターズ、そしてフレンズへ手渡されていくように繋がるバトン。「憧れは次の憧れを生む」。アイカツオンパレード二日目を担うスターズ勢が次にどんな夢を見せてくれるのか。楽しみでならない。

集大成ステージ集結!ピュアストロベリーパレットのダイヤモンドハッピーで更に上がる!

 ここに来て挿入歌としても強力すぎる布陣で構成されたステージの放出に圧倒されてしまう。ソレイユとルミナス揃い踏みの「カレンダーガール」は、アイカツ本編の中でも非常に重要な位置づけにあった集大成ステージの一つだったし、長い休息期間を経て復活を遂げたトライスターの「Take Me Higher」にしてもそれは同じことが言える。一ノ瀬かえでのステージをここで回収してくれたのも嬉しい。

そして今回のトリにして一番の見せ場だったのが星宮いちご、友希あいね、湊みおの三人で結成したピュアストロベリーパレットによるダイヤモンドハッピーだ。ゆめみおの「STARDOM!」や、サンメガミの「正義のキモチ」。いちごとらきの「アコガレカスタマイズ☆」、あかりとゆめの「Future jewel」等々。こうして振り返って見るとゆめちゃんのコラボステージやっぱり多い(笑)

ともあれこれまで初代アイカツ勢とピュアパレットのステージ上での共演が殆どなかっただけに、ここで初代だけに留まらずアイカツシリーズの顔とも言える星宮いちごから、フレンズ主人公のピュアパレットの二人にラインを繋いでいるのも良いなと感じるところです。

夢は運だけじゃなくて心のチカラ」。らきがラッキーだけじゃなくて自分の確かな意志の元に作り上げたステージ。そこで披露されるダイヤモンドハッピーの流れだったので余計に突き刺さるのです。偉大な先輩たちからステージを通じて紡がれるライン。らきだけでなく大空あかりの気持ちに訴えかけるステージになっていたのが本当に嬉しいよ。

いつも以上に深く繋がって見えるアイカツ歴代主人公の交流

フレンズ組が各世界を巡っていた序盤にしても世界統合後にしても、歴代の主人公キャラが全員集合する流れはなかなか実現しなかったのだけど、今回は要所要所で歴代主人公キャラ同士の交流や会話シーンもいつも以上に多く見受けられて印象に残る。いちごとゆめ、ゆめとあいね、いちごとピュアパレット、あかりとらき等々。

この辺りの交流描写も集大成の印象を強めてくれる一因となっていたように思います。物語を牽引してきてくれた者同士が紡ぐ憧れのSHINING LINE*。ここからもそれが見えてくるんじゃないだろうか。

今週のらきちゃん

お世話になった先輩たちへの感謝と恩返しの気持ちを込めた一大イベント『アイカツオンパレード!』開催の為に奔走していた我らがらきちゃん。優しい先輩たちからの好意をそのまま受け入れてしまいそうになっていたところを、神崎美月に嗜められたことで今一度見つめ直し、自分の力で成し遂げるべく奮闘していた姿が実に印象深いところでした。

第10話の時点で「ラッキーだけじゃ続かないよ」。「アイドルは努力の積み重ね」であることを説いてくれていた美月さんでしたが、ここで厳しく相対してくれたのもこれまでらきがやってきたことと、これからやろうとしてることに際して、どうするのが一番姫石らきの為になるのかということを美月さんなりに考えてくれればこそのものだと思う。あの厳しさこそが美月の優しさでもあるのだと

かつて星宮いちごに対してもそうであったように。一種の厳しさは神崎美月の期待の裏返しでもある。彼女が名字を呼び捨てにすることは、アイドルとしてその人物を認めてくれたことの何よりの証し。美月の「姫石」呼びに込められた思い。いちごや他の多くのアイドルとの繋がり。らきと美月の一連のやり取りの中に見えるラインもまた味わい深いものでありました。

らきちゃんの基本が能天気というかお調子者でお気楽な一面もあるだけに、彼女に厳しく接してくれる先輩アイドルとのやり取りは特に刺さるポイントでもあります。らきとエルザ、らきとツバサ、らきと美月。やっぱりこの辺りの組み合わせ好きだもの。新人のらきちゃんがいたから彼女らの厳しさという名の魅力的な一面を改めて認識することが出来たと言えるのかもしれない。