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アイカツオンパレード!ドリームストーリー 第4話 「開幕!ドリームスクールグランプリ 後編」 感想

アイカツオンパレード!ドリームストーリー 第4話 「開幕!ドリームスクールグランプリ 後編」 感想

自分の背中を見てくれる相手の存在が自らを更に高みへと誘う。

各校のトップ代表揃い踏み!パワーを貰い更に躍動する先輩アイドル!

眩しく光り輝く偉大な先輩の姿を見て自分の人生観すら変えてしまうほどの影響を受けたところから全てが始まる。という憧れのラインはアイカツにおける王道の導入部でもあり、多くのアイドルの起点になっている要素でもあるのだが、パワーや刺激をもらうのは後輩アイドルだけに限らない。かつて与えた力が後輩から還ってくることで先輩側が更なる高みへ至る為の原動力となることもある。この循環がとても素敵。

フレンズではカレンに憧れたみおに憧れたあいねがいて、二人が結成したピュアパレットの躍動が、カレンだけでなくラブミーティアを更なる境地へ引き上げた。スターズのひめとゆめ、真昼と夜空の本編での変遷もその要素は強いし、当初は個人主義な面が強かったヴィーナスアーク勢も、新人のアリアが加わり皆を率いるエルザに皆が力を合わせ向き合ったことで、お互いの在り方に強い影響を受け大きく変わる力になった。

いちごとあかり、あかりとノエルの在り方は言うに及ばずなんだけど、アイカツ本編の中では一番の新人だったあかりが、今や憧れの眼差しを向けられる側の存在となり、かつてのいちごのように今は自分が後ろから向かってくる子に力や刺激をもらい、自分の背中を後押しする原動力になっていることを、いちごから諭され自覚するシーンが見られただけでもドリームストーリーをやった甲斐はあるなと思える。

かつて大スター宮いちごまつりにおいて憧れの美月に大きな影響を及ぼし、彼女の考えを変えさせ更なる高みへ向かう勇気と原動力をいちごが美月に与えたように。後ろから追いかけてくる後輩に力をもらい今よりももっと先へ、高いところへ向かう原動力をもらった先輩たち。その両者のアイカツらしい在り方を今回は先輩目線の方から感じ取れる構成になっていたと思います。みんなでアイカツ!なのです。

神城カレン、白鳥ひめ、騎咲レイ、そして大空あかり。トップ代表に選ばれたアイドルが総じて各校の先輩アイドルであり、その中に新人のノエルと立場が変わったあかりのラインを結んで繋げる見せ方が素敵だなと感じるところです。歴代スターライトクイーン同士の繋がりもあり先輩と後輩の両面が描かれるあかりは、その中でもやはり特別な存在であることも同時に意識させられます。

各シリーズの本編の中では憧れの先輩を追う後輩。即ち主人公側の視点に比重が置かれるは当然ですが、ここで先輩側からの目線で生じる影響や変化に焦点を当ててきたのも、特別編であるこのシリーズならではの描き方と言えるかもしれませんね。各校代表三名の繋がりの尊さやプレミアムスクールドレスの出来を思うに、ライブパートも欲しかったのは否めないけどね。これがウェブ媒体の限界か…。

ともあれ今回も短い時間の中で出来る限りの工夫をしながら、アイカツならではの繋がりとメッセージ性を発信してくれていたのではなかろうか。かつての美月といちご、いちごとあかりのように。もう憧れを向けるだけでなく同じステージに並び立つ存在として。あかりと同じステージに立つノエルが何を見せてくれるのか。当代の主人公・音城ノエルのアイカツに期待したい。

プレミアムスクールドレスを纏った各校代表のCGライブもいつか見たい

各校の通常の制服にワンポイントを加えて更に昇華したプレミアムスクールドレスの出来栄えが素晴らしすぎるだけに、この夢の組み合わせが集うトップ代表三名のライブパートが軒並み実現せず一枚絵のみで進行してしまったのが残念でならない。まぁ昨今のコロナ情勢や予算の都合などもあるので、何でもかんでも実現するのは難しいと承知しつつね。それでもこれは是が非でもCGライブで見たかった。

6月に予定されていたアイカツ新プロジェクトの発表も延期されてしまったけど、今後もアイカツがシリーズとして継続されるのなら、またオンパレードのような企画や劇場版といった媒体での新規展開の可能性が僅かでも望めるので、今回叶わなかった願望がいつか実現する日を夢見ながら応援していきたいと思います。スターハーモニーも四ツ星もネオ・ヴィーナスアークもスターライトも甲乙つけがたい。どこも普段から豪奢なS4制服並のきらびやかさで目を奪われちゃう!

大空あかりと騎咲レイの立場と意識の変化が印象深い

各シリーズの本編終了後の姿を見られるのがオンパレードの醍醐味ということは、オンパレード本放送の時にも同じことを書いたのだけど、今回はその中でも特にあかりとレイの変化が印象深く残った。アイカツシリーズの主人公の一人に名を連ねるあかりは本編でも出番が多くて今回に限ったことではないかもしれないが、レイやきらら達は出番が限られていたので、こういう形で描写が補足されていくのが凄く嬉しい。

自分の背中を見てくれてる相手がいると思うと無限のパワーが湧いてくる。レジェンド星宮いちごさんの有り難いお言葉なのだけど、今もこうしてあかりの節目節目を見守ってくれている安心感と言ったらないし、自分に憧れてくれたあかりの背中を見ているノエルというラインとその変遷を、こうして見届けてくれている事実に万感の思いがこみ上げてくる。

レイはレイで自分が勝つことは敬愛するエルザの為になることだけど、かつて自身のファンや公衆の面前で「全てはエルザのため」と言って憚らなかった彼女が、今は「全てはネオ・ヴィーナスアークのために」と言ってくれている。ネオ・ヴィーナスアークに利することはひいてはエルザの為にもなるのだが、エルザありきではなくヴィーナスアークの代表という意識が前に出ている。そんなレイの意識の変化が垣間見えるのが良いなと。

そのレイの応対を受けてのエルザの反応もスターズ本編を見ていればこそ感じるものがあるところだし、代表に選ばれなくて悔しそうにしているきららの反応など、憧れの人の背中を追いながらも次第に変化し、更に先へ進んでいる姿を見られたことが嬉しかったのです。各校を代表するアイドルが背負う諸々の思い。確かに受け取ったのです。