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わんだふるぷりきゅあ! 第2話 「みんな友達、キュアフレンディ!」 感想

わんだふるぷりきゅあ! 第2話 「みんな友達、キュアフレンディ!」 感想

こむぎや動物を思ういろはの優しい気持ちが奇跡を起こす!

本作におけるプリキュアの位置づけや、動物たちの楽園ニコガーデンにガルガルといった世界観を構成する要素にまつわる説明もそこそこに、今回はこむぎや他の動物たちを思いやるいろはの原動力や彼女を形作る部分。初回はこむぎがどれだけいろはのことが大好きなのかを描くことに比重が置かれていたが、それと同じくらいいろはがこむぎのことをどれだけ大切に思っているかが伝わってくる。

こむぎの出自というか来歴というか。いろはとの出会いも予想外のもので意外性がありましたね。てっきりこむぎはペットショップ等で出会ったのかと思いこんでいたが、幼き日のいろはに救われた経緯も印象的なもので。だからこそこむぎはあれだけいろはに懐いているし、同時に自分の傍からいろはが離れることや、一緒に居られなくなることを極端に嫌うのだと。こむぎの性質にもより得心がいきました。

全ての動物と友達になりたいという願いを持ち、自分がわんだふるな気持ちになる為には、動物たちが健やかで幸せに暮らせないといけないと考えるいろはの心優しき思い。自分のこと以上に動物たちに寄り添える心根。その彼女の性格や性質が、プリキュアになることでこむぎが危険な目に遭うのは嫌だと考える気持ちやガルガルを救いたい気持ち。ひいてはプリキュアとして覚醒する契機に繋がっているのも良い。

危険なことも含めてこむぎと一緒になってプリキュアとしてガルガルを救う。楽しいことだけでなく苦しいことや大変なことも共有することで、こむぎといろはの絆の深まりや連帯感も更に強いものになるし、そうすることでいろはが心の底から動物たちのことを思いやる心優しさを持つ人間というキャラクター像も確立されるのではなかろうかと。

人間の姿になって犬の状態でも喋れるようになったこむぎに振り回されたり、色々と頼りになる悟相手に思わず真相をぶっちゃけたいと思ってしまったりと、表情や内面の変化も目まぐるしく多彩な反応を見せてくれて愛らしかったのですが、そういう内面や言動等の諸々のところから犬飼いろはの魅力や人物像を、しっかり見せることが出来ていた回だと思います。

みんなの笑顔で彩る世界!キュアフレンディ!ということでワンダフルに続いて相方フレンディも初めての変身を早速お披露目!特徴的な髪の毛の編み込み具合だったり、ワンポイントとして衣装や髪を包むリボンが印象的なフレンディですが、いわゆる二番手プリキュアでこの配色の塩梅も結構珍しい部類なのかなと思ったり。幼さやあどけなさが残っている感じなのも好印象。流石はワンダフルの飼い主。

こむぎを始めとする動物たちの幸せを願い、動物たちと共に健やかに暮らせる世界を夢見る彼女だからこそ、何よりも動物の気持ちに寄り添おうとしてくれるし、プリキュアである自分たちは元よりガルガル自身が自分の身を傷つけることも良しとはしない。あくまでも言葉や仕草を通じて気持ちを交わすことに徹しているし、前回も触れた浄化に至るプロセスもそれを如実に反映したものになっていると思う。

名は体を表すと言うけどいろは/フレンディの名に相応しい立ち居振る舞いを見せてくれていたし、これがわんぷりスタイルということを改めて示してくれたと言えるかもしれない。まぁ商品展開的なこともあるので、後々合体浄化技みたいなのは出てくるかもしれませんが、わんぷりチームのガルガルに対するスタンスや思いは揺るがないと思うのです。

あとやはり動物モチーフ故にガルガルを直接的に傷つける描写は極力避けるのかなというのもあり、プリキュアの特徴でもある肉弾戦的なものも本作では抑え気味になるかもしれませんね。それだけにプリアラとの相性は良いのかと改めて思います。今公式で全話配信してくれていますが、ワンチャン本編で、もしくは今年の映画でプリアラ組との共演は結構な確率でありそうですよね。実現するならそれはそれで楽しみ。

ある意味キュアフレンディのデビュー以上にインパクトのあったこむぎといろはの出会い。血統書付きの高貴な犬とは思わなかったけど、曲がりなりにも女児アニメの主人公キャラの位置づけにあるこむぎなだけにですね。ここまで辛く過酷な境遇にあったのかと驚いた。元々野良か捨て犬だった可能性を早々に示唆されたのは意外といえば意外でした。

こむぎのいろはに対する強い執着や思い入れ。いろはがこむぎを本当に大切に思っていることが伝わる描写でもありましたが、こむぎの根源的な部分に陰があるというのも後々効いてくることもあるかもしれないですね。こむぎがガルガル化するまではいかずとも、いろはの交流が広がるに連れて不安に思ったりすることはあるかもしれないし、場合によっては元の飼い主が現れたりとかね。そこを乗り越えてより強く結びつく二人も見たいし可能性は無限大!