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トロピカル~ジュ!プリキュア 第9話 「メイクは魔法?映画でトロピカる!」 感想

トロピカル~ジュ!プリキュア 第9話 「メイクは魔法?映画でトロピカる!」 感想

なりたい自分を思い描き勇気を出して一歩踏み出す。

女優の山辺ゆなとさんごの境遇や性格を重ねる見せ方が印象深い。現状の自分に対し鬱屈とした感情を抱えているところ。なりたい自分の理想像を持ち変わりたい願望を抱えつつも、今ひとつ踏ん切りがつかないところなどは、かつてのさんごの姿と大いに重なるところですが、それだけに今のゆなを通して相対的にさんごの変化した今の姿が顕著に浮かび上がって見える。

人が変化するキッカケはそれぞれ異なるだろうが、今回の二人に関しては変化というよりも元々自分の中に備えていた可能性の一つが、そのキッカケを得ることで発露する機会を得たという言い方をしたほうが正しいのかもしれません。まなつ曰く「変わったのではなく、もっとトロピカれるようになっただけ」というのも、秘めたものを素直に引き出せるようになったということなのだろう。

もちろん自分を素直にありのまま曝け出すって怖いことでもあります。周りから似合わないとか嫌われるとかね。そういう負の感情に捕らわれ二の足を踏むことだってままある。でも、そういう素直な衝動や欲求に抗えないのもまた人。それらを乗り越え勇気を出して一歩踏み出すことで開ける道があり、拓かれる自分の新しい可能性というものがある。

人との出会いやメイクが与える影響は大きなものがある。時にそれらは自らを鼓舞し自信を与え背中を押してくれるものにもなる。でも、本質的な中身というか内面性をどうにか出来るのは他ならぬ自分自身であり、その為に必要な勇気をさんごなりのシンデレラの解釈を交えて描いていたのが素敵でした。他に追随するのではなく自分の意見を主張出来るようになったところに、さんごの成長を見たよ。

キュアコーラルとしての戦闘時にも率先して皆の前に出て縦として守る役割を果たしていたし、日常パートと戦闘パートにおいても自己主張や積極的に前に出ようとするさんごの意識や行動の変容が見て取れたのが印象的でした。積極的にでれらちゃんの着ぐるみを着用し奮闘してたしね!でも炎天下での脱水症状、熱中症は本当に危険だし良くあることなので気をつけないといけないね!動くべき時には動き、休むべき時にはしっかり休む。これ大事。

繰り返しになるかもしれないが、先輩組であるみのりやあすかが映画の出演にに乗り気でない反応を示していたのに、自分の興味ややりたいことを交えて自分の意見をしっかり発信していたり、率先してでれらちゃんの着ぐるみを着て宣伝したり、シンデレラに対する独自の見解を述べていたり、率先して前に出ていたり等々。今回は主張するさんごの姿が随所に見られた回でもあると思います。

引っ込み思案、大人しい、控えめと言った当初の印象。今回のゲストキャラであるゆなも感じたイメージを、自らの勇気で一歩踏み出し払拭せんと自分を出そうと頑張っているさんごの姿は素晴らしいものがあった。今自分が一番やりたいことをやる!本作のテーマそのものにこれからも自分を偽らず素直に表現出来るさんごちゃんになっていって欲しいものです。

あすか先輩の弄られっぷりが可愛らしい。基本は硬派でクールなんだろうけど年下組にも弄られるし、トロプリチームで一番の乙女まであるし、なんだかんだ言いつつもまなつ達のお願いを聞いてくれる本人の面倒見の良さやノリの良さも相まって、まなつと同じくらい部外者とも絡ませ易い面があるんじゃないかと感じる。これからも初期イメージを保ちつつも色々なあすか先輩像を見せてくれたら嬉しい。