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ミュークルドリーミー 第6話 「はじめての中間テスト」 感想

ミュークルドリーミー 第6話 「はじめての中間テスト」 感想

中間テスト対策のお泊り会で親睦を深めるのです。

出会いをきっかけに更に広がっていくことこの夢と世界!

ゆめ、まいら、ことこの小気味良い掛け合いが飛び交う空間が非常に心地良い。中間テスト対策のお泊まり会を通してパートナーメイト同士の交流を深めつつ、ゆめとまいらがことこの人となりについて更に理解を深める回でもありましたが、パートナーすうや新しい友人との出会いを通じ、ことこが自分でも気づかなかった自らの一面や子供の頃の思いに触れ、より純粋で可能性に富んだ夢を見ることが出来るようになったのが素敵。

温厚かつ理知的で同性異性を問わず多くの生徒に慕われている頼れる先輩。それが一見したときや学校にいる際のことこのイメージだけど、自宅ではファンタジーやおとぎ話などが好きなところや、毎晩の父と祖父の面白講釈にグッタリしているところなどを、学校とは異なることこ一面をゆめとまいらの視点で描き出し、ただの先輩後輩関係から一歩踏み込んだ交友関係を交えて二面性を浮かび上がらせていたのが印象的でした。

その上で学校とも自宅とも違う。およそ理論的ではなく不定形で、感情や考えが素直に反映される夢の中で、ことこの素直な気持ちと向き合わせるのが上手い話運びだと思いました。現実とは異なる空間。しがらやみ立場から開放され自由に気持ちを表現できる夢世界だからこそ、普段出来ないと思っていることや見えにくくなっているものが見えてくることもあるのだろう。

そういう意味では今回はユメシンクロを今までで最も効果的、かつ正しく用いることが出来ていた回とも言えるんじゃないかと思う次第です。ロボットと人間が共存出来る素敵な未来。そこにぬいぐるみが加わったら面白いとことこが思えるようになったのも、ゆめやまいらと出会い交流を持てばこそだし、今までにないタイプの人との接点が、ことこの新たな可能性の扉を開いたと言えると思います。

すうちゃんとの出会いもまさにそうで。幼少期から今も変わらず好きなことをすうちゃんが気づかせてくれるという流れも良かったなぁ。幼少期から変わらず持ち続けている好きな気持ち。そこに端を発する素敵な夢。そして、友達との交流で世界が広がり持っていた夢がより素敵で多くの可能性に満ちたものへと発展していくことの素晴らしさたるやですね。

子供の可能性は成績の良し悪しだけでは測れない。ことこの父親や祖父の言でしたが、ゆめやまいらがことこに勉強を教わったように、ことこもまたゆめやまいらやすうちゃんから勉強とは異なるところでの見識を得ている。彼女の言葉を借りればそれこそが「学び」ということになるのだろうが、自分の価値観や知見を更に広げてくれる自分と異なるタイプの友達との交友は、勉強の出来以上に尊ぶべき得難いものなのかもしれませんね。それでも赤点は駄目だけどね!

畳み掛けるような会話のテンポと情報量。ぶっ飛んだネタ要素が入り乱れる展開に目を奪われがちだが、多感な年頃の彼女らが色々な人に影響され時に変化しなながらも、夢や目標を持ちそれを叶えるために頑張ることの素晴らしさといった王道要素を軸に、夢に干渉できるユメシンクロの力を上手く交えて描くという根底があるから本作が自分の嗜好に刺さるのだと改めて思えました。

私が女児向けアニメに求めるテーマやメッセージ性。大前提となる部分に対する丁寧なアプローチや下地作り。メイン格であるゆめたち三人が一つのコミュニティを形成する最初の区切りとなるだろう今回までで、それを感じ取れたことが何よりも嬉しい。そこが揺らがずしっかりしていれば今後もミュークルは大丈夫だろうと。意気投合するゆめとまいらに、二人と違う感性を持つことこ先輩が加わることで更に加速していく物語。これからのミュークルドリーミーがますます楽しみだ!

ゆめとまいらコンビの掛け合いと反応が癖になる

晴れて赤点コンビとなってしまったゆめとまいらの鋭さを増す掛け合いと、感情がダイレクトに表情に出る似た者同士な二人の反応が可愛らしくて大好き。今回は特にコミカルさに磨きがかかっていたように映ったけど、これからも話の盛り上げ役、牽引役として場を賑わせていってほしいなぁ。ゆめとまいらの会話の波は情報量満載だけど見てて和む。

無事にパートナーメイトとなったことこ先輩の更なる活躍にも期待!

三人の中でやはり年下のゆめまいらコンビが騒動の火付け役というか事態をややこしくする要員になりそうな感じで、年上で理知的なことこ先輩はブレーキ役になるかなと思うところなんだけど、今回を見ただけでもゆめやまいらとは違った意味で、ことこ先輩も多分に感性が普通とズレている面が見受けられるので、あらゆる意味で今後の活躍が期待される。

ゆめやまいらに影響されて気が付いたら当初では想像もつかないような壊れっぷりを披露することも…もしかしたらあるのかもしれない。ブレーキ役どころかゆめやまいらに同調、もしくは二人の勢いを後押しすべくアクセル全開で踏み込むようなことも…。そんなことこ先輩を見たい気持ちを既に抑えきれない。無限の可能性を秘めていることこ先輩の今後が本当に楽しみでならない。