明るく元気で笑顔に溢れる三姉妹の繋がりと確固たる決意！
有名モデルにして役者やデザイナーとしても活躍する早乙女姉妹、改めあげはの実の姉であるまりあとかぐやの登場によって、あげは周りのバックボーンが一気に深まり、彼女の原動力や目指すべき保育士に懸ける情熱。それらがより鮮明に浮かび上がる内容でした。三姉妹の末妹ではあるけれど妹感は薄く、姉たちともあくまで対等で仲睦まじい姿も印象的で微笑ましい。
その明るさや周りに笑顔をもたらしてくれる活気溢れる姿とは裏腹に、あげはを始めとする三姉妹が辿った生い立ちや境遇が結構重ためで、幼少期に両親の離婚によって離別を余儀なくされながらも、親は親で自分たちは自分たちと良い意味で割り切り、やりたいことに全力で前向きに楽しさを追求する姿は心地よく清々しさすら感じさせてくれる。
姉たちが邁進するモデルの仕事。その一端に触れながらも自分が目指すのはあくまで最強の保育士と言い切るあげはの心持ちも良い。他の可能性や興味のあることに実際触れた上で、自分が本当にやりたいことはこうなんだと見定める。自身の経験に基づいた根拠のある言葉だからこそ、あげはの言葉には説得力が伴うし年長者としての重みも感じられるものになる。
幼少期に寂しい思いや苦しいことを経験した彼女だからこそ、子供心に寄り添い見守りながら共に成長の道を歩んでいくことができる。その一助になれる仕事に向き合いたいという思いが芽生えたのではないかと。いつも笑えるわけじゃないけど、それでも頑張って笑顔が返ってきたら嬉しいことを、お姉ちゃんたちから教えられたあげはが、自らの成長の糧として将来への展望へと繋げているのも素敵でした。
ひろプリチームの中でも最初から夢や目標。将来のなりたい自分の姿を明確に思い描けていたのがあげはだったと思うけど、そこに至るまでに彼女が歩んだであろう足跡。その一端を垣間見たことで、常に明るく元気で前向きなあげはのイメージ。彼女の言動になぜ心を掴まれ惹かれるのか。その理由も改めてよく分かったような気がします。あげはさんのことをもっと好きになってしまうような回でした。
ソラたち他の三人と違って当初から夢や目標はハッキリしていたあげはですが、一方で他の三人が家族と交流をする姿が描かれる中で、これまで家庭環境や生い立ちがイマイチ見えてなかったのがあげはでもありました。一般的な家庭なのかなと漠然と思い込んでいましたが、意外な家庭環境が明らかになって少しびっくりしたのもまた事実。
本筋とは少し離れるけど三姉妹の話をまたどこかで見られたら良いなと。そう思わずにはいられないあげはのメイン回でしたな～。アゲアゲな三姉妹の絆は離れて暮らしても今もなお揺らぐことはなく。辛いことや別れがあっても三人共に明るく楽しく前を向いて今を生きている。元来異なる世界で暮らすソラやましろ達の関係性や今後の展望に対しても訴えかけるものがあるのかもしれませんね。
今週のエンディング前担当はすべての始まりと言っても過言ではないだろうプリキュアの顔。満を持しての登場となったキュアブラック！やはりその存在感は別格で、今なお多くの人たちに影響を与え続けているシリーズを代表する一人であることを思い知らされるばかりであります。
なぎさの決め台詞というか名言の一つでもある「ぶっちゃけありえない！」を用いて表現されてましたが、プリキュアシリーズが始まった当初は20年も続く一大コンテンツになるとは誰もが思わなかっただろうと。途切れることなく今も紡がれていくプリキュアの歴史。その節目であることを再度実感した次第です。次の10年がどんなものになっていくのか。楽しみは尽きない。
