大切な人を守りたい心が新たな力を呼び起こす！キュアマジェスティ華麗に降臨！
何年経とうとも追加戦士である新プリキュアの正式な参戦回は否が応でも盛り上がる。前回が割とシリアス目な導入で、ソラ達も新たに立ちはだかった脅威を前に自分たちの力不足を感じていただけに、どのような形でマジェスティの覚醒まで持っていくかは気になっていましたが、いつもの空気感を損なうことなく作品のテーマに絡めた内容になっていて安堵したところもあります。
自分こそがマジェスティの正体と主張するエルちゃんの「プリキュアごっこ」めいた言動と、その彼女の言い分を赤ちゃんの戯言とは取らず、一個人としてしっかり向き合おうとする皆の姿が印象的で。その姿こそが今までのようにエルちゃんを守るだけの庇護対象ではなく、共に戦う仲間として認識を改めようとする契機にもなっていたように映ります。
新しく出来るようになったことや自らの力や強さを誇る。言い換えれば誇示したくなる精神は赤ちゃんや子供なら誰しもあるもので致し方ないものではあるが、ヒーローとして求められる資質はそれではない。大切な人たちが身を挺して自分を守ってくれたように。力あるものが力無き者を守り慈しむ。その精神はヒーローとしてのみならず王族として求められる大切なものなのだ。
自分は凄い。こんなことが出来るんだと誇るばかりでは、カバトンやバッダモンダーらアンダーグ帝国の面々と変わらない。そうではなく自分を見守り育んでくれたソラたちがどうであるのかを改めて見てまわり、自分が大切にすべきことをミラージュペンという形で表出させることで変身に至る。このエルちゃんの心の生育に絡んだプロセスが非常に良かったなと思えるところです。
運命の子として特別な力を持つ自分。その力を振るう意味を。その力で何を成すべきかをしっかりと見定めて正しき力の使い方を見出したことで至ったキュアマジェスティの変身。特別な子とは言え赤ちゃんの身で、心の在り方やヒーローとしての立ち居振る舞いとしっかり向き合っているエルちゃんは本当に凄い子なんだと色んな意味で感心させられた次第です。
そうは言ってもまだまだ赤ちゃんのエルちゃん。特別な力を持ちキュアマジェスティとなった今でも、当然間違えることもあれば迷うこともある。一個人としての彼女とソラ達が自らの成長と保護者としての立場から今後のエルちゃんとどう向き合っていくのか。他三人とましろんの間にある最後の反応の差も気になるところですが、大きな転機を迎えたエルちゃんの今後の行く末と活躍が益々気になるところだ。
キュアマジェスティの変身バンク解禁。気品と風格を漂わせつつもどこかあどけなさや無邪気さを感じさせるギャップが魅力的に映る変身。先輩であるソラたちのプリキュアとしての佇まいや振る舞いを彷彿とさせるカットも入り混じっていて、エルちゃんが彼女らに正しく影響を受けて自らの糧としていることが、変身バンクからも伝わってきている感じがして最高です。
追加戦士らしくデビュー戦における圧倒的戦力で無双する様は痛快でしたが、その戦闘描写の中にもスカイたちから影響を受けていると感じられるスタイルが散見されて、既存の歴代追加キュアのデビュー戦とはまた一風変わった味わい深さもあったのではないだろうかと。追加戦士に限らずだけど、やっぱり新プリキュアのお披露目は、どれだけ積み重なってもワクワクせざるを得ない！
今週のエンディング前担当はデビュー後に速攻で登場と相成ったキュアマジェスティ！エンディング前のみならずエンディング中にもしっかり登場し、ひろプリチームの仲間入りを果たしたことが感じられてグッド。直後に行われた秋映画の番宣でも出番があることが確定しましたしね。登場直後というのもあって存在感は抜群。公開日も次回の話より前ですし秋映画での活躍も本当に楽しみです。
今回が正式デビュー回となったキュアマジェスティ。前回こそ元の姿に戻っていたけど正式に覚醒した後に、エルちゃんが大きくなったままなのか通常時の赤ちゃんに戻るのか地味に気になっていました。どうやらそれは杞憂で無事に元の姿に戻るようで一安心。大きくなった変身前のエルちゃんとソラたちが交流する姿も見たいけど、あまりにも急成長すぎる急成長なので。ともあれ今後のエルちゃんは色々な意味で見どころしかない。
