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ひろがるスカイ!プリキュア 第26話 「テイクオフ!飛行機でつながる想い」 感想

ひろがるスカイ!プリキュア 第26話 「テイクオフ!飛行機でつながる想い」 感想

飛行機が物理的な距離だけでなく人の思いも乗せて繋げてくれる。

航空会社のpeachコラボ回とあって話の至る所にpeach要素が散りばめられていましたが、空港や飛行機を題材に据える中で、航空力学を学んでいたツバサの知識に対する造詣の深さや夢のさきにある新たな思い、ましろの家族との再会等々。これまでの話の中で描かれていた諸要素を上手く回収しつつ、二人の変化や内面的に成長した姿を改めて見ることが出来た回でした。

ヒーローとして一度心を折られ再び立ち上がったソラと同様に、夢の先にある新たな目標や誓いと言いましょうか。飛ぶ夢を叶えたツバサにしても、飛行機や航空力学に対する憧れや尊敬の念は今でも変わっていないことを示しつつ、それらの学んだ知識をプリキュアとしての戦いの中で活かす形で昇華していたし、空港で出会った翔子を通し、飛ぶことの先にある結びつきに思いを馳せることができるようにもなっていた。

ヨヨがいながらも両親と離れて暮らすことが常だったましろにしても、両親との久方ぶりの再会に喜びを噛み締めながらも、再度送り出す際には寂しさは覚えつつも以前のそれとは異なる前向きな姿勢を見せてくれていた。自分が両親と再会するのと同じくらい大好きなソラたちを紹介することにワクワクした彼女の心持ち。今は皆がいるから快く両親を見送ることが出来る。そんなましろの気持ちの変遷。

ましろの中でソラたちの存在がどれほど大きなものとなり、今の彼女の支えとなっているのか。物語開始当初とは変わったところ。新たに見据える未来向きの姿。ツバサとましろのそれを見ることが出来て心晴れやかで飛び上がる心地よさに包まれるエピソードでした。あげはさんのメイン回は三人のそれとはニュアンスや重みがまた変わってきそうで、今から楽しみでもあります。

真っ直ぐだけどどこかズレているミノトンのこちらの世界への溶け込み具合や、迷子案内でプリキュアを呼び出すところなども面白く、コメディ要員としての彼の存在感も抜群でしたね。惜しむらくはましろんと両親の再会シーンが秒で過ぎ去ってしまったことで。家族として共に過ごす貴重な時間を、もう少し深掘りしてほしかったところもあったけどね。それはまた別の機会にあるといいなぁ。

再会シーンこそ一瞬のダイジェストでしたが、それでもましろの両親がどれだけ娘を思っているかは伝わってきましたし、特にパパの娘に対する溺愛っぷりは光るものがあったと思います。ましろんのこんな表情を引き出せるのも親しい間柄で良い意味でお互いに遠慮のない関係性だから出来るもの。ましろんの面白おかしい表情をもっと見たくなってしまう一幕でした。

今週のエンディング前担当は満を持しての登場となったキュアピーチ!シリーズの直近のプリキュアから遡っていたのにピーチが飛ばされていたのは、今回のコラボ要素に絡めての登場にしたかったからということか。ワンチャン本編に何らかの形で登場することを期待していたのですが、残念ながら流石にそれは叶わなかった。まぁ流石に本編は難しいよね。

しかし、やっぱりラブアニキは男前で格好いい。歴代キュアの中でも屈指の漢と評されることもあるキュアピーチの活躍を、またどこかで見てみたい。それだけに秋映画には大いに期待したいところです。