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トロピカル~ジュ!プリキュア 第32話 「駆けろランウェイ!さんごのファッションショー!」 感想

トロピカル~ジュ!プリキュア 第32話 「駆けろランウェイ!さんごのファッションショー!」 感想

モデルさんごちゃんのランウェイデビュー!

モデルの代役を努めたさんごがランウェイを歩く中で発信する自分の大好きな可愛いもの。自分の素直な気持ちをモデル活動を通じて表現し、それを周りの皆と共有できることの喜びを実感する。その意義が堪りませんな。久しぶりのさんごメイン回だったんだけど、登場当初の引っ込み思案で自分の気持ちや意見を押し殺していた彼女の姿があったからこそ、今回の内容も映えるというものです。

ここぞのところでどうしても一歩引いてしまう。自分の気持ちに蓋をして周囲に合わせてしまう。そんなかつてのさんごの気質を、ランウェイという花道において自らの意志で一歩を踏み出させること。モデルという一表現者として、自分の好きな可愛いものを発信して伝わることの充実感を得ること。自分とは違う世界、違う考え方を持つ人だと思っていた相手が、実は同じ気持ちや考え方を持っていると知ること。

偽りではなく自分の本当の気持ちを表に出して、その好きなことが相手にも伝わり同じ考えを持つ人と力を合わせて一緒に何かを成し遂げられることって嬉しいものです。特にさんごは前述した経緯や性格を持つ人物像だったから表舞台に立つことや表現することが引き立つし、人間的な成長の度合いを如実に物語るファッションショーとして成立していたんじゃなかろうか。

コニーさんの目に留まったのもさんごのあざとアピールではなく、まなつ達と共に過ごしたこれまでの日々の中で変わった彼女の内に秘めた思いが溢れ出ていればこそのものだろうと。メイン回は少なめでもこれまで要所要所で前に出ようとするさんごの姿、自分の意思を表出しようとする姿勢は垣間見えており、今回の話はさんごの成長を可視化する意味でも大きなものがあったと思います。

何だかんだ主人公のまなつ、プリキュア化を果たした追加戦士枠のローラ、ローラとの絡みが多めのみのりん先輩、生徒会や百合子個人との絡みがあったあすか先輩等々。他の皆はメイン回や話の中核に携わることが多い中、比較的地味というか中心に来る機会になかなか恵まれなかったこともあったので、ここでさんごがガッツリメインを張る回が来てくれて個人的にも一安心でした。

この後もあと何回かさんご単独メイン回か、さんごとトロピカる部の誰かがメインを張るような回が見られると嬉しいな。何はともあれもう控え目で後ろにいるだけでもあざと可愛いだけでもない。自分の意見を持ち気持ちを発信できるさんごがいるので、これからもどんどん前に出てくることに期待しよう!モデルさんごちゃん最高に眩しく輝いてたぜ!

本編も良かったけど今回は次回予告の内容も気になることが多すぎた。長いプリキュアシリーズの中でも複数の短編エピソードで構成される回ってあまりなかったと思うし、予告を担当したくるるんの台詞だけでは何を言ってるのか見当もつかないので謎めいた内容に余計に拍車がかかる。みのりん先輩だったら言ってることも分かったのだろうが。

極めつけはハトプリ勢が思いっきり映り込んでるカットであり、映画を前に本編に出てくることになるのか非常に気になるところです。映画連動エピソードとまで行かずともハトプリ勢との交流の取っ掛かりのようなものが描かれるのかも楽しみですし、純粋に各カットを見る限りでもギャグ回カオス回の片鱗が出てる気がするので、色んな意味で楽しみにしながら次回を待つことにしょう。