みんなで一緒にキラやば～っ☆な天体観測！
天文部を設立しようとする仲川詩織をトロピカる部の皆でお手伝いしようという筋書き自体はおかしくないのだが、今回はそこに至るまでの流れの中にボケの諸要素が満載で突っ込みどころが多く、一種のギャグ回としての面白みを兼ね備えていた回だったかなという印象を受ける。真っ当な天文部以上に奇天烈なトロピカる部の方が先んじて正式な部活動になってるあたりからしてアレかもしれないが。
まなつ達が宣伝用に用いた見た目のインパクト抜群の星の被り物や、良天候を祈願する為に突如として現れた炎の晴れ男こと、あすか先輩のお父さんだったりね。謎めいた儀式に没頭するあまりヤラネーダやプリキュアの存在にも気づかず、やる気パワーすら奪われない集中力を発揮する等、箇条書きにするだけでも面白おかしい要素に満ちていた回でした。あすか先輩のお父さんもこんな形で登場するとは夢にも思わなんだ。
ただ、天文部の活動を手助けする過程で学校内におけるトロピカる部の認知度や立ち位置。トロピカる部ならまた何か面白いことをやってくれるという期待を抱かれる程には信頼を寄せられているところも描かれており、まなつ達が二学期やこれからの新展開を迎える前に、これまで築き上げてきたものや育んできた信頼関係を改めて感じることが出来る内容だったと言えるかもしれません。
何はともあれ皆で一緒に流星群を見る会も無事に終わり天文部発足の足掛かりともなった今回のイベント。燃え尽きる流れ星が放つ光は眩く一瞬の物ですが、その凝縮された刹那の輝きは人の心を魅了し思い出の中に深く刻まれる。人生の中でも特別な今の中学生生活、その中でもとりわけ特別な夏休みの一夜の思い出が、その星の輝きのように光り輝き心の中にいつまでも残るようになれば開催の意義もあったというものだろう。
あすか先輩の父親の若かりし頃の思い出が今も色褪せずに残り続けているように。まなつ達にとっての今の掛け替えのない日々が、今回のように楽しく彩りのあるもので溢れていくのなら未来はきっと明るい。そう思えた今回のお話でした。
あとまわしの魔女勢の三人が本当に仲良しで和む。エルダちゃんに甘々なヌメリーさんも好きだし、知らないものを初めて見て目を輝かせるチョンギーレさんも好き。プリキュア側であろうと敵対勢力側であろうと見る者の心を等しく魅了しときめかせる宇宙の星々。大宇宙のスケールを前にしては互いに同じ星に暮らす者同士。種族の違いなど些末な問題でしかないのかもしれない。
キラやば～っ☆でお馴染みの星奈ひかるさんのことが頭をよぎったことも自然なことかもしれないね。この星々のどこかにひかララちゃん達がいるかもしれないと考えてしまうくらいの天体要素に満ちた回でありました。
