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トロピカル~ジュ!プリキュア 第13話 「ドタバタ校内放送!響け、人魚の歌!」 感想

トロピカル~ジュ!プリキュア 第13話 「ドタバタ校内放送!響け、人魚の歌!」 感想

生放送にトラブルは付き物!

困っている放送部のお悩み相談も兼ねたトロピカラジオ回。筋書きのない話にこそ真の面白さは宿るなんてこともあるかもしれませんが、台本通りとはいかない予想外の事態に直面した際に、トロピカル部の面々の意外性や強みのようなものを見て取れた回だったのかなとも思います。思いがけない事態や危機に直面した時にこそ、人は真価を問われるものなのだ。

漢字が読めずにあわや放送事故のまなつにしてもね。その後のアドリブで話を矢継ぎ早に繰り出すところなんかは、勉強とは異なる機転の良さという意味での頭の良さや柔軟性を表していたとも言えそうだし、お悩み相談で意外とポンコツな回答を繰り返すあすか先輩の可愛らしさなども、台本通りの進行では見えなかったところで素の一面を引き出すのに一役買っていたかなと。

極めつけはローラの対応力の高さよね。今まではどちらかというとトラブルメーカーの一面が強く出ていた彼女ですが、まなつたちの助っ人として放送を取り仕切る様は、人の上に立つ女王の資質というかその片鱗を感じられる一幕であった気もします。場の空気を読んだ上で相手の話を上手く聞き出し、円滑に回るように伝達する役回りも担ってくれていた。

当初は見下していたはずの人間が困っていることに対して何だかんだ言いつつ手を貸してくれたり、見せ物ではないと言っていた得意の歌を披露してくれたりと、ローラ側の人間に対する心象や対応の変化といったようなものも見え隠れしていたように映ります。前回の怪談に纏わる騒動にしても人間側の人魚に対する心象の変化が今回と合わせて描かれていて、双方の心象やイメージの変化を感じ取れる。

トロピカル部とプリキュアとしての活動が、一種の橋渡し的な役割を果たしてくれているところもあるし、いつの日か両者が交わる日が来ることもあるのかもしれないですね。各々の意外性や内面性。その変遷の過程を感じられたトロピカル生放送でした。色々な意味で濃いトロピカルラジオ回をやった後では、通常の校内放送では物足りなさを感じてしまう可能性も無きにしもあらずだが。そこは言わぬが華というやつであろう。

もしかしたらプリキュアとしてあとまわしの魔女勢やヤラネーダと戦うとき以上に緊張感の伴っていた戦い!まぁ人類の天敵とも言えるGが相手とあってはね…。さんごちゃんでなくてもアレが顔に引っ付いてしまった日には卒倒するのもやむなしと言ったところだろう。無理なものは無理だよ。

それを素手でもいけてしまう夏海まなつさんは、やはり主人公キュアに連なるだけある豪の者でありました。たとえ漢字は読めなくても頼もしいことに変わりはない!出来ないことや足りないものは相互に補い合う。適材適所ってあるものだ!