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ワッチャプリマジ! 第35話 「舞い上がれ!ひなとあまねのデュオ!」 感想

ワッチャプリマジ! 第35話 「舞い上がれ!ひなとあまねのデュオ!」 感想

自分達にしか出来ないプリマジを求めて!ひなとあまねのデュオデビュー!

悪癖はそう簡単に矯正しきれないから厄介と言いますか。ひなとあまねが今まで培ってきたプリマジへのスタンスや考え方。一度染み付いた悪癖はそう簡単に拭いきれるものではなく、分かっていてもふとした瞬間にそれが頭をよぎってしまうのが人の性。

何かにつれてジェニファーを意識してしまうひなの悪癖。翠子先輩に導かれるまま長らく自分らしさとは無縁でいたがために、周囲の環境や状況に流され意欲的に何かに挑むことに執着せず諦観してしまうあまねの悪癖。お互いにとって今までプリマジの根底にあったもので本当に大切な思いがあるからこそ簡単には捨てきれない。だからこそ一人ではないデュオという新たな展望が二人の先行きを照らす光となる。

前例のない高難易度のリフト技に挑戦するひなとあまねが壁にぶつかったとき、頭をもたげたそれを互いの存在が刺激となり支え合い高め合う形で昇華していく姿が、共に類似した性質と課題を持つ二人のデュオデビューに至るまでの機運をより高めてくれていたように感じる。一人では引きずられそうになったり呑まれたりすることでも、自分を見つめてくれる信頼のおける相手がいれば揺らがずにいられるのだ。

自分らしさを貫くのはとても難しい。だからこそそれを成し遂げられるものは強者足り得るし他の人や環境といった要因に惑わされることのない芯の強さ。揺るぎない姿を手にすることが出来るのだと。二人にとってデュオデビューは、自分たちにしか出来ないプリマジ。新たなプリマジスタ像を形成していく仕切り直しの第一歩と呼ぶべきものにもなっていたと思います。

今まで二人が確立していたプリマジスタ像を象徴する要素として、双方の親衛隊の面々を絡ませつつ、一同のサポートを断ち切って二人で新たな姿を模索し、今までにない新しいことに挑戦したのもその表れだったのではないかと思います。多少のリスキーさは覚悟の上。挑戦と無謀を履き違えることなく歩みだした二人が、これからどんなプリマジを見せてくれるのか。弥生ひなと皇あまねの新境地を今後も楽しんでいけたらいいな。

ひなとあまねのデュオライブデビュー!新曲『天頂のコンフィアンサ』のお披露目でしたが艶やかで耽美さを感じさせてくれる大人びた味わい深さがあって良い。コンフィアンサはスペイン語ポルトガル語で信頼、希望、自信を意味する言葉であり、まさに二人の結びつきの強さや自分らしさを表現する自信を示すステージを表現するのにピッタリの曲名と言えよう。

タンゴを思わせる振り付けも互いに身を委ね信頼の上に成り立つ力強い表現になっていて印象深い。スターや宝塚のようなイメージからの脱却という点においても新境地を開いたと言って差し支えないライブだったのではないだろうか。本編中で特訓していたリフト技は失敗という扱いにこそなったけど、このあとの話で完成版をCGで再現することはあるのかどうか。そこも楽しみなところの一つですね。