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ワッチャプリマジ! 第32話 「ただ1つの花~あまねのマジ~」 感想

ワッチャプリマジ! 第32話 「ただ1つの花~あまねのマジ~」 感想

自分だけのオリジナルの魂を求めて。

憧れの翠子先輩によって導かれたことがプリマジスタ・皇あまねの全ての始まり。彼女の後継者として見出された経緯も相まって、自分が他のプリマジスタと比べて主体性を欠いているのではないか?というあまねの悩みも分からないではないし、自分でやってみたいという強い意思や発信したい明確なメッセージを持ってステージに上がるライバル達と最も異なる相違点でもあると思います。

それこそがあまね自身も自覚している面倒臭さや分かりにくさにも通じていると思いますが、今は自分のもとを離れた導き手に代わる前に進む意思。自分の内から湧き上がる原動力となるものや、表現してみたいことを見定めるということは、あまねが作られた人形ではなく一人のプリマジスタとして歩むために、先へ進むために避けては通れない道だったとも言えるだろう。

尊敬する翠子先輩を受け継ぐべき存在。そのために活動していた時は秘すれば花を体現していればそれでよかったかもしれない。翠子先輩が見出したあまねの特性にして強み。それを表現することこそが人形としての自分に課せられた使命と他ならぬあまねが自覚し、それでいいとさえ思っていたからだ。しかし、今の皇あまねはもうそれでいいとは思っていないわけで。

ライバル達との刺激を与え合う日々。合宿を通じて感じた自分と他者の違い。そのうえで自分らしさを求め表現したいという欲求に駆られた今の彼女は、もう翠子先輩に準じていたかつての彼女とは違うのです。何よりプリマジスタとして舞台に立つ中で、あまねの中には翠子から与えられたものではなく、彼女自身が掴み取った熱量や感動、自分の内から湧き上がる衝動が既にあったのだから。

自分が人の心を動かせること。本気のマジを持っていたことを、パートナーのひなやぱたのが気づかせてくれるきっかけになってくれたのも良かったが、それ以上に作中のあまね自身や周りのキャラから、これまであまり言及されなかった彼女の面倒臭さや分かりにくさ、不器用なところを自然と指摘している姿に嬉しくなってしまってね。

当初まつり達が皇あまねに対して抱いていたイメージ。それが実際に彼女と交流し競い合っていく中で変化し、決して高潔で完璧なだけではないあまねに対する理解の深まりというか。翠子の後継者としてのあまねではなく、彼女を介さないところでの一個人としての皇あまねが確かにいるのだということを、仲間でライバルな彼女たちが証明してくれているようにも見えました。

まつりとあうる、ひなとあまね。各デュオ毎にそれぞれ向き合うべきテーマや乗り越えるべき壁のようなものが存在し、それを越える度に一回り大きなプリマジスタとして歩みを進めていることを実感できている。あまねとはまた違う形で過去の経緯と一人の人物に強く囚われているのがひな先輩なだけにね。そこをどのように見せてくれるのか非常に楽しみです。

アクアエレメンツコーデはあまね様の手に!まつりがデビューした時点で既にトップクラスのプリマジスタとして周知されていたのがひなとあまねなので、ひなに続いてあまねがエレメンツコーデを纏うのは自然な流れと言えるだろう。ひなの時もそうだったけど大きな飛躍を遂げる時や転機の訪れを特別感のあるエレメンツコーデで華やかに彩ってくれるのは印象深くて良い。

アクアエレメンツのコーデによって更に宝塚感が強くなったような気もしますが、これでこそあまね様という感じもあるので。これはこれで良いじゃないかな。