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ワッチャプリマジ! 第13話 「ワッチャ・マジックワード」 感想

ワッチャプリマジ! 第13話 「ワッチャ・マジックワード」 感想

熱く楽しく心踊るようなプリマジを目指して!

出会った当初とはまた異なり互いがプリマジに懸ける思いを知ればこそ生じる相手を気遣う気持ちが、まつりとみゃむの間に壁となって立ちはだかっていたが、二人が再起を果たすに当たり周りのプリマジスタやマナマナ達から思いを受け取る過程でそれぞれの色が出ていたのも良かったし、まつりとみゃむにとってのプリマジとは何か。目指すべき指針をハッキリ見出していたのも良かったなと思います。

最初はチュッピは不要で自称偉大な魔法使いの自分さえいればいいと考えていたみゃむが、頑張っていたのに結果が伴わなかったまつりに掛けるべき言葉に思い悩んでいた変化。てっぺんを取ると意気込むみゃむの強い志や他のプリマジスタの情熱に触れて、楽しいものから始まったまつりのプリマジに対する姿勢と、重ねた努力が報われないことやみゃむの期待に応えられない恐れに怯む変化。

パートナーとして相手のことを思うがゆえの足踏みというか。二人が互いに影響を与え合い変わっていく中で支え合って道を切り開いていく。まつりとみゃむのパートナーとしての在り方や心情の変化を丁寧に描き、土台となる部分を時間をかけてしっかり固めてくれたからこそ、今後の飛躍に対する期待も高まろうというものです。だから素直な気持ちをぶつけ合って通じ合うシーンが尊く意義深く映るのだと。

二人でてっぺんを取る!という姿勢に変わりはないが、それ即ち当初の楽しい気持ちやワクワクする気持ちを捨て去ることではない。心がワチャワチャして見ている人に自分のマジが伝わる。心躍る楽しいステージ。まつり達にとっての何よりも大事にすべきプリマジに対する最初の気持ちが、二人にとってどれだけ重要なことなのか。ひいてはそれがプリマジスタ陽比野まつりにしか出来ない彼女の個性や色を生み出すのに必要不可欠な要素であるのか。それを二人が共有することの意義。

ひな先輩や憧れのジェニファーとの対面を経て、一度研ぎ澄ませすぎな程に勝負に全力で挑む方に全振りし、打ちのめされ立ち止まったからこそ見出すことが出来た二人ならではの進む道なのだろう。振り返ってみると最初の一クール目は本当に主人公まつりとみゃむのパートナーとしての地位の確立。プリマジに何を求め、どんな志を胸に抱き歩んでいくのかという点に注力していたのだと改めて思わされたのです。

その上でみるきのまつりに対する印象の変化。自分からまつりを励まそうと積極的に動こうとする姿勢を見せたれもん。普段はいがみ合ってる相手に自身の経験に基づく的確な助言を贈るチムム。かつての自分の立ち位置に収まった後輩との接し方に悩むひなに、勝者となったからこそ周りから気遣われにくいひなに寄り添うあまねの姿等々。他の主要キャラの変化や立ち位置もより明確になってきたように感じます。

パートナーとしてのまつりとみゃむの在り方。プリマジに対する姿勢と彼女たちを取り巻くキャラとの関係性の確立。一クール目で築き上げた土台を足掛かりに、ここからは発展の二クール目。世界観の更なる広がりや各キャラの掘り下げに期待は高まるし、ここまで顔見せ程度に留められている皇あまねが、いよいよ本格始動となりそうですし楽しみでならない。

三年続いたプリ☆チャンの後継作として始動したプリマジですが、ここまでは私の期待値を大きく超えてワクワクさせてもらっています。プリマジの構成力の高さを実感しつつ、ここからどんな飛躍を遂げてくれるのか。来年もますます期待したい!

まつりとみゃむの名前呼びの儀が尊すぎて最高だ。みゃむ側の方からは早い段階からまつり呼びしていたのだけど、一方的にチュッピを見下していたみゃむが、まつりに対して本当に心を開きチュッピとマナマナが力を合わせていこうとする心意気や対等の付き合いを表現する手法として、この名前呼びをここまで温存してた甲斐があったというか最大限の効果を発揮した。本当にここしかないというタイミングだったと思います。

お互いの目標ややりたいこと。何を大切にしているのかも共有し確かめあった二人が歩んでいく道のり。他の誰でもないまつりとみゃむだから魅せられるプリマジに期待せずにはいられないのです。

完全に橙馬を狙っているとしか思えないひゅーいの立ち回り。全てはプリマジを盛り上げるためというその一心で動いている感じも伝わってはいるのですが、ここまでの橙馬とのやり取りや言葉のチョイスがアレなだけにどうしてもよからぬ妄想が始まってしまうのです。今回もひゅーいが発破をかけに来なかったら橙馬もまつりのプリマジから力をもらってることを伝えられなかったかもしれないし。

みゃむとは違う立ち位置でまつりに親しく、プリマジスタを見るファン側の人間である橙馬の存在は、やはり本作の中でも重要なのだと再認識できた。まつりから受け取ったマジが、橙馬を介してまつりを支える原動力となる。コールアンドレスポンスではないけれど、プリマジスタとファンの心が共に高揚し、ワクワクでドキドキで楽しい気持ちが溢れてやまない空間が形成される。それがプリマジスタ陽比野まつりの強みでもあることを、まつりが思い至る為に大きな役割を果たしてくれたんじゃないかな。

ひゅーいと橙馬のコンビ性みたいなものも何となく感じられるし、可能性は僅かかもしれないが後々あるかもしれないですね。男性プリマジスタ橙馬のデビュー。この二人の行く末も個人的に密かに気にしていきたいところだし、まつりちゃんとの関係性の変遷も気にかけておきたいところです。