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キラッとプリ☆チャン 第147話 「プリ☆チャンシネマパラダイスだッチュ!」 感想

キラッとプリ☆チャン 第147話 「プリ☆チャンシネマパラダイスだッチュ!」 感想

プリチャンアイドルとして歩んできた軌跡を辿る。

大一番を前にこれまでの軌跡を振り返る半総集編的な面もありましたが、それでも単発回として面白おかしく仕上げ、且つ今後の展望に対する布石をしっかり仕込んでくる辺りが流石のプリチャンクオリティである。プリチャン全体として見ても最終盤にして集大成の場に向かう前に、みらい達キラッツの面々にプリチャンアイドルとして何を得てきたのか。

その上で今一度やってみたいことは何かを自覚させることが、これから先の未来への展望を形作る原動力になっていくのだ。メルティックやリングマリィのように特訓に打ち込み自己研鑽を積む道もあれば、クイーンズグランプリだけでなくプリチャンアイドルとして自分たちが何を表現できて、見ている人にどんなことを伝えていきたいのか。

長くやってきた今だからこそ根源にして本質的な部分に改めて向き合う道もあるだろう。始まりはみらいとえもの二人でしたが、そこにりんかが加わり多くの仲間やライバルと出会い、彼女らと競い合うことで生じた輝かしい日々。それこそが人々に感動や興奮、幸せをもたらす大きな力となってきたわけで。個性や色の違うもののぶつかり合いの中にこそ輝きと幸福があったのです。

みらいにとっては憧れの人でもあり、全ての始まりとなるキッカケをもたらしたアンジュが、ここで今一度大切なことを教え導いてくれるのも良かったです。これから先のラストシーンを形作るのは他でもないプリチャンアイドル自身。その一人ひとりが主役であって他の誰かに強制されるものでもなければ与えられるものでもないのである。

プリチャンをやる自発的な原動力。ライバルとの競い合い。アンジュが説く皆が主役で皆がライバルというプリチャンランドの理想の在るべき姿。プリチャンシネマの上映を通じて描かれたこれら全てがルルナの提唱した支配や強制とは真逆のものであり、ひいてはイブがルルナに求め共有したかった真の理想に繋がる要素ではないかと思うわけです。

自我や個を尊び、自分とは異なるものとの競い合いの中で初めて生まれる輝きや熱量。これまでの軌跡を辿り、その重要さを改めて噛み締めたキラッツが、更に未来を見据えて繰り出す新曲は、あらゆる意味でメッセージ性に富んだプリチャンを体現する楽曲になるんじゃないかと。そういう期待を抱かせてくれる回でした。それだけに最後のソルルナのシーンも映えるのだ。

今回の話の中でのみらい達の言動や、関係者のツイートなどを見ていても、プリチャンの最終盤に向けての流れを感じて寂しさもあるのだが、これから始まる集大成の場であるクイーンズグランプリで、今まででも最高潮の盛り上がりを見せてくれたら言うことはない。ここから先は今まで以上に目が離せない!

アリスとイブにも無断でフラッといなくなりルルナと密かに接触を図ったソルルの真意や如何に…。あれだけソルルを目の敵にして憎悪していたルルナも、まるで憑き物が落ちたようにソルルの差し出す手を取っていたが。イブに拒絶されたショックや世捨て人生活でのダメージが心身に蓄積して弱った影響なのか。はたまたソルルが何らかの力で干渉しているのか。太陽は月を騙す発言も未だに気になってるしね。

前回ソルルが宇宙から何らかの気配を感じ取っていた影響もあるのか。いずれにしろクイーンズグランプリにおける台風の目になるであろうことは間違いないし、ソルルナがどんな形で介入し場を掻き乱してくれるのか楽しみ。二人の活躍にも期待は高まる。