密やかに伸びやかに

アニメ、PCゲーム、PC関連のニッチな備忘録

ミュークルドリーミー 第48話 「卒業入学おめでとう!」 感想

ミュークルドリーミー 第48話 「卒業入学おめでとう!」 感想

素敵な夢と希望に満ちた未来に向けての新たな門出!

ミュークルドリーミーの一年を締めくくるに相応しい集大成としての卒業式回。やっぱり卒業を機に訪れずお別れは寂しいし、少なからずしんみりしてしまうところはあるのだが、持ち前の明るさと元気の良さを全面に出してそれを感じさせないのも本作の特質あればこそ。何より作中の誰もが悲観的だったり後ろ向きだったりせず、前を向き未来を見据えて歩みだそうとしてるからそう感じられるのだろう。

特にここまで悩み苦しみ辛い立場にもあった杉山先輩、ゆに様、つぎはぎコンビ。そして彼らの近くでその身を案じていた百合先輩。元悪夢の女王様も含めて皆それぞれに抱えていた懸案事項に区切りをつけ、前向きな気持で新しい道に踏み出そうとしているところが見られたからこそ、寂しさ以上に希望に満ちた未来への門出という印象が強まっていると思います。

やはり人は希望に満ちた輝かしい未来を夢見ることで前へと歩み出せる。今よりもっと素敵な明日があると信じられるから夢を思い描ける。視聴者目線で見ても続編みっくすが既に決定していたからこそ穏やかな気持ちで見られた部分もあり、みっくすという希望がなければ今回の一年目最終回の捉え方や受ける印象も全く変わっていたと思った次第です。合唱パートとか実際に感動的でこれで終わりだったら色々な意味でヤバかった。

ともあれ出会いもあれば別れもある。それを乗り越えた先にまた新たな出会いがあるものです。環境も変わり新たに出会う人達と今以上に素敵な毎日を送ることが出来るかどうかは、その人の頑張りと心の持ちよう次第なのだろう。ゆめ達に関してはことこ先輩以外は皆一緒のクラスになったし、そのことこ先輩も隣の高校ですぐ会えるので環境的な変化はあまり大きくないかもしれないが。

そこは最後に来訪したアッキーが鍵で彼が今後どのように物語の中核に関わっていくのかが見ものですね。ともあれ夢をテーマに据えて描かれた一年目の物語。希望があれば絶望もあり悪夢にうなされることもあったけど、最後にはきっちり夢見ることで開かれる可能性と未来への展望を示してくれて良かったなぁ。

現実が未曾有の危機に晒された一年だったからこそ、ミュークルドリーミーが与えてくれた希望は私にとって救いでした。その中で放送休止期間を挟みながらも無事に一年走り抜けてくれたことに感謝しかありません。ありがとうミュークルドリーミー!来週からのみっくすも楽しみだ~!

この一年、おそらく作中で誰よりも悩み苦しんできた杉山先輩と彼の身を一心に案じ続けた百合先輩。その苦労に報いると言わんばかりに幼馴染だった二人の関係性の変化が描かれ、未来への展望を仄めかされたのは一種のご褒美と言えよう。視聴者的にもご褒美だったかもしれないけど、作中でも杉山ファンクラ部が認める公式カップルになりましたもんね。リア充爆発しろなんて言えない。

ある意味ゆめたち以上に主人公とメインヒロインしていた二人とも言えるし、一年目最終回にあたる今回は本当に主人公とヒロインしてたと思います。空港でのお別れ時の演出も憎らしいですよね。杉山先輩が歩み寄ったときに遮る通行人の演出からの頭ポンポンですもの。相変わらずの匂わせっぷりですが、幼馴染から一歩進んだことを感じられる二人の新たな関係性。ここの百合先輩が可愛すぎたし色んな意味で感無量でしたわ。

子分ではなく友達だからこそ敬愛するおやびんから卒業する。友人だから庇護対象で居続けるのではなく対等でありたい。風の吹くまま気の向くまま旅立ったのも、立派に独り立ちしていつか再び向き合おうとすると思うゆに様たちの気持ちの表れだろうか。女王様やおやびんの言いつけを守る子分ではなく、自分の意思で変わろうと歩き始めたゆに様たちの独り立ち。

この一年における内面的な成熟具合というか成長という意味では、作中で一番変化したのはゆに様とつぎはぎの三人なのかもしれませんね。みっくすでの登場も確定しているしメタ視点では速攻で戻ってきそうな感じもありますが、再び物語に関わるときにどんな役回りを担うことになるのか。願わくば可愛らしい癒やしや和みの存在でありつつも、新たな魅力を感じさせてくれたら良いなという贅沢な要求。二年目の活躍も期待しているよ!