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ミュークルドリーミー 第35話 「流れ星にお願い☆」 感想

ミュークルドリーミー 第35話 「流れ星にお願い☆」 感想

大切な人を思う心優しき願いが叶いますよう。

心温まる優しい願いが叶い皆が幸せになれる世界が訪れますように

今回は冒頭の青井先生の言葉が全てと言っても過言ではないかもしれないが、願い事をただ願うから叶うのではなく、それを実現する為に努力することの意義や尊さを感じる内容でした。加えて独り善がりの欲望に満ちた願いではなく、大切な誰かが幸せになる為の願いの清さに心洗われてしまうのです。純粋で尊き願いが人々の心を豊かにし、ひいては世界を幸福で満たすものになって欲しいものです。

夢を叶える為に努力することは大切。でも、時には肩の力を抜いて神頼みではないけど自らの幸福や大切な人の幸せを願う優しき思いを持つことも大切だと思います。今回ことこの問いかけに杉山先輩が「願い事は自分の力で叶える」と言い切っていたのが印象的で、普通であれば立派な志を体現する台詞も、今の杉山先輩が言うとまるで自分に幸せなんて訪れない。それを享受する資格もない。

そういった後ろ向きな感情を含んだ台詞のようにも聞こえて複雑な気持ちになるのです。それだけに幼馴染の幸せを真に願い、荒んでいたシューティングスターすら認めた朝陽の尊き願いの価値が跳ね上がるというものですし、杉山先輩のことを常に気にかけ案じている百合先輩が流れ星に込める優しき願いの重みも増すというものではなかろうか。

片や相手の思いを意図せずして知り通じ合えた朝陽とゆめがいて、流れ星に思いを馳せながらも通じ合えず、すれ違ったままの杉山先輩と百合先輩がいる。この二組の幼馴染を通した対照的な見せ方も効果的だったと思います。今の杉山先輩が状況を打破するために求められるのは、誰かの優しさに触れ自分も幸せになっていいんだと心から思えるようになること…なのかもしれませんね。

そういう意味では最後のゆに達との心温まる一幕は可能性であり、同時にそれを快く思わない悪夢の女王様の思惑も恐ろしくもあるのですが。自分の幸せになる為に出来ることを頑張り、同時に大切な人の幸せを願う心優しい思いで杉山先輩の世界が満ちたとき、きっといい方向に向かい始めるのではないかと思えたお話でした。最後の女王様は不穏だったけど、年内最後のお話が心温まる内容で何よりでした。

ゆに様とつぎはぎの存在が杉山先輩の闇を取り払う鍵となり得るか

上述したように杉山先輩とゆに達の最後のやり取りは心温まる良いシーンでした。幼馴染の百合や両親といるときですら感じることのない安らぎや温かさ、居心地の良さのようなものを、ゆに様とつぎはぎと一緒にいるときに感じているようにも見えるし、打算などを抜きにした杉山先輩の純粋に笑みは、だからこそ非常に印象深く刻まれます。

経緯はどうあれ杉山先輩が初めての主となり救われたゆに様たちがいるように、今度はゆに様たちの存在が杉山先輩に救いをもたらしてくれたら良いなと願わずにはいられない。百合先輩やおやびんを案ずるゆに様たちの願いが届き、みんなが幸せになれる世界になっておくれー!

安定感抜群のことこ先輩のリアクションが面白い

ことこ先輩に関しては流れ星に願う前に、それこそ自分の力で願いを実現すべく即座に行動に移して願いを実現してしまいそうだから恐ろしい。豪華なお弁当作りもさり気なくお手伝いロボの力を借りて作ってきてましたし。ことこ先輩の興味を引くのは綺麗な流れ星以上に自分の好奇心や知的探究心を刺激してくれる未知との遭遇ということだろうか。ある意味ブレないことこ先輩の頼もしさを改めて実感したのです。