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ミュークルドリーミー 第14話 「ときわちゃん大争奪」 感想

ミュークルドリーミー 第14話 「ときわちゃん大争奪」 感想

ときわちゃんを巡って各部の大争奪戦の始まりだ!

転校早々大人気!話題の中心ときわちゃんの内面に迫る!

学業優秀、スポーツ万能。加えて他人を思いやり行動できる心根の優しさも相まっておよそ隙のない完璧転校生ときわちゃんは、案の定各所から引っ張りだこで大人気の様相を呈していましたが、同時に今回は一見完璧に見える安西ときわの苦手や弱点にも迫る回にもなっていて、得意不得意の両面から安西ときわというキャラの掘り下げがなされていたように映りました。

確かに学業も優秀で運動能力にも秀でている。大抵のことなら一人で何でもこなせてしまいそうなスペックの持ち主だし、他人を良く見ている上に心優しく面倒見の良い性格なの相まって、困っている人を放っておけない一面も併せ持っている。そんな真面目で責任感が強いところはときわの長所でもあるが、反面他人にあまり頼らず一人で何でも抱え込むという脆さや短所に転じる危険性も内包している。

ドッジボール大会で怪我をさせた(と思い込んだ)合唱部の長谷川部長との共通点もそこにあり、何でも一人で背負い込むのではなく、人に頼ることも大切なことだという学びはときわにも掛かっていた。例え優秀であってもときわにはユメシンクロを行うことは出来ず、その思いをゆめに託すしかなかったわけだが、そこはまさに適材適所なのである。

一人ひとり出来ることも得意なことも違う。最初から頼り切りの依存ではなく、自分に出来る精一杯のことをやりながらも足りないところは補い合える。それこそがコミュニティの理想だし、一つ一つの異なる音が重なり合うことでより重層的に彩られる合唱の歌声のように、一つ一つの異なる力が重なり合うから大きなことも成し遂げられるもの。

ハイスペックときわちゃんの凄さが際立つ中で、反面一人で何でも抱え込むことの危うさや脆さ。足りないところを補い合い力を合わせていくことの大切さといった、女児向けアニメにあって然るべきテーマを、安西ときわというキャラの掘り下げと同時に描いていた纏まりのある回だったと思います。

夢の中での歌唱バトル!発売間近のキャラソン集もよろしく!

唐突という名の自然な流れで歌いだしたゆに様に呼応するように、対抗措置としてオープニングのキャラソンバージョンを繰り広げるゆめちゃん達のさり気ないキャラソン販促!これを露骨と言うなかれ!夢の中で宣伝された本作初のキャラクターソングアルバム集『ひらいて☆ミュージックゲート』発売日はもう明日!私も当然買います買います。

ときわちゃん勧誘を最後まで諦めないゆめちゃん

最初から最後までチア部にときわちゃんを引き入れるべくグイグイ迫っていたゆめちゃんが面白かった。入部用紙片手に迫る姿なんかは怪しげな宗教の勧誘のノリにも見え…。でも一度こうと決めたら一直線。簡単には諦めない意思の強さはゆめちゃんの強みでもあり長所でもある。それが転じることもあるかもしれないが、それを補って余りある魅力がゆめちゃんにはあると改めて思ったところです。癖の強い登場人物が溢れまくっている本作だが、この行動力こそが主人公たる何よりの証しなのかもしれない。