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ヒーリングっど♥プリキュア 第32話 「おねえちゃんみたいに!ぼくのおかみ修行」 感想

ヒーリングっど♥プリキュア 第32話 「おねえちゃんみたいに!ぼくのおかみ修行」 感想

地道な努力の積み重ねが人の成長の軌跡となる。

他の誰かとの比較でなく自分なりのペースで成長していけばいい

メガパーツを使って一瞬で自分を強制的に成長させられるビョーゲンズと違って、人間の成長は一歩一歩の積み重ねの先にあると、ヒープリ感想の中で度々言っている気がするのだけど、今回も職業体験中のとうじくん目線でそれを改めて感じる回でした。いや、あの年頃で自分の理想像を思い描き実際に行動に移している時点で十分過ぎる程に立派だと思うけどね。

のどかの台詞にもありましたが人間焦ったところで急成長など望むべくもありません。とうじが憧れる何でも出来るお姉ちゃんの姿も、これまでにいくつもの失敗や挫折を経てそこから努力してきたからこそのものであり、一朝一夕で身につくようなことではない。今の自分に出来る精一杯を続けていくしかなく近道なんてあり得ないのだ。

勿論誰かに憧れてそこに近付こうと自らを高められることは尊く価値あることだろう。でも、他の誰かと比べて必要以上に自分を卑下する必要はないんだよね。人にはそれぞれ適性や得手不得手があるものだし、憧れの誰かと全く同じになることは叶わない。だから日々を頑張る中で自分の適性を見極め、その長所を活かすことを考えるほうがきっと建設的なのだ。

お姉ちゃんに出来ることは今のとうじには出来ないかもしれないが、数年後にはお姉ちゃんの出来ないことが弟とうじには出来ることになっていることもあるだろう。旅館業も力仕事なところがあるので尚更男手のとうじが活きる場面ってあると思う。あくまで今はまだその時でなく力を蓄える時期であって、それが求められる時の為に今から研鑽を積み重ねていくことが肝要なのだろう。唐突に現れた力おじさんの意味合いもそれか!

そして旅館の為に奮闘するとうじの姿勢を周りのみんなは優しく見守ってくれている。適材適所、得手不得手という話もしたけど医療と同じく旅館経営もチームで当たるものだもんね。先達が培い繋いできたものを受け止めて次へと繋いでいく。そんな人が生きていく上での営みは、あらゆるものに通じる根幹にあるものなのかもしれません。

ちゆちーもとうじ君も前途有望ながらも未だ発展途上の道半ばにいる若人。しかし、気配り上手で周りが見えている姉と、失敗しつつもそれを糧とし前を向いて歩み続けるとうじ君がいれば旅館沢泉の将来も安泰だろう。老舗の旅館が紡いできた歴史の中に、人が積み重ねていくことの尊さと人間の成長の過程を見た思いでいっぱいなのです。観測者としてのカメラ係を元超自然存在であるアスミンやヒーリングアニマル勢が担ったのも、そういうことだったのかもしれない。