アイカツプラネット！第22話「Bloomy＊スマイル」感想

みんなの心に幸せの花を咲かせるアイドルに。

これまでのアイカツの軌跡を辿りつつ、その過程の中で舞桜が今一度自分のアイドル像を見つめ直し、ハナを生み出したいずみさんの思いを受け取って、先代ハナを務めた明咲とは異なる舞桜独自のハナ像と自分ならではの答えを、プラネットプリンセスグランプリ決勝を経て導き出す流れが王道故に激アツ！先代超えを果たした瞬間にテーマを体現する姿も、そこに至るまでの過程も美しかったなぁ。

「なりたい私へ、ミラーイン☆」をメインテーマに掲げて始まった本作。その中で先代から譲り受けた自分とは異なる仮初めのアバター・ハナとしてデビューし、時に先代が築き上げた実績や自分との違いに苦しみ、それでも自分らしさや表現したいことに向き合い模索してきた舞桜が、最高の舞台で自分に始まりをくれた人を相手に示して見せてくれたのが最高でした。

やってみたいと思うことがあって迷っているなら思い切って飛び込んでみる。やってみないと何も始まらない。新しい世界に飛び込み未来を、自分の可能性を自分自身で切り開いていくこと生まれる奇跡。舞桜が導き出し皆に伝えた彼女ならではの答えは、アイカツシリーズに実写を取り入れた本作『アイカツプラネット！』の位置づけや、新しい世界に挑戦し目指そうとする姿勢。

その意義を示すものでもあったと個人的には感じた次第です。姿は同一でも先代と共有することで生じる差異、自分とは完全に異なるもう一つの自分の姿。アバターを取り入れたからこそ自分らしさ、なりたい私という命題もより強く浮かび上がったと思うし、プラネット独自の要素を踏襲し持ち味を活かしてしっかりとテーマに向き合うことが出来ていた内容だと改めて感じました。

いや～、プラネットプリンセスグランプリに入ってからの流れは毎週熱かったし、見応えもあって充実度も満足度も高いもの連発で最高でした。惜しむらくは大方の予想通りで監督からも来週が最終回という死刑宣告がなされたことだが。先代を超え自分ならではのハナ像を見出した舞桜が見据える未来。この先の展望を如何にして示し物語を締めるのか。最終回を楽しみに待ちたい。

舞桜と明咲、ハナとローズの直接対決を彩る新曲『ファンタジッくイマジネーション！』。なりたい自分、私らしくを謳い、それに加えて未来への展望を織り込んだ歌詞に、今回の二人の対決とアイカツプラネット全体のテーマが詰め込まれていて高まってしまう。バトルステージでもあるけど二人の掛け合いでもあり、まだ見ぬ領域にどこまでも登っていくような予感を感じさせてくれるのも素敵。

あとはローズの薔薇を用いた強化演出とペガサスエンジェルにドレシアップしたハナのドレスチェンジも見応えありました。ローズとキューピット戦に勝るとも劣らない。トップアイドルを決める決勝に相応しい舞台だったのではなかろうか。