一度は途切れた絆が二人の勇気ある行動でまた結ばれる。
キュアスタを用いた人気ある猫動画の配信に、今回のサブタイトルというのもあって、ネタ要素に振ればいくらでも愉快な方向に舵を切ることも出来ただろう題材。ただ、今回は双方の誤解と口下手が災いして関係性に亀裂の入ったまゆと友達の友真の関係を修復するという至って真剣な要素として機能してましたね。その二人の仲直りに至るまでのプロセスに、各人の成長やテーマが盛り込まれていて見応えがある回でした。
まゆと友真で名前も似ているなら性格や思考のパターンも似ている。似た者同士で互いに自分の意見を強く主張するのが苦手なタイプ。何をするにも伝えるにも行動する前に立ち止まり、どちらかというとネガティブな予想をして足踏みしてしまう性質。伝えてみたり実際にやってみたら意外とそうではないのに、一種の強迫観念から臆してしまって自分の内に何事も溜め込んでしまう傾向にある。
それ故に悲しきすれ違いをしてしまった二人ですが、そんな二人だからこそ世の中に対してメッセージを発信するキュアスタの性質が刺さるのだと思います。自分の思っていることや好きなこと。こうしたいんだと伝えることが如何に大切なことなのか。勇気を出し強い意思を持ってハッキリと伝えようとしなければ伝わらないことがあることを描き出してくれている。
もちろん自分の思いを素直に伝えることは怖いことでもあります。正しく伝わらないこともあるし、自分の思いを否定されることだってある。まゆと友真が内心で想像するように、物事が悪い方向に転がったり傷つき傷つけられることもあるかもしれない。でも、だからと言って何もしなければ何も変わらないし伝わらないのも事実で。伝えることで影響を与えること。それによって変わる現実というのも確かにあるのです。
二人にとってもトラウマのような出来事として刻まれている別れる前の経緯。自分の思いを伝えることに臆し、恐れから互いに向き合うことをしなかった故の結末。でも、あの時の苦い経験があるからこそ乗り越える為に。繰り返さないよう勇気を出した友真がいる。あの時と違って言葉を介し伝えられるようになったユキの後押しといろは達の存在によって、向き合う勇気を持てたまゆがいるのです。
まゆが本当にしたいことを誰よりも知り、まゆは本当は強く勇気もあって出来る子なんだと。自分もいろは達もいるんだと仲間の存在を交えて、内に秘めた熱く強い思いを伝えてくれるユキの後押しも頼もしいし、最初は渋っていたキュアスタを初めたことも含め、まゆが勇気を出して友真と向き合うべく自分の意思で行動に移したところに、猫組の物語の積み重ねと確かな成長を感じた次第です。
一度嫌われたら修復するのは難しい。途切れた絆がまた結ばれることもあるというのは、今回のニコ様が発した含蓄ある台詞ですが、これはまゆと友真の関係性に留まらず、かつての因縁から今は衝突し合う人間と狼たちの関係性にも当てはまるのだと思う。だからこそ自分の思いを伝えることを止めてはいけないし、諦めずに発信し続けること。伝え続ける姿勢を示すことは大事なんだと。
勇気を出し自分の思いを伝えて向き合おうとすれば変わる現実がある。まゆと友真の絆と友情が再び結びついたように、わんぷりチームの思いが狼達にも伝わり立ちはだかる厳しい現実と双方が向ける感情に変化が訪れたら。そう思わずにいられなかった今回のニャンフルエンサー回でした。なにはともあれまゆと友真が無事に仲直り出来て苦い記憶を払拭出来てよかったよ!
まゆを勇気づけるためという理由も当然あるだろうが、被写体が自分であることに絶対の自信を持ち、満更でもない様子でまゆのキュアスタ活動に協力してくれていたユキが可愛らしく愛らしい。ファンサービスも欠かさないプリティホリックにとっても幸せを運ぶ幸運の招き猫。ニャンフルエンサーまゆを陰に日向に支えるユキの成長も目覚ましいものがあると実感させられます。
キュアスタ繋がりで何処かにあるデリシャスな世界において、ちゅるりん氏もニャンフルエンサーまゆの存在とユキの可愛らしさを目の当たりにしているかもしれませんね。今後映画とかでの共演があったらキュアスタネタで交流する姿を見てみたい。
オープニングも秋映画の宣伝仕様となり、映画の公開も間近に控える時期になった今日このごろ。そんな折に次回予告においてサラリと投下されたソラ・ハレワタールさんの登場カットが、ある意味で全てを持っていったと言っても過言ではないかもしれない。タイミング的に完全に映画での登場を見越した事前交流とファンサービスを兼ねての本編出演だと思いますが、事前告知とか一切なくいきなり来られるとやっぱり衝撃あるもの!
わんぷり本編では本当に顔見せで、いろは達と直接の交流はせずにニアミスで終わる可能性もあるかもしれませんが、来週どのくらい出番があるのかも気にしつつ活躍を期待したい。予告では出てないけど映画繋がりでいうならまほプリ組も来るのかなと妄想も広がる。そんなヒーローガールのサプライズ登場に個人的に凄い盛り上がってしまったという次回予告の一幕でした。映画も次のお話も本当に楽しみだ!