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わんだふるぷりきゅあ! 第20話 「二人ならこわくない」 感想

わんだふるぷりきゅあ! 第20話 「二人ならこわくない」 感想

頑なだったユキちゃんの心の雪解け。

まゆがキュアリリアンとして覚醒し戦う力を得てもユキの心配の種は尽きることなく。そう簡単にはデレてくれないし、まゆ以外の相手に簡単に心を許すこともないユキのスタンスに感心しつつ、実際にニコガーデンに趣きニコアニマル達と触れ合う過程で、彼らと自身の境遇を重ね合わせ心情に寄り添って見ることで、自分の中にある臆病さや弱さ。

本当にしなければいけないことは何かを見つめ直す契機になっているのが良い。その身を案じる大好きなまゆも持つ同質のそれらはユキの中にも存在する事実。そのことを改めて自覚したからこそ、ユキもまゆやガルガルに変貌したキラリンアニマル達の気持ちにシンパシーを抱き、かつて自分がそうしてもらったように今の自分に出来ること。やらなければならないことと向き合えるのではなかろうか。

生まれてから長きに渡って一人きりの時間を生きてきたからこそ、ユキもまゆ以外の相手とどう接したらいいのかわからないところもあったし、距離感を計りかねていたところもあるのだろう。触れるもの皆傷つけ遠ざけるような刺々しい反応も、無意識下でユキが感じていた怖さや恐れの裏返しで。分からないからこそ恐ろしく、未知故にどうしたらいいのか分からない。

でも、自分が分からないと思っていたことは実はそうではなく。実際にニコアニマル達と触れって、彼らも自分と何ら変わることのない弱さや苦しみを抱えていることを知ることで未知は既知となる。かつて自分も一人だったユキだから一人の寂しさや苦しさ。心細さが誰よりも分かるし、そこに起因してプリキュアとしての使命に思い至るのは、ユキのキャラ特性に寄り添った素敵見せ方だなと。

そして、同様に庇護対象であったまゆもまた自分がそうしたいと思っているのと同様に、ユキのことを守りたいと願っていることに思い至り、一人ではなく二人一緒だから生み出される力と強さを目の前で見せられることで、まゆの気持ちを汲み取りプリキュアとして二人で並び立つことを決意するのが良かった。

プリキュアシリーズの根幹にある「ふたり」と、怖さや恐れや弱さを自覚し、それでもなお互いを支え合うユキとまゆの関係性や境遇に寄り添った心温まるキュアニャミーの正式加入のエピソードだったと思います。二人一緒だからどこまでも強くなれる。戦闘後にリリアンに背中を預けたニャミーとのやり取りも堪らなかった。悪くないどころか最高ですわ!

長きに渡って降り積もったユキの心の雪解けの如く。時間を懸けて丁寧に描いてきた猫組二人のお話だからこそ、わんぷりチームへの正式加入の喜びもひとしお。晴れてチームの仲間入りを果たしたユキが、これからまゆ以外の相手とどんな交友関係を築き上げていくことになるのか。楽しみは尽きないのである。

ニャンダフルをあなたに!ニャミーとリリアンによる浄化技のアミティールミエールと、新商品もとい二人の絆が深まった証でもあるアミティーリボンタンバリンの初お披露目!ワンダフルとフレンディのフレンドリータクトの時と同様に、二人の絆が更に深まり心が通じ合ったからこそ生まれた新たな力。互いに大切で身を案じる気持ちが強い故に、心がすれ違っていた時間も長めだったユキとまゆなので尚のこと嬉しさがこみ上げる。

二人のイメージカラーでもある青と碧を貴重とした色彩設計。ふたりを象徴する手と手を繋いでいるところを見ることが出来ましたし、戦闘時に容赦なく物理攻撃を加えていたニャミーの今までとは異なる癒やしのスタイルを、まゆと一緒に作り上げたと言うことも出来るのではないだろうか。

最愛のまゆ相手には甘々なユキは安定なのですが、今後はまゆ以外の相手と関わることや絡みも増えていきそうでユキがどんな反応を示していくかは気になるところです。現状では少し態度を軟化させつつも未だにツンとしたところを残す我らがユキ様。まゆ達と学校生活を送るようになってどんな変化を遂げていくのか楽しみしかない。

でも、まゆを相手にした時の特別な感じというか甘いところは変わらずにいてほしいよね。そこは揺らがないだろうし、まゆの方も何だかんだユキに甘えてしまうところは変わらないだろうけど。これからも支え合い補い合うような二人のままでいてほしい。